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四話 公爵の島
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しおりを挟む夜に成り公爵の所有する島まで後少しの処で受かれるクルーは酒を呑み交わしながらテキサスホールデムポーカーをする
「 さて、やるぜ! 」
「「 おー!!! 」」
『 何で俺まで.... 』
何故か参加になったウィンドは5人で始める中に居た
配られるカードをなんと無く手に持ち見ていく
ある程度の事は出来るが勝てと言われない限り余りやる気の無いウィンドにとって負けもしない一人勝ちしない程度としてやろうと考えた
戦闘員のクルー同士でポーカーゲームなんて下らないと配られたカードを見る
かける金は全員同じ額
それは既に決めた為に掛けていく
左の者に向かってコードを決めていき互いに最強の手札と思いそれを作り全員が掛けたところで止める
「 よっしゃー、フラッシュ!! 」
「 なっ!? 」
「 俺はフルハウス 」
「「 負けた!! 」
『 すまない、ストレートフラッシュだ 』
「「 !!? 」」
負けようとしたウィンドだが余りにも周りが低い争いを繰り広げた事に内心驚きながら揃ったカードを落とす
新米が勝ったのかと驚くクルーだが逆にそれを燃えたのかウィンドに金を渡した後に次の金をかける
『 あぁ、ロイヤルストレートフラッシュ 』
「 くそ!!なんで御前の場所だけいいカードがいくんだ! 」
「 もう一回勝負しよ!! 」
『 いや、金.... 』
自分達のお気遣いみたいなものをそんなに掛けていいのかと悩むウィンドだが子供より弱そうなクルーに苦笑いを浮かべながらまた始める
『 ツーペア、ストレートフラッシュ 』
「「 だぁ!!もう一回!! 」」
夜遅くまで続いたポーカーに散々やられたクルーはほぼすっからかんになれば四人は魂が抜けていた
一人勝ちしたウィンドはゆっくり立ち上がりその場を離れる
じゃらじゃらと重い袋を片手に持ち甲板を歩いていればわずかな光に照らされ手摺に腕を預け海へと視線を向けているデリットに気付き近付く
『 また、酔ったのですか? 』
背後から声を掛けるウィンドに彼は視線を向ける事なく軽く笑う
「 俺は何時も酔ってる印象しかないのか?単純に海を見てただけだ 」
『 一番最初が印象的なもんで、海ですか...隣、失礼します 』
デリットの横へと僅かに一人分のスペースを開け横に来たウィンドは同じ様に海へと目線を向ける
まるで夜空を写したかのように美しい海は心を揺らぐ
「 海賊になって8年間、毎日のように見てる海だが何故か飽きねぇんだよな... 」
ポツリと呟く言葉
海の音で消えてしまいそうな程だがウィンドは僅かに相槌を打つ
「 海賊なのに泳げねぇのに、この暗い海に飛び込んで見たいって思うことはあるんだよ 」
『 何故、だと聞いても宜しいですか? 』
視線を向けたウィンドにデリットはふっと鼻で笑う
「 笑うなよ? 」
『 えぇ、 』
「 俺は幼い頃、溺れた時に人魚に助けられた気がするんだ...あの人魚にもう一度会えないかなって 」
ちょっとだけ照れたように笑うデリットにウィンドは僅かに目を見開く
此処で其が俺なんだと言えば彼がどんな反応をするか
それとも忘れてしまってるから興味本意程度しか向けないかと
「 子供っぽいだろ...この船に乗る前の記憶は忘れたが...それだけはぼんやり覚えている...俺はきっと航海してたらその人魚に会えるじゃねぇかなって思ってるんだ 」
そうやって語る人なのかとウィンドは思うも助けた自分に会いたくて航海してると聞けば何故か胸は暖かくなる
『 子供っぽくありませんよ。人魚は何時でも人間を魅了すると言う...港で人魚を見てたのも? 』
「 嗚呼、あの人魚が売られたり死んでねぇかなって...まぁ、ばんやりとしか覚えてないから会ってもきっとわかんねぇだろうがな 」
港で人魚を見ていた理由を理解したウィンドは軽く頷きながら聞いていた
この広い海で一人の人魚と出逢うのはとてつもなく困難だと言う事を航海しているデリットが一番よく理解している
「 キャプテン、少しいいっすか...ってお邪魔? 」
「 ん?嗚呼...なんだ?要件を言え 」
いい雰囲気らしい二人に声を掛けた事を間違いだろうかと思うジャックだが、デリットは特に気にもせず振り返り問えば彼は指を向ける
「 島が見えましたぜ 」
「 そうか、上陸の準備をしろ 」
「 アイアイキャプテン!! 」
返事をするジャックは上陸の準備をするためにクルーを起こしにかかる
見張りをしていたクルーもまた島が見えたぞ!!と声を上げる
公爵の島が姿を見せ始める
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