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しおりを挟むセックスして、風呂入って、セックスして、風呂入って、風呂中にセックスして……
「( 私の休みの日…終わってない? )」
土曜日がこんな事で終わりを迎えようとしてるのが、少し寂しい程にこの家から出てない
朝と昼が込みになったカルボナーラを食べた後は口して無いし、飲み物は定期的に飲んでるとはいえど、身体が重くて動く気すらならない
「 洗濯、終わっていた。ほら 」
「( そして私は、起きてからずっとノーパンとノーブラだった!そう真顔で持ってこないで! )」
夜の十七時頃
やっと返してもらった下着をシャツの下から履き、彼に背を向けて脱いでから取り付ける
この落ち着くようなフィット感に安心するも、シャツを着ようとすればスカートスーツの一式も置かれた
「 ありがとございます… 」
「 ストッキングは、ヤッてる最中に裂いたから捨てたぞ 」
「 でしょうね…!いいよ、帰ったらあるから 」
あんなちょっと爪を立てたら敗れるような物が、残ってるとは思わない
服だけキチンと洗濯してくれた事が有難くて、それを着ていれば遼さんは車のキーを持ち待ってくれていた
「 送ってやる 」
「 助かります 」
着替え終えて、鞄を持ち忘れ物が無いか確認してから彼と共に家を出る
何となく此処を離れれば、元の上司と部下になりそうな気がして寂しい気もするが、ずっと此処にいる訳にも行かないし…仕方無い
玄関を出れば直ぐにエレベーターがあり、それに入れば一階に行く
五十一階の最上階だった理由が分かるほどに、寝室から見た街は絶景だったな…
話すことがないまま一階に辿り着き、彼の愛車へと乗れば、助手席でも良いみたいだった為にそっちに乗り、シートベルトを着け膝の上へと鞄を置く
「 このまま飯でも食いに行くか? 」
「 へ?あ、行きたい…です 」
「 何が食いたい? 」
運転席に座り、キー関係なしにスイッチ押す程度のエンジンをつけた遼の問いに、少し考えてから好きな物を言う事にした
「 焼肉行きたいです。お肉食べたい気分 」
「 分かった。なら…彼処にするか 」
「 遼のオススメ? 」
「 嗚呼、たまに行く場所だ 」
「 へぇ、それは楽しみ 」
普段、どんな店に入ってるのすらわからないから彼が行く店が知れるのは嬉しい
たまに、幹部のメンバーと居酒屋とか行ってるみたいだけど、
この二年…私とは行ったこと無い気がする
そりゃ、年末の忘年会とかならあるけども…
いつも席が離れてたな…
「 あ、えっと…やっぱり遼って言い辛いからりょーちゃんとかでいい? 」
「 とーわちゃん? 」
「 わ、私は透羽でいいんです! 」
「 フッ…好きに呼べ 」
余り笑わなそうな彼がフッと軽く笑った表情には柔らかみがあり、少し胸は掛け早くなり視線は泳ぐ
「 じゃ…りょーちゃん… 」
「 透羽 」
「 ん?っ…! 」
呼び返された事に顔を上げれば、赤信号のタイミングで口付けを交わされた
驚いて目を見開くも、彼はそっと右手を取り軽く握れば、そのまま目線を前へと向ける
「 っ…不意打ち、ずるい… 」
「 なんの事だか 」
この人は、こんなにも恋人に甘いのだろうか
いつもの鬼社長はどこへ?って位に、彼の知らない部分を知る度に、溺れそうになる
「( お尻しか興味なかったのにな…。ギャップは、反則です )」
握る手が心臓にでもなったぐらいに、ドキドキしてるのが伝わりそうだから、少し視線を外へと向け、暗くなっていく十月の街を眺めた
少しして焼肉屋に辿り着けば、居酒屋が多く建ち並ぶ場所にある一角で、ここは知らないなって思う
すっと離された手が寂しくも思うけど、彼は車を駐車し、財布を持ち降りる
「 行くぞ 」
「 あ、はい 」
何処だろココ?と辺りを見てたら、遅れてるのに気付かずハッとして、鞄を持って中へと入る
暖簾を潜り横へと開く扉を開け、鼻に付く焼肉屋特有の匂いに食欲はそそられる
「( 店が美味しそう… )」
もうこの匂いでご飯食べれそうと思っていれば、年配の店員はやって来て中へと招く
「 二名様ですね。どうぞ 」
奥へと誘われると、全ての場所が個室になってるんだと知る
誰が入って来たのかも分からないし、中に誰がいるのかも分からない
和風の店内に感心して、案内された座敷へと入る
靴を脱ぎ横へと置き、畳へと上がる
「 其れでは、其方のパネルから注文してくださいね。ごゆっくり 」
「 ありがとございます 」
少しお辞儀すれば、先に座った彼は上着を脱ぎ少し離した場所へと置き、私も上着を脱いでは脚を少し崩して座る
「 此処、雰囲気いいね。初めて来た 」
「 そうか。他の奴がうろうろしてるのを見なくて済むから気に入ってる 」
「 確かに、あれちょっと気になるよね 」
店員さんが物を運んでたりするのって、確かに気になると納得すれば、彼はパネルを持ち上げ、私の方へと向ける
「 ほら、選べ。好きなだけ食えばいい。昼飯、足りなかったんだろ? 」
「 そうだねー。自分の分は払うけどー、どれにしよう。カルビと牛タンは欲しいよね、後はホルモン… 」
収入が無いわけでは無い為に、自分で払う気でポンポン注文していれば、遼は呟く
「 牛タンとシマチョウ、個数を四にしてくれ。後、俺はご飯大盛りな 」
「 いいけど、四人前になるよ? 」
「 一人前の量が少ないから、構わない 」
「 あ、なるほど。じゃ…ハツもニかな… 」
そんなに焼肉屋でバイキング並みに食べるのだろうか?って疑問になるけど、ある程度の数を選び、野菜とご飯、お冷やも個数に入れた後、パネルを返せば、彼は食べたいものを押していく
「 サーロイン食うか? 」
「 食べたい! 」
「 なら、この位か。足りなければ注文すればいい 」
「 そうだね 」
注文が終われば、直ぐにお冷やが届く
氷水の入った容器とセット出来た為に、それを受け取り二人のコップに水を注ぎ入れ、先にサラダとご飯が来れば、直ぐにお肉が来る
「 どうぞ 」
「 ありがとございます 」
一気に注文し過ぎ?って思うけど、同じ種類事に皿の中の肉が四人前とかになってるから、皿数は少ないように見える
「 焼くね。特上カルビからにしよー 」
「 ……ランプにするか 」
見た目気にせず、好きなだけ肉を半分並べれば、彼もまたサラミを数枚置く
ごめんね!食欲勝って、上品に少しずつ焼くって気分じゃない!
「 どの位かな?もう少し? 」
「 牛肉だからな、多少赤い部分残ってもいいだろ。焼き過ぎと硬くなる 」
細いトングを掴み、軽く裏が焼ければひっくり返してちゃんと焼けた程度で、それを二枚彼の皿に入れ、自分の方にも置く
「 この位で。いただきます 」
「 嗚呼…。いただきます 」
箸を掴んで置かれてる中で岩塩を選び、軽く付けては、特上カルビを口へと含む
「 ん!美味しいっ…!やっぱりお肉いいな、ビール飲みたくなる 」
「 少し酒を控えろ… 」
「 控えますよー。もう、へましたくないし 」
飲み過ぎてやらかしたく無い為に、ビールは我慢すると頷いて、お肉を口へと含み、普通盛りのご飯を続けて食べる
最高の組み合わせだと実感し、トングへと持ち替えて焼きつつ、食べていく
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