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十話 最終章

03

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港へと辿り着いたラ・モルテ号は雷と海軍船の接触で先端部分が激しく損傷していた

『 回復までに何日掛かりそうだ? 』

「 3日だな。3日ありゃ十分だぜ! 」

『 3日.... 』

ウィンドは空を見上げ青空の中で浮かぶ白い月へと目線を向け眉を寄せる
残り一週間の内の3日は潰れてしまう
そして会いに行くまでに1日として
残り3日でデリットを助け、想いを伝えてもう事になると考えた彼は腰に下げた短剣に触れればジャックから離れた

『 分かった、俺は最短ルートを探す 』

「 おう! 」

その様子を見ていたスクードは彼が甲板へと上がると同時にマストの上へと上がり見下げながら見る

「( ...やっぱり...気にしてる。)」

此処に来てそわそわしてるウィンドに気付いてるのはスクードとティタン程度 
後はキャプテンの事ばかりな為に一人一人に目が回っていなかった 
 

一方の海軍船では

「 だから、昔はルイはケーキが好きだった! 」

「 覚えてねぇ! 」

食事の為に運ばれてきたテーブルに並べられた料理の数々はアランからすれば昔ルイが好きだったものとかを作らせた為に覚えるかも知れないと思い作らせたものだが

「 だからって食わそうとするな! 」

「 いいじゃん、ほらあーん 」

「 っ......! 」

散々ヤった行為を終えてから尚更構ってこようとするアランに御手上げ気味のデリットは眉を寄せ差し出されたショートケーキを口に入れ食べる

「 なにか思い出せた? 」

「 なんも思い出せねぇって...これって意味あるのか? 」

「 あるに決まってるでしょ!ほら、昔あったことをすればふっと記憶が思い出せるとか 」
 
そういうもんかと傾げるデリットは咀嚼すれば自身の前にある肉をナイフで切れば口へといれていく

クルーの事は考えるがまずは体力を戻す方が先だと仕方なく食べる
その様子を見たアランは僅かに眉を下げ微笑みを浮かべショートケーキを食べ次はなにかいいかと考えていた

食事を終え、デリットの包帯をやり変えたアランは満足気に新しくなった其を見た後に彼は胸元に触れ溜め息を吐く

「 ...別にもういいだろ 」

「 良くないよ。特に肩は貫通させちゃたからね。避けると思ったんだ 」

「 ....避けれなくて悪かったな 」

「 ははっ、ほんとだよ 」

脅し程度か又は遊び程度だったに過ぎないアランにとって避けずに刺さったことはある意味、驚いた事だったのだ
だが鍛えた肉体で頑丈な彼は案外平気そうだった事に内心安堵する

「 ...少しトイレ借りていいか? 」

「 ん、部屋出て突き当たりだよ 」

「 悪いな、 」

話を聞いていたデリットはその場を離れトイレへと向かった
この傷で歩けるのは相当痛みに慣れたなと思う程だと
特に不振に思わずヒラリと手を振り次は何をしようかと目の前に広げたトランプやチェスなどを見ていたアランは誰も居ない部屋で呟く

「 本当は...ずっと離れて暮らしてたから思い出なんて無いんだけどね...折角ルイが居ても俺は遊び方を知らないや... 」

ソファーに凭れ高い天井へと目線を向けるアランは自分が遊んだ思い出なんてキースと言う人魚がいた程度で後は自分にはメイドがいて仲良くしてたら親と離されて暮らしていたと

「 後はキースと言う使用人....!! 」

アランは気付き背凭れから起き上がり立てば机の方へと移動し引き出しから紙とペンと持てば記憶にあるだけの日付と間期間などを書き始めた

「 人魚のキースは.....使用人だったの!?そんな事って......あり得るの? 」
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