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十話 最終章

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トイレから出てスッキリした後にデリットは帰り様に海軍が集まってるのを見れば普段の癖で身を隠した

「 俺は我慢できない。チャンスがあれば殺そう 」

「 嗚呼、あんな奴は海軍じゃない 」

「( 誰の事だ? )」

デリットは何の話し誰を殺すかと言ってるのか聞く為に耳を済ませば名前は告げられる

「 ユスティーツ中将が油断した隙に殺そう 」

「 デリットのクルーが来ると言う噂もあるしな。騒ぎに乗じれば... 」

「( 全く、あんな態度だから嫌われるんだ )」

我ながら弟はと呆れるデリットは仕方無くその場を静かに離れれば船長室へと向かう

部屋に戻ればアランはソファーに座ってることに動いてなかったなのかとデリットは思い隣へと座れば彼は口を開く

「 ねぇ、君の周りにキースって事はいなかった? 」

「 ...さぁ?覚えてないな?それがどうした? 」

「 その人...死ぬよ... 」

「 は? 」

アランの言葉にウィンドがなんで死ぬのかと傾げれば彼は昔話を兼ねた話をすればそれはオウガに話しをしていたことと全く同じものだ

「 俺はまだ小さかったから分から無かったけど....キースて言う人魚と、君の使用人のキースは同じなんだよ。人魚なんだ 」

「 へぇ、そうなのか?それがどうした?( ....知ってるがな )」

アランは問題は其処じゃないと机に置いた古い人魚の本を開き頁を捲れば其処の最後に人魚の結末が書かれている

「 人魚はその美しい身を捨て、海の底に住み続ける深海魚になるんだって.... 」

「 深海魚..... 」

ふざけてるのかと思うデリットだが心当たりのある鱗やら色々見てしまってる為に眉間の眉は左のみ上がる

「 けれどこれには続きがあって、人に恋した人魚は産まれてから20年の月日の中で身を結ばなければ...海の泡となって消えてしまうって 」

「 人魚姫の話だな。王子は他の姫を気に入って、人魚姫は崖から身を投げ出したって...  
 」

人魚姫の物語はこの17世紀に存在する人魚を元に様々な話や言い伝えは其なりに本を読んでいれば耳に入ってくるものだ
その為に数パターン有る中の一つだと思って聞いていればアランは本の頁を捲る

「 そう、想い人の心臓に短剣を突き刺せば人としての呪いは立ちきられ、深海魚になるって... 」

「 結果深海魚なんだな 」

「 それは年齢層になればみたいなのじゃない? 」

アバウトなと目線を向けるアランに彼は此処に来る前に見たウィンドの手に持った短剣にまさかな、と思うが小さく笑う

「 御前はそのキースが何故気になるんだ? 」

「 だって人魚は一途な種族らしいからきっとルイの傍に居るかなぁーって。ほら、特に俺はキースが追放されるときにルイを助ける、的な約束したから 」
 
「 会ったしても俺は記憶を忘れてる。誰か分かるわけない 」

「 まぁ、其もそうだね... 」

弟が誰であり記憶に無ければ分からないもので其はデリットもまたは同じだ
偶々話を聞いていた程度で普通なら気付かなかったと

夜が訪れ

アランがベッドで眠る横に横たわっていたデリットはゆっくり起き上がればそっと降り窓際まで足を向け外へと視線を向ける

「 ......もう直ぐ満月か 」

美しい程の月は姿を見せていた
波の音は自棄に煩く感じ、胸に感じるざわめきにデリットは一人考えていた

「 .....刺すなら、刺せよ。キース 」

この心臓に短剣が突き刺さる感覚はもう心の準備が出来ていると思っている彼は静かに息を吐き

ゆっくりと口を開く

それはウィンドは何度か自分の為に歌った子守唄を
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