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七話 人魚の恋心
04
しおりを挟む行為を終え、疲れたウィンドはベットで横になっていればその横で同じ様に俯せで休憩しているデリットはシーツに触れながら告げる
「 このベットは俺が元航海士だった時に使ってたもんだ....まさか、次の航海士に渡すとはな... 」
『 ....航海士してたのですか? 』
「 嗚呼、此処に来た時から空の変動には敏感でな.... 」
何故かは分からんと告げたデリットに彼は身体を向けそっと手を伸ばせばその頭に触れ撫でていく
金髪で柔らかな髪へと触れていればデリットは横目を向き撫でる相手に笑みを漏らす
「 不思議だな、御前に触れられるのは心地がいい 」
『 それは良かったです。俺も空には敏感なのでもしかしたら海岸沿いに住んでたかもしれませんよ 』
「 海岸沿いな....それは有り得るかもな 」
生まれてから10歳までの記憶を無くしてるためにどんな場所で誰と過ごしていたか分からないデリットにとって
そんな場所に過ごしていた、なんて言葉は何処か楽しかったりもする
無理に過去を思い出すつもりはなにもないデリットにとって今此処での生活が一番慣れ親しいものだ
『 聞いてもいいですか?8年前に此処にきた理由を.... 』
少しの間の後にウィンドは聞けばデリットは幾分か考えればふっと気付く
「( 俺はいつ、8年前の記憶が無い事をいったか? )」
抱いた疑問にデリットはウィンドに視線を向けるも彼の様子に一旦考えるよ止め口を開く
「 そうだな、ハッキリした事は分からないが元キャプテンであるオウガが拾ったとか...あの時期のクルーは殆どいないから知らないがな 」
『 オウガさんって元キャプテンだったのですか? 』
「 嗚呼、そうだ。元の名をキャプテン・スカージ。天罰として悪い貴族や者達から財宝を巻き上げる者だ 」
『 !! 』
デリットの言葉にウィンドは何故彼だと気付かなかったのかと内心驚いた
あの柔らかな人当たりで分からなかったのだと察し不意に浮かぶ彼を奪った張本人だと知ればデリットの肩へと額を当てる
『 .....そう、だったんですね 』
呟いたウィンドにやっぱりなにか知ってるんだと察した彼は横を向きその身体を抱き締めるように引き寄せた
「 ウィンド、ちょっといい....か、って.... 」
突然と扉を開け入ってきたジャックは固まればデリットはゆっくりと起き上がり布団をウィンドへと掛ければ平然と問い掛ける
「 なんのようだ?何もなければ、三枚に下ろすぞ 」
「 いや!そ、そう言うことじゃなくてあの人魚を何処で降ろすのかって.... 」
沖に出てきたことを伝えたかったのだろうジャックにデリットはなるほどと分かれば本日見張りをしていたスクードは走って顔を覗かせた
「 ....海軍....あっ、っ!! 」
顔を染めたスクードにデリットはやれやれと呆れるもふっと聞こえてきた言葉に顔を上げる
「 今、海軍と言わなかったか? 」
デリットの言葉にコクコクと頷いたスクードに其々は驚けば早く言え!とばかりに彼は布団から出れば二人は顔を背ける
服を着直す彼にウィンドは起き上がろうとすれば彼は止める
「 ウィンドは此処で潮の流れを確認し一番最短で逃げれる海路を探ってくれ 」
『 はいっ、分かりました 』
ズボンを履き服を着ては二人と共に廊下を走るデリットにウィンドは布団から出れば服を掴み着ていく
『 海軍....... 』
誰か来たのか察した彼は服を着た後に地図を広げた
甲板へと走ってやってきて三人は他のクルーもまた海軍船のいる方へと視線を向ければスクードは双眼鏡を差し出した
「 .....2時の方角 」
『 ...随分と離れてるな。まさか、追ってきてるだけか? 』
「 その可能性は高いな 」
双眼鏡で覗けばなんとか海軍船だと分かる程で、隣に来たジャックは軽く頷き彼は指示を出す
「 御前等、何時でも戦闘の準備が出来るようにしておけ! 」
「「 アイアイキャプテン 」
「 向こうが手を出さねぇ気ならその間に姿を消すまでだ 」
海上の上で海軍と殺り合うのは仲間に死人が出て船もボロボロになることを理解してる為に避けるように此方は逃げるだけ
仲間の命を守るなら背を向けることはあると
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