上 下
22 / 81
三話 新米航海士

05

しおりを挟む
 

目が覚めた時にはデリットの姿はないが、変わりに寝かされたいたベットと身体が綺麗に処理されていた嬉しさに頬は緩む

散々抱かれたのに何一つ嫌な気分はなく注がれた中の感触は鮮明に覚えてると腹下に触れたあと、ベットを降り服を着替え地図へ視線を向ける

『 さて、今日中に解読出来ればいいが.... 』

指を滑らせ地図の廻りに書かれている文字を見ていればふっとある重要なことを思い出す

『 これ....誰も、右から解読しろと言ってない? 』

右周りで解読していけばチェス盤になることに気付いたウィンドだが、よくよく考えれば誰一人として右周りで解読しろとは言ってない
自分の自己判断で決め付けいた事に気づけば逆の方で考える

『 王冠と盾、城を表してるのか?そして、黒い馬と....子供、あ....奴隷か、 』 

馬車を引く馬なのだろうと解釈していけばまるで違った事に辿り着く
そして全てをメモした後にウィンドは足りないことに気付く

『 これ....もう一枚地図があるはずだ。何故気付かなかったんだ!デリット!! 』

理解したウィンドは直ぐにその地図と紙を丸めれば部屋を飛び出した

昼過ぎた時刻、晴天が広がり航海日和のこの日

満月まで残り.....25日

『 デリット!分かったぞ!! 』

「 ん? 」

ついタメ語で告げたウィンドは食堂の扉を開ければ其処には昼間っから酒を飲んでたデリットの姿があり近くにはジャックやスクード等もいた
其より地図だと近寄ったウィンドは目の前に置かれた瓶を避けた後にそれを広げる

『 分かったんだ、これ国と地名を表していた....だがその場所までいく地図じゃないんだ 』

「 ほぅ、其処まで分かったか。ジャック 」

「 はいよ、 」

『 えっ? 』

デリットはよく出来たなと内心思いながらジャックに広げるように告げれば彼はその地図の横にもう一枚広げた

『 これは....もしかして! 』

「 そう!別の場所に隠してあったが地図は既にあったんだぜ。ウィンドの導きだした場所の地名は此処だな....ヘアツォーク 」
 
『 ヘアツォーク....?聞いたことないな.... 』

地図があったことに言おうとしたが其よりそんな場所が合っただろうかと傾げるウィンドにジャックは笑った

「 地名じゃないぜ、此所は公爵の買った個人の島だ 」

『 ってことは宝島じゃないのか!? 』

「 まぁな!此処にいけば必ず公爵の財宝はありまっせ、みたいな地図だ 」

『 なんだそれ....そんなの、ありなのか..... 』

ガクッと肩を落とすウィンドにけらけらとジャックは笑い周りで聞いていたクルーもまた笑えばデリットは酒を飲み干し立ち上がる

「 聞いただろ。ヘアツォークに向かって前進だ! 」

「「 アイアイキャプテン!! 」」

『 え、公爵の島に行くのか? 』

バタバタと走り出したクルーにウィンドは彼の言葉に驚き視線を向ける

「 当たり前だろ?財宝ある場所に海賊は行く 」

『 待てよ、これじゃ..... 』

あの時の逆の立場じゃないかとウィンドは眉を寄せる
公爵と言う男の島へ乗り込んで財宝だけ奪うなんて盗賊と同じだと思うウィンドにデリットは肩に触れニヤリと笑う

「 其が海賊だ。嫌なら枕でも抱いてねんねしてな 」

『 っ!!な、抱いて寝るわけないだろ!! 』

顔を染めたウィンドにデリットは軽く笑えばスクードを呼び食堂を後にすれば彼は椅子に座り溜め息を吐く

『 なんなんだ....俺が間違ってるのか 』

「 そんな事は無いんじゃねぇかな? 」

『 何故だ? 』

「 だって、あんな笑うキャプテン久々にみたぜ 」

『 いや、そうじゃなくて....そうなのか? 』

自分の言ったことは海賊として泥棒より酷いことをするのは当たり前なのか、それを受け入れるべきかなんて事を考えたのだがジャックの言葉に傾げればティタンはやって来て彼の分の昼食を起きながら笑った

「 そうだねぇ~、昔の記憶がないから尚更普段キャプテンとしての意志が高いからさぁ~ 」

「 そうそう、あんな風なのすげー久々にみたぜ 」

『 ...... 』

昔の記憶がない、やっぱりそうなのかと思うと同時に其でも地図がもう少しあったことに納得できないと首を振る

『 だからって地図を教えてくれないのは質が悪い 』

「 そう?其で、航海士さんは地図の見方を一つ覚えたんじゃ~無いかなぁ~? 」

『 あ....くそ....!手の上で遊ばれてたのか! 』

そんな気はしてたと肩を落とすウィンドにジャックとティタンは顔を合わせれば軽く互いに笑い合う

「( 振り回すのは、気になってる奴だけとは知らねぇのな.... )」

ジャックは相当デリットがウィンドを気にいってることに気付いてるためにドンマイと何処か思っていた

船は公爵の所有する島へと向かっていく
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

BL団地妻-恥じらい新妻、絶頂淫具の罠-

おととななな
BL
タイトル通りです。 楽しんでいただけたら幸いです。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?

すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。 翔馬「俺、チャーハン。」 宏斗「俺もー。」 航平「俺、から揚げつけてー。」 優弥「俺はスープ付き。」 みんなガタイがよく、男前。 ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」 慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。 終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。 ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」 保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。 私は子供と一緒に・・・暮らしてる。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 翔馬「おいおい嘘だろ?」 宏斗「子供・・・いたんだ・・。」 航平「いくつん時の子だよ・・・・。」 優弥「マジか・・・。」 消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。 太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。 「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」 「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」 ※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。 ※感想やコメントは受け付けることができません。 メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?

すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。 「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」 家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。 「私は母親じゃない・・・!」 そう言って家を飛び出した。 夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。 「何があった?送ってく。」 それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。 「俺と・・・結婚してほしい。」 「!?」 突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。 かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。 そんな彼に、私は想いを返したい。 「俺に・・・全てを見せて。」 苦手意識の強かった『営み』。 彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。 「いあぁぁぁっ・・!!」 「感じやすいんだな・・・。」 ※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。 ※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。 ※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。 ※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。 それではお楽しみください。すずなり。

鬼上司と秘密の同居

なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳 幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ… そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた… いったい?…どうして?…こうなった? 「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」 スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか… 性描写には※を付けております。

処理中です...