転生したら召喚獣になったらしい

獅月 クロ

文字の大きさ
上 下
31 / 263
一章 聖獣への道のり編

05

しおりを挟む

体格差のある雄の攻めなんて経験が有るわけでも無く、幼い身体が受け止めきれる自信が無かった

案の定、その考えと通りに一度突かれた程度で
触れてもないのに二回目の射精をした俺に
残された体力は無く、喘ぐままシーツを掴み 
身体は揺さぶられていた

考える余裕すら無い頭は、只迫る熱と快楽に
身が焦げるような感覚を感じる

『 ぁ、っ!ぁ、あぁっ!ンゥ、くっ、はっ、んァ  』

突かれる度に浅く喘ぐ声は自分のものとは思えない

それでも自然と漏れる声を閉じる術はなく
淫らに垂れる唾液は口元から垂れ
俯いたまま身体は前後に揺れる

引き締まった肉体同士がぶつかり、擦られる度に聞こえてくる水音、ブランシュの熱い吐息の吐く声に鼓膜が震え
身体は甘く痺れる

『 クゥン、ンッ!ぁ、あッ、あっ! 』

「 ハァ……っ…… 」

『 ブ、ランッ、くっ、ぁあ!! 』

声を殺すようなブランシュが、一瞬停止した事に気付き
腹下が震える感覚を感じれば中に注がれた熱い物に気付きシーツを掴む手に力が入り
腰は反るも頭を下げたまま動かせない

『 いっ、ぁあっ……!! 』

爪先に力が入り尾を自ら持ち上げてるような感覚なのは、まさに雌犬のよう
けれど身体を抱き締めたままま動くことが無くなったブランシュが何をしてるのかは本能でわかる
だからこそ、全身が震える

止めどなく注がれる熱い欲は
腹の奥へと溜まる

『 だ、めっ……孕んじゃう…… 』

「 っ、聖獣…同士は孕まねぇ…はず…… 」

知らねぇと吐き捨てたブランシュは言葉を返す余裕すら無く聞こえる
たっぷりと溜まった中は彼が長く溜め込んでたもの
熱くて溶けそうな胎内も惚けた脳も全て
考える余裕は消え去る

『 はぁ、むり…… 』

もう少し我慢していようと思ってたのに、手足の力が抜け
シーツへと倒れれば、ブランシュは小さく喘ぎ
俺の頭辺りに胸元を置き、全て体重を掛けない程度にし
繋がったまま動かない

「 はぁ、コウガ……狼には、代わりないようだ…… 」

『 ぁ、あっ、んぅっ…抜けないってこと……? 』

予測は出来た言葉に軽く腰を揺らせば
確かに挿入した時より中で膨張してるのが分かる

「 多分、人間時間で言う一時間ぐらいは抜けねぇ…… 」

『 ぁ、ンゥ……うごける? 』

「 御前が痛くねぇ、範囲なら…… 」

俺が痛くないなら動けるのかと、軽く腰を捻って見れば
密着しキツい内部を異物がグリッと肉壁を擦り付けたような感覚に獣の悲鳴を上げ身体は動くのを止めた

「 っ、コウガ…スマン…。獣としての交尾、初めてだった…… 」

要領がわからないと素直に言ったブランシュは悲鳴を上げた俺に気遣って
頬やら目元を舐めてくる

その辺りは獣っぽいと内心笑えて、痛みに堪えて横を向けば、彼も気付きそっと横たわった

互いに向き合えば、ブランシュの片腕は俺の頭の下に置き 反対の腕はそっと頭を撫でてきた
性欲に負け、激しく動いていた奴とは思えない程に優しく壊れ物を扱うような手付に
心地好く思え、狡いと内心呟く

俺の視線の先にあるのは、彼の濡れた胸板で
少し顔を上げてから汗を舐めるように舌先で厚みのある胸板を舐めていけば
ピクリと動いたブランシュは密かに笑った

「 俺も、舐めたい…… 」

『 ふっ、今は俺の番…… 』

やっぱり舐めるの好きだなと鼻で笑ってから舐めていれば
ブランシュは背を曲げ俺の頭へと鼻先を当て、髪へと口付けを落とす

「 気持ちいい、コウガ…… 」

舐められることが?そう思い
口付けられた時を思い出し、舌先でペロペロと舐めていけば彼の身体は密かに震えた

「 ふっ、いや、それはくすぐったい 」

『( 舐めることは獣として慣れてるのか…… )』

ちょっと詰まらんと思い、舐めるのを止め
擦り着いて頭を胸元に当てていれば
抱き締めるブランシュも落ち着きを持ち
御互いに少し休憩する

どのぐらい休憩したかは分からないが
ゆるりと動いた彼は、そのまま内部から引き抜いた

「 コウガ、ゆっくり休め…。ありがとうな 」

頬へと口付けを落としたブランシュの声を聞き
安堵した俺は疲れと共に眠りに付き

身体はまた幼い子犬へと戻っていた

「( いい大人の雄が子犬を襲ったことにすげぇ、罪悪感を感じる…… )」

そう、ブランシュが思ってたことは俺は知るわけもない

目を覚まし、起きた時にはまたいつものように
身体に当たる重さに気付いた
けれど今日は頭全部が乗っかってる訳ではなく
ちょっと腹辺りに片手が置かれてるだけ
逃げるのは簡単で、身を捻ったり動かしていればブランシュは金色の目を開いた

「 ……起きたのか? 」

『 っ……! 』

俺は子犬、そして相手は小さくなってるにしろフェンリルの姿なのに
何故、こんなにも胸が締め付けるのだろう
一度ヤられた程度の相手なのに、そう思い込もうとしてもこの甘さには勝てない

「 おはよう、コウガ…… 」

『 お、はよ……っ~~!! 』

イケメン狼め!!
恋愛経験浅い奴にはヤった程度で惚れるだろ!
御前はどうか知らんが!と恥ずかしさを誤魔化すために
擦りつけてきた顔へと小さな牙で抵抗した

「 いっ!!!? 」

ガバッと起き上がったブランシュ
そして鼻先へと噛み付いたまま離そうとしない俺は
子犬らしい唸り声を上げて耳を下げて睨んでいた

「 御前は、咬み癖を直す躾からしなきゃいけねぇようだな? 」

『 ヴゥゥ……( 知るかボケ )』

「 っ、咬み返してやろうか! 」

『 キャンッ!! 』

俺はこのフェンリルと上手くやっていけるのだろうか

今から不安だ
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

【完結】ぎゅって抱っこして

かずえ
BL
幼児教育学科の短大に通う村瀬一太。訳あって普通の高校に通えなかったため、働いて貯めたお金で二年間だけでもと大学に入学してみたが、学費と生活費を稼ぎつつ学校に通うのは、考えていたよりも厳しい……。 でも、頼れる者は誰もいない。 自分で頑張らなきゃ。 本気なら何でもできるはず。 でも、ある日、金持ちの坊っちゃんと心の中で呼んでいた松島晃に苦手なピアノの課題で助けてもらってから、どうにも自分の心がコントロールできなくなって……。

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。 どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。 そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。 その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。 その結果、様々な女性に迫られることになる。 元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。 「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」 今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

【完結】兄の事を皆が期待していたので僕は離れます

まりぃべる
ファンタジー
一つ年上の兄は、国の為にと言われて意気揚々と村を離れた。お伽話にある、奇跡の聖人だと幼き頃より誰からも言われていた為、それは必然だと。 貧しい村で育った弟は、小さな頃より家の事を兄の分までせねばならず、兄は素晴らしい人物で対して自分は凡人であると思い込まされ、自分は必要ないのだからと弟は村を離れる事にした。 そんな弟が、自分を必要としてくれる人に会い、幸せを掴むお話。 ☆まりぃべるの世界観です。緩い設定で、現実世界とは違う部分も多々ありますがそこをあえて楽しんでいただけると幸いです。 ☆現実世界にも同じような名前、地名、言葉などがありますが、関係ありません。

【完結】もう無理して私に笑いかけなくてもいいですよ?

冬馬亮
恋愛
公爵令嬢のエリーゼは、遅れて出席した夜会で、婚約者のオズワルドがエリーゼへの不満を口にするのを偶然耳にする。 オズワルドを愛していたエリーゼはひどくショックを受けるが、悩んだ末に婚約解消を決意する。 だが、喜んで受け入れると思っていたオズワルドが、なぜか婚約解消を拒否。関係の再構築を提案する。 その後、プレゼント攻撃や突撃訪問の日々が始まるが、オズワルドは別の令嬢をそばに置くようになり・・・ 「彼女は友人の妹で、なんとも思ってない。オレが好きなのはエリーゼだ」 「私みたいな女に無理して笑いかけるのも限界だって夜会で愚痴をこぼしてたじゃないですか。よかったですね、これでもう、無理して私に笑いかけなくてよくなりましたよ」

ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?

音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。 役に立たないから出ていけ? わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます! さようなら! 5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!

冷遇された第七皇子はいずれぎゃふんと言わせたい! 赤ちゃんの頃から努力していたらいつの間にか世界最強の魔法使いになっていました

taki210
ファンタジー
旧題:娼婦の子供と冷遇された第七皇子、赤ちゃんの頃から努力していたらいつの間にか世界最強の魔法使いになっていた件 『穢らわしい娼婦の子供』 『ロクに魔法も使えない出来損ない』 『皇帝になれない無能皇子』 皇帝ガレスと娼婦ソーニャの間に生まれた第七皇子ルクスは、魔力が少ないからという理由で無能皇子と呼ばれ冷遇されていた。 だが実はルクスの中身は転生者であり、自分と母親の身を守るために、ルクスは魔法を極めることに。 毎日人知れず死に物狂いの努力を続けた結果、ルクスの体内魔力量は拡張されていき、魔法の威力もどんどん向上していき…… 『なんだあの威力の魔法は…?』 『モンスターの群れをたった一人で壊滅させただと…?』 『どうやってあの年齢であの強さを手に入れたんだ…?』 『あいつを無能皇子と呼んだ奴はとんだ大間抜けだ…』 そして気がつけば周囲を畏怖させてしまうほどの魔法使いの逸材へと成長していたのだった。

ボッチになった僕がうっかり寄り道してダンジョンに入った結果

安佐ゆう
ファンタジー
第一の人生で心残りがあった者は、異世界に転生して未練を解消する。 そこは「第二の人生」と呼ばれる世界。 煩わしい人間関係から遠ざかり、のんびり過ごしたいと願う少年コイル。 学校を卒業したのち、とりあえず幼馴染たちとパーティーを組んで冒険者になる。だが、コイルのもつギフトが原因で、幼馴染たちのパーティーから追い出されてしまう。 ボッチになったコイルだったが、これ幸いと本来の目的「のんびり自給自足」を果たすため、町を出るのだった。 ロバのポックルとのんびり二人旅。ゴールと決めた森の傍まで来て、何気なくフラっとダンジョンに立ち寄った。そこでコイルを待つ運命は…… 基本的には、ほのぼのです。 設定を間違えなければ、毎日12時、18時、22時に更新の予定です。

侯爵家の愛されない娘でしたが、前世の記憶を思い出したらお父様がバリ好みのイケメン過ぎて毎日が楽しくなりました

下菊みこと
ファンタジー
前世の記憶を思い出したらなにもかも上手くいったお話。 ご都合主義のSS。 お父様、キャラチェンジが激しくないですか。 小説家になろう様でも投稿しています。 突然ですが長編化します!ごめんなさい!ぜひ見てください!

処理中です...