鬼上司は部下を甘く激しく愛する

獅月 クロ

文字の大きさ
上 下
15 / 38

15

しおりを挟む

゙ 朝陽さん、俺…貴女のことが気になってて…良ければ… ゙

゙ ごめんなさい。私、痩せてるだけのひょろっとした男性は嫌いなの。それにお腹周りのビール腹も気になるし… ゙

゙ これは、三十代になって脂肪が燃焼し辛くなって… ゙

゙ そういう言い訳、聞き飽きたから。…鏡を見て出直してきたら? ゙

何度、何処か好きなのか聞かれても仕事が出来るとか、見た目が綺麗とか、そう言ったフワフワとした歯痒い理由ばかりで、呆れる人ばかりだった

私が何処を意識して綺麗にしてるのか、なんの為に維持してるのか、それすら如何でもいいように、この容姿が生まれてから当たり前にあったように思われるのが腹が立つ

そりゃ、厳しい母親がピアノ、ヴァイオリンを始め、モダンバレエとか習わしてたから女性としての必要なスペックは学んで来たけど、それも全て血と汗が滲むほどの努力をしてきたから

苦手な楽器も泣き泣きやって、沢山食べたい時期に、バレエの先生からデブと言われ続けてご飯を我慢して、お腹が空いたまま泣きながら練習して、
小学二年生ぐらいでダイエットしろって言われ続けてみろ、凹むからね

努力はいつか実ると言われてたからやってた
学力テストだって学年でトップになって、全国一斉テストで上位の中にはいった

それもあり、高校卒業後直ぐに良い会社に入って、実績伸ばして何とか幹部と呼ばれる位置まで来たのに…

なんの努力もしてないまま、大学卒業したから会社に入って、何となく仕事してるって連中からの告白が嫌だった

令嬢でもなんでもない、共働きの一般家庭の娘が、いい男を捕まえる為に努力したんだ
その位、色好みしてもいいよね?って思う

そんな時に、夕凪社長へと代わり、彼が他の人と話してるのを聞いた

゙ 夕凪社長って彼女とかいるんですか?モテそー ゙

゙ 必要無い。女に惚れないし、恋人は邪魔だろ。恋愛してる暇があるなら仕事をする ゙

゙ うわっ、それじゃ婚期遅れますよ ゙

゙ 構わない。俺は一生…一人でいい ゙

そう言ってたから、上の立場の人は私では到底手が届かないんだなって思って諦めてたのもあるが、逆に腹が立った

生まれながらに良い立場であるのに、それを何故、喜ばないのか

私が社長令嬢なら、喜んでその椅子に座るだろうに…
この人はいつも、自分の実力に満足してなかった

いや、最初からその椅子だからこそ…それ以上の結果を残したかったのだろうと今なら思う

「 私…りょーちゃんの事が嫌いでした 」

「 嗚呼、知ってる 」

脚に口付けていた彼は、それを止め視線を此方へと戻す

「 社長なのに、更に上に行く…どんなに私が頑張っても、それが全て空回りして…貴方の負担になる。男性で…此処まで意識したのは始めてだから… 」

「 別に負担とは思ってなかったが、意識されてるなら良かったがな… 」

腹が立つ、私が犯したミスでさえいつものように受け流す…
それが彼が社長に選ばれた理由なのだろうけど、完璧過ぎ

少しムッとして、起きたがっては彼の肩に触れそのまま後ろへと押さえれば、彼は仰向けになり、平然とした態度で見上げて来る

「 それにて…身体の相性もいいなんて、最悪… 」

「 いい事じゃないか? 」

「 もっと、情けない姿をみせてよ。不出来であって欲しい… 」

完璧過ぎるから、それ以外の表情がみたい
失敗して落ち込んでてもいいから…

皆が見てる彼では無い姿が見たいと思えば、彼は挑発するように口角を上げる

「 なら、この身体に聞けばいいだろ?情けない男にさせればいい 」

「 …流石に、腰が立たない 」

「 残念だな、今なら弱ってるからいけると思うのに… 」

「 っ……やっぱりドエロイし、Sだし!鬼だ! 」

「 そうさせてるのは…御前だ。透羽 」

違うと否定した時には、彼の手は布の上から割れ目に触れた為に腰は揺れる

散々、SMプレイされたのに…
それでも興奮するのは、それが無い状態でシタくなるからだろうか

情けない姿、その意味が変わる気がするって思うのに、否定は出来なかった

本当、身体の相性がいいと良くない

しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

友達の母親が俺の目の前で下着姿に…

じゅ〜ん
エッセイ・ノンフィクション
とあるオッサンの青春実話です

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

甘過ぎるオフィスで塩過ぎる彼と・・・

希花 紀歩
恋愛
24時間二人きりで甘~い💕お仕事!? 『膝の上に座って。』『悪いけど仕事の為だから。』 小さな翻訳会社でアシスタント兼翻訳チェッカーとして働く風永 唯仁子(かざなが ゆにこ)(26)は頼まれると断れない性格。 ある日社長から、急ぎの翻訳案件の為に翻訳者と同じ家に缶詰になり作業を進めるように命令される。気が進まないものの、この案件を無事仕上げることが出来れば憧れていた翻訳コーディネーターになれると言われ、頑張ろうと心を決める。 しかし翻訳者・若泉 透葵(わかいずみ とき)(28)は美青年で優秀な翻訳者であるが何を考えているのかわからない。 彼のベッドが置かれた部屋で二人きりで甘い恋愛シミュレーションゲームの翻訳を進めるが、透葵は翻訳の参考にする為と言って、唯仁子にあれやこれやのスキンシップをしてきて・・・!? 過去の恋愛のトラウマから仕事関係の人と恋愛関係になりたくない唯仁子と、恋愛はくだらないものだと思っている透葵だったが・・・。 *導入部分は説明部分が多く退屈かもしれませんが、この物語に必要な部分なので、こらえて読み進めて頂けると有り難いです。 <表紙イラスト> 男女:わかめサロンパス様 背景:アート宇都宮様

イケメン彼氏は警察官!甘い夜に私の体は溶けていく。

すずなり。
恋愛
人数合わせで参加した合コン。 そこで私は一人の男の人と出会う。 「俺には分かる。キミはきっと俺を好きになる。」 そんな言葉をかけてきた彼。 でも私には秘密があった。 「キミ・・・目が・・?」 「気持ち悪いでしょ?ごめんなさい・・・。」 ちゃんと私のことを伝えたのに、彼は食い下がる。 「お願いだから俺を好きになって・・・。」 その言葉を聞いてお付き合いが始まる。 「やぁぁっ・・!」 「どこが『や』なんだよ・・・こんなに蜜を溢れさせて・・・。」 激しくなっていく夜の生活。 私の身はもつの!? ※お話の内容は全て想像のものです。現実世界とはなんら関係ありません。 ※表現不足は重々承知しております。まだまだ勉強してまいりますので温かい目で見ていただけたら幸いです。 ※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 では、お楽しみください。

ダブル シークレットベビー ~御曹司の献身~ その後

菱沼あゆ
恋愛
その後のみんなの日記です。

警察官は今日も宴会ではっちゃける

饕餮
恋愛
居酒屋に勤める私に降りかかった災難。普段はとても真面目なのに、酔うと変態になる警察官に絡まれることだった。 そんな彼に告白されて――。 居酒屋の店員と捜査一課の警察官の、とある日常を切り取った恋になるかも知れない(?)お話。 ★下品な言葉が出てきます。苦手な方はご注意ください。 ★この物語はフィクションです。実在の団体及び登場人物とは一切関係ありません。

思い出さなければ良かったのに

田沢みん
恋愛
「お前の29歳の誕生日には絶対に帰って来るから」そう言い残して3年後、彼は私の誕生日に帰って来た。 大事なことを忘れたまま。 *本編完結済。不定期で番外編を更新中です。

淫らに、咲き乱れる

あるまん
恋愛
軽蔑してた、筈なのに。

処理中です...