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一章 聖獣への道のり編

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『 まてまて!! 』

「 なんでだ? 」

頭が真っ白のままにベッドに押し倒されていた俺は、自らの骨盤辺りへと座るルイスの両手を必死に掴んで止めていた
本人はきょとんとしてるが、俺には全くもって意味が分からない

『 男だぞ!?それに獣だ 』

「 知ってるが? 」

『 なっ、いや、なんでこんな状況なんだ? 』

此れから寝るって事になるんじゃないのか
なのに、なんで俺が襲われかけてるのか分からない
アンドリューへの対策は其なりに出来ていたんだが、ルイスだから油断していた
主には逆らえない本能が働いたのか、それとも単純に俺が逆らえない体質なのかは分からないが

頭がパニックになってる俺に、ルイスは力の入っていた手を緩めた

その事で、俺もまた力が緩み
彼の手首から手を離せばルイスは自らの胸元に手を置く

「 近衛になったらこの心は王に捧げる。その前に、好きな奴に抱かれとこうかなって 」

『 まぁ、近衛だし……ん?好きな奴?? 』

「 あぁ、リアンが好きだ。だから俺を抱いてくれ 」

『 はぁ!? 』

サラッと告白された事に、俺は子犬なんだろ!なんて言い掛けてたのだが
ルイスは俺の手を取り、自らの心臓辺りへと手を置いた
手の平から感じる心音は普段より速く掛け橋っている

「 抱いてくれたら、女と結婚してやる 」

『 ……どういう条件なんだ 』

「 俺の子供を見たくない? 」

『 ……凄くみたいが、必要なのか? 』

抱く事が必要なのか?と疑問に思うことに
ルイスは当たり前だとばかりに頷き、俺の服を捲り上げた

『 ふぁっ!!? 』

「 まぁ、リアンは寝とけばいい。勝手に動いて突っ込むから 」

『 突っ込むって、いや、ルイス!御前、童貞だろ!? 』

出逢ってから付き合ってる様子も見たこと無いと、焦る俺に本人はそうだが?と恰もサラッと答え 
問答無用で服を捲り上げた

主を拒否できない身体だと言うことを実感する
きっと、アンドリューに触られてたら噛み付いて居たのだろうが、ルイスだからこそ何も出来はしない

そう、何も………

「 はぁっ、ンゥ……ンッ 」

『 っ……( 待って、めっちゃエロい )』

俺の服を乱し、さっさとズボンのベルトを緩めたルイスは、雄の陰茎を取り出しその小さな口で舐めてはしゃぶる

幼さが残る顔が舐めてるのを見れば、何となくシロの気持ちが分かるかも知れない

シロのを舐めた事は有るが、舐められた事は無かった為に
こういう気持ちと視線で見てたのか

「 ふぅ、ンッ…… 」

唾液と漏れる先走りで、じゅぽじゅぽと水音が響き
舐めては両手で擦る手に、身体は自然と反応し熱い吐息は漏れる

『 ハァー……… 』

「 スゲー、耳下がってるしガチガチに勃起してる。気持ちいいんだ? 」

『 酷いな、俺……雄だから、誘われたら否定出来ない…… 』

シロが居るのに、浮気みてぇ
そんなの絶対に嫌だと思ってたのにルイスに撫でられ擦られる度に
今だけ、この欲にのってもいいんじゃないか?なんて悪魔が囁く

「 別にいいよ。どうせ、俺が好きで勝手にやってるだけ 」

好きで勝手にやってても、俺がこうして快楽を感じてるならそれは同罪になるだろ
聖獣なのに、全然清くないなんて思いながら
フェラされる感覚に頭を惚けていれば、ルイスは身体を動かした

「 ちょっと待っててな……。入れ方は分かる……… 」

『 ハァー、ん?はっ……? 』

手が止まった事で物欲しげに揺れる腰に、一つ息を吐き
視線をルイスへとやれば、彼はさっさと服を脱ぎ捨ててから俺の陰茎を掴み後孔へと押し当てた

自らの入れようとしてるのは分かるが、慣らして無いだろ

「 きつそ……いけっかな…… 」

『 ちょっ、待って!! 』

それは流石に止めとけ、と停止する前に彼は息を吐き腰を落とした
グッと押し込められた陰茎の痛みに眉を寄せ、動けなくなるも
目の前で痛みを我慢するルイスを見れば何も言えなくなる

「 きつっ……はぁ、っ…… 」

『( なんで、そこまでするのか…… )』

そんなに俺に抱かれたいほど好きだとは思わなかったし、スキンシップも普通だった

月が見え、人型になっても気にもせず一緒に寝るときだってあったのに
いつから俺を、そう言う目で見てきたのだろうか

『 ルイス 』

「 っ、動かなくて、んっ……? 」

少年が、俺の為に頑張ろうとしてるのを見て
じっと出来るわけもなく
膝を曲げ上半身を起こせば、その身体を優しく抱き締めていた

『 ルイス……我が主、少し我慢してくれ…… 』

「 はぁっ、ンッ…… 」

髪へと口付けを落とし、汗を掻く匂いを嗅ぎ
自分の体格より一回り小さいルイスの腰を引き寄せ、深く深く中へと押し上げる

「 ぁあっ!!りあ、ん…… 」

中途半端に繋がった部分は、深く密着するように繋がれば
彼は俺のコートへと爪を立て顔を上げ悩ましげに眉を寄せ、視線を向ける

『( 狡い、そんな顔をされたら俺は只の狼になってしまう )』

「 ンッ……! 」

しゃぶるようにその小さな口へと深く口付けを落とし
俺の匂いがする咥内を舐め舌を重ね擦り合わせていた

同じ魔力だからこそ、満たされる感覚に理性の糸はほどていく

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