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五話 食糧難

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晩御飯の為に食堂に来たウィンドはテーブルに座ればティタンは皿に乗せた蒸かした芋を二つを置けばウィンドは手を合わせて食べようと皮を剥いていればクルーは立ち上がった

「 ふざけんなよ、ティタン!!昼は抜きでこれって、流石に腹が減るだろうが!! 」

「 え~、蒸かしてるだけいいよぉ? 」

『( 確かに.... )』

ティタンの言葉に頷くウィンドは有り難くモグモグと食べていればクルーは拳を握り締め声を出す

「 コックならちゃんと食糧確保しとくもんだろ!?芋ばっか食いさせやがって他にねぇのかよ 」

「 無いことはないけどさぁ....其よりさ 」

「 なんだよ、 」

ティタンは流石にキレたのか普段の柔らかな口調は無くなりにっこりと笑顔を浮かべウィンドの傍から離れ蒸かした芋をいれた鍋の中から一つ取れば其を持つ

「 此所にキャプテンが居ない理由を君は気付かないのかぁ? 」

「 部屋で食ってんじゃねぇのか? 」 

ティタンの言葉に食堂に居たクルーは僅かに視線を動かし確かに朝もキャプテンは顔を覗かした程度で居なかったことに気付けばふっと芋へと視線を向ける

「 そんな事無いよぉ。腹を空かせたクルーのために" 俺の分もやれ "って、其だけ言ってここ三日なにも食べて無いんだよぉ? 」 

「『 !!! 』」
 
「 キャプテンが食べたとしてもたいした量は変わんないけど、三日後の今日意味が分かるよねぇ?芋が二つになってる理由が....まぁ、船酔いで潰れて食べれないクルーの分もあるけどさ 」

酒しか飲まなかったデリットの意味が理解できたクルーは其々の皿にある芋をみればティタンは鍋に戻し続ける

「 誰かが食べないから誰かが食べれる。今其だけ食糧が少ないの。腹が空いたと喚くなら、キャプテンに言ったらどう?心優しいキャプテンならその腕を斬ってまで肉として出せと言うかもね 」

「 っ...... 」

普段は乱暴だがそういったところは他のクルーに何一つ言わずに行動する事を少なからず幹部のものは知っている
だからこそティタンはキレればクルーは拳を緩め座った

「 まぁ~、食べ物はあるよ 」

ティタンの言葉に其々のクルーは忘れていた物の名前を聞けば目を見開いく

「 人魚の肉がねぇ、どうする?焼こうか? 」

食べることは何一つしたこと無いクルーにとってそれは究極の選択肢だった 
魚のような匂いだとしても上半身は人間の女と何一つ変わらないことに 
だが其だけの大きさがあればこの人数を賄えるだけの肉が有ることも察することが出来る

想像しただけで吐き気になるクルーは顔を背けウィンドは眉を寄せれば文句をいったクルーは首を振る

「 キャプテンに感謝して、これを食うから食わねぇ.... 」

「 ふふっ、じゃぁ~食べてねぇ 」

例え芋を食わせるとしてもその言葉を聞けばこれを食うしかないとクルーは黙って食べ始めればウィンドはそっと一つの芋を布に包み隠せば立ち上がり皿をティタンへと返す

「( あらら、優しいねぇ~.... )」

気付いてるティタンだがなにも言わずゆるりと笑っていれば自分も一つだけ芋を食べようかなとさっき掴んだ芋を剥き口へと運ぶ


ウィンドはデリットを探すために辺りを見渡し、寝ていた部屋にいないなら何処だろうかと探し回り結局船長室へと戻ればノックをする

「 はいれ、 」

『 キャプテン....さが、っ!! 』

返事を聞けば安堵し扉を開けば其処には裸のスクードと衣類は乱れてはないが被さっているデリットの姿があった
入れと行ったから入ったものの今まさにそんな事をする時だったのかと胸が傷んだウィンドは顔を背け走り去った

ポトンっと音を立て落ちた芋は転がればデリットは傾げる

「 彼奴何がしたかったんだ?スクード、もう背中は痛くないか? 」

「 .....平気。( 早とちり...でも、いいかな。 )」

背中を向けていたことすら気付かなかったウィンドの早とちりであり実際は二日酔いのクルーの面倒を見るオウガの変わりにスクードの背中に薬を塗り包帯を変えていただけだ

スクードは丁度いいと思えば仰向きになり彼の首へと腕を回せば唇へと舐める

「 ....遊んで。 」

「 悪いなスクード、俺は抱きたいときに抱くのが好きなんだよ 」

優しげに言うデリットは口付けだけをそっと返せば起き上がり手をタオルで拭いた後に廊下へと行き落ちていた芋を拾い上げ晩飯の蒸かし芋だと気付く

「 スクード、変わりにこれをやるから我慢しろ 」

「 ...... 」

投げ渡した芋を受け取ったスクードはコクコクと僅かに頷くのをみれば彼はウィンドになんの用事だったか聞く為に追い掛ける為に早歩きをする

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