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エピローグ

02

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『 ルイもこう言うの好きだったのですよ.... 』

だから尚更腹が立った子供のようなヤキモチと知らない感情に左右されて俺はこのデートを止めた

「 ....帰るぞ 」

『 えっ?あ、はい! 』

感情に名前を付ける事が何一つ分からずにこいつを振り回して、....俺もまた振り回される


「 オウガ....俺の心臓は大丈夫だろうか? 」

彼奴が来て俺は元キャプテン・スカージであるオウガに心臓の検査をしてもった
腕のいい医者だと知っているから尚更だ

ここ最近あった出来事と振り回される事で精神的に疲れてるのだと思っていれば彼は笑う

「 ははっ、若いのぉ 」

「 若いからこんなに吐き気と鼓動がするのか?食事も喉に通らない.... 」

彼奴が来てから俺の目の前をうろうろして何かしらルイが、ルイは、と口にする言葉に苛立って食事すら満足に出来ないことに死ぬんじゃないかと思った

なんて腹が立つんだ

「 それは恋患いじゃよ 」

「 こいわずらい?なんだそれ?深刻な病気か? 」

「 そうだなぁ、人によってはとても深刻じゃよ 」

そんなに酷い病気なのかと記憶が戻るかどうかの問題で考えていた俺はゆっくりと立ち上がれば服を整え入り口へと向かう

「 深刻だと分かればもういい....今までお世話になったな 」

「  ほほっ、 」

俺が死にかけていると言うのにオウガは軽く笑う
そんな程度のクルーなのかと文句を愚痴りながら歩いていれば食堂から聞こえる声に反吐が出る

『 悪いな、俺の勝ちだ 』

「 くそ!!また、ウィンドの一人勝ちかよ 」

俺とチェスをした時にあれほどまでの笑顔を見せただろうか
ズキンッと痛む胸の痛みに深刻だと思う

「 テメェ等、遊んでねぇで仕事しろ 」

「「 キャプテン!!あ、はいっ!! 」」

一つ息を吐き扉を開けばクルーと彼奴を睨む俺を見た後に目を逸らしてから立ち上がる姿にそんなに気紛れで抱かれるのが嫌か...気紛れならそんなに抱いてないはずだが...

食堂から出ていくクルーの後に通り過ぎる彼奴は僅かに頭を下げ御辞儀をすれば出ていく

「 チッ.... 」

「 キャプテン、そんなにカリカリしてどうしたのぉ~? 」

テーブルを片付けるように拭くティタンに俺は胸元に手を置く

「 俺はもう死ぬかもしれない 」

「 え?風邪知らずのキャプテンがなにいってるの? 」

キョトンとしたティタンに俺はそいつの居るテーブルへと腰を降ろせば肘を付き手の甲に頬を当てれば告げる

「 オウガに俺はこいわずらいって言われた。とても深刻だそうだ....これも全てウィンドのせいだな.... 」

「 ぶっ!! 」

吹き出すように笑ったティタンにこいつも俺が死ぬかもしれない事を平然と笑うのか
いや、海賊は案外薄情でそんなもんかと睨むでいれば彼は目の前に屈んだ

「 何がおかしい? 」

「 其を本気で言ってるキャプテンにだよぉ? 」

「 意味がわからない 」

「 じゃ、言葉で言うより行動で教えて上げる 」

そういってこいつは俺の襟元へ触れれば顔を近付け唇を重ねた
ごく普通に目を開けていた俺は触れた程度の唇に口付けられたんだと気づけばもう一度今度は深く重ねて来たもんだから眉を寄せればティタンは笑みを溢す

「 俺とキスして胸は痛かった? 」

「 別に.... 」

「 じゃ、後から航海士さんとキスするといいよ。そして胸が痛かったり鼓動が速くなったら其が恋患いだよ 」

そんなのいつもどうだったかと考えるように立ち上がれば背を向ける

「 分かった、何もなければ御前を鮫の餌にするからな 」

「 はいはい、行ってらっしゃい~( もし今からだと間接キスになるけど...いいや )」

ひらりと手を振り呑気な口調に食堂を出た後に唇を何気無く袖で拭けばウィンドが居るだろう航海士の部屋に行く

廊下まで続く灯りにノックをすることなく開ければゆっくりと此方に目を向けた後に柔らかく目を細める

『 休まないんですか? 』

「 ....御前も休んでないだろ 」

『 俺はまだまだ航海士としての勉強がありますので 』

肩を竦め何処か他人行儀のウィンドにこいつがタメ口になるのはベットの中だと知っている
夜遅くまでやる海図なんて放置すればいいものの律儀な奴だと隣に行けばテーブルに手を置き顔を近付ける

『 えっと、キャプテン? 』

「 俺にキスをしろ。命令だ 」

『 キス?......はい、いいですよ 』

命令を喜ぶ程ドMなのかと思いながら目を開けたまま見ていればほんの僅かに俺より身長のあるウィンドは両手を頬へと当てればゆっくりと顔を近付け鼻先へと口付けを落とす

「( っ!! )」

唇では無いのにこいつからされた口付けで心臓が飛び出そうだと思い眉を寄せればウィンドは" ずれました "なんて言葉を漏らし再度唇を重ねた

柔らかなマシュマロみたいな口付けは余りにももどかしく其でも頬を染めるウィンドに俺の手は伸び腰を抱けばその唇を貪るように深く口付けていた

ティタンとは続きをしたいとは思わなかったのだがウィンドとは苦しいほどに速くなる鼓動を感じながら舌を合わせた擦り合わせる

「 あぁ、御前は気持ちいい 」

甘い唇と触れれば触り心地のいい肌
俺の目の前をうろうろして乱す割には他人行儀のようで
" ルイ "と名前を告げるくせして俺に身体を許すこいつが狂う惜しいほどに愛してると気付いたのはいつだろうか
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