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01 SはMに与えるもの
しおりを挟む「 ひっ!!あぁっ!エリ様っ……そんなっ、ぁあっ! 」
『 嬉しいんでしょ?ねぇ、汚い口で言ってみて? 』
ゴボウみたいな細くて腰も立ちそうに無い中年の男の、股間へと黒いピンヒールで踏みつけながら、だらしなく唾液を垂らし痛がる様に眉を寄せても、萎える様子の無い陰茎は小さくても、ズボンの中で反応をしてるのは分かっている
「 うれ、しいです…っ、ぁ、いく、くっ、……すみません……っ……! 」
『 踏まれてるだけでイきそうなの?なんて、下品なの? 』
「 ぁ、あっ、ぐっ……っ……そんなっ……くっ! 」
爪先で軽く形にそってなぞれば両手をベルトにて背中で拘束してる男の反応を見て、足を離せば物欲しげな顔と共に身体を震わせズボンの中へと欲を果てた
『 あらら。触ってもないのにイくなんて……随分と踏みつけられるの好きになったねぇ? 』
「 はぁ、ぁ、あっ……っ……ぁ……! 」
『 シミの付いたズボンで帰るなんて。ヘンタイ~ 』
「 ぁ、はっ、ん…… 」
すみませんと時より謝っては、ピンヒールで湿り気のあるシミへと踏み軽くかかとのヒールで擦れば彼の身体は小刻みに震え、頭を下げては自分の股間を見て興奮してる
嬉しそうにしてるのは良いことだけど、何となく気に入らない
『 じゃ……そろそろ時間だし……。このシミの付いたまま家に帰って、後日、クソチンの報告してなさい 』
「 はい……エリ様に……クソチンの報告します……今日も、ありがとうございました…… 」
丁度よくタイマーが鳴り響いた事で、彼は深々と頭を下げた
固定してる後ろのベルトは他のスタッフが外すために、ノックと共に聞こえてきた事に返事をすれば、鍵を開け仮面を着けた男性スタッフは入ってきた
「 御時間です。お帰りの準備を 」
「 エリ様……また、お願いします…… 」
ペコペコと何度も頭を下げて外された手首の感触を確かめて、上着を持ち部屋を出ていった御客を見た後に黒いピンヒールを飛ばす
『 バトラー、履かせて 』
「 エリ様…余りイかせてはダメですよ。それが目的になるお客様が増えてしまいます 」
『 イかせるつもりはないんだよ……勝手に達しちゃう 』
バトラーと呼んだ黒髪に執事っぽい燕尾服を着た者は、誰かまわず"バトラー"と呼ばれている
そして、彼等を仕切る上司が"セバスチャン"と言う渾名があるだけで、此処では本名を呼び合わない
ピンヒールを手に取った彼は机に座ったままの私の脚に触れ、履かせようとするも脚を動かし肩へと脚を置けば、一瞬彼の口元は緩む
『 だからさぁ、私は悪くないんだよ。触ってもないのに、勃起してる方が悪い……ねぇ、バトラー? 』
「 っ……スミマセン……此ばかりは男の性でございまして…… 」
名前はバトラーだったり、仮面を着けていても顔を知ってるから誰か分かる
薄暗く敢えて雰囲気を出してる部屋で、人様のSMプレイを見た後に興奮してるような変態の彼は、私が此処に来てからよく世話をしてくれる人
女の子専用のS男には、メスブタがついて、
男性専用のS嬢には、オスブタが配属されてる
そんなこの場所は、街中から外れた裏道にある
SMバー、バーと言っても行動をしないS男やS女と話すカウンター席の初心者向け
SMショーを見て考える中級者向け
そして、個人レッスンと言われ、S嬢に専用に与えられている部屋にてSMプレイを実施してあげる上級者向けがある
私は最初からSMショーに参加する、S嬢だったのだけど、つまらなくなって自分が相手したくて個室を貰って指名限定へと変わった
指名や予約が少なければ、部屋は他の者に与えられるのだが、私は常日頃から毎日のように予約も指名も来るから此処に勤めて2年は個室にいる
『 男の性ねぇ……? 』
「 はぁ、っ……おやめ、下さい……まだ、仕事中で…… 」
『 じゃ、仕事中の間……縛ったまま過ごそうか?ほら、バトラーの陰茎出して 』
「 っ……はい…… 」
M男の役目は、掃除をするのもあるがS嬢のご機嫌取りでもある
だからこそ、固定の使用人が一人は居るのだけど、私のやり方に堪えれず交代する者が多い
このバトラーは三ヶ月前に交代したのだが、Mっ気が強くて恥ずかしいことも頷くために、まだ堪えてる
部屋の扉を閉めて、自らファスナーを下げ、ズボンから取り出した陰茎は既に我慢汁で濡れていた
『 なんで、こんなに濡れてんの? 何を想像した? 』
「 っ……エリ様に…触られることを、想像してしまいました…… 」
『 へぇ……こんな風に? 』
「 はぃ……はぁ、エリ様……ぁ、んっ…… 」
爪の先で陰茎の根元から裏筋にそってなぞれば、彼は腰を震わせ、両手を背中へとやる
此所のルールとして性行為はしないこと、男(女)は許可なく店員に触れないってのが原則だ
もし我慢出来ずに触ってしまえば、出入り禁止になる
それは店員のM男(M女)も同じ事が言われてるが、彼等にとって"触れない"が何より興奮するのだろ
触って貰える、いや……触らなかった、その狭間で弄ばれてる事に興奮をするのだから、S側は与えて楽しむことに快楽を覚えてる
爪の先で触れてるだけで、勃起してきたのを見て、座ってる机の引き出しから数多くある器具の一つを取り出す
細いベルトの中央には窪みがあり、陰茎をティッシュで拭いてやり、これを根元に強く締め付けるように金具を固定する
「 はっ、っ……きつっ、…… 」
『 どうしよ、イけなくなったしトイレも行けないね?私が許可するまで外したらダメだよ 』
「 はい…… 」
『 じゃ、ほら……早く汚れた場所を片付けて?ウェットティッシュ欲しいかも 』
「 はい……直ぐに…… 」
残りの三時間、彼は陰茎にベルトを付けて縛られたまま仕事をすることになる
普通なら異常とか、そんなのは仕事に支障が出るから出来ないとかで、逃げていく男は多かったのだが、彼は素直に頷き先程のお客が使った場所を綺麗にする
私はその間、手洗いを終わらせて暇潰しに店を彷徨いたりと、予約が入るまでやることはない
「 エリ嬢、相変わらず達する奴が多いみたいだなぁ? 」
『 ん?リオ坊。貴方は泣かせ過ぎって聞いたけど? 』
「 リオ坊ってなんだよ……リオ様と言え、様と。女は泣く程虐められる方が嬉しいんじゃねぇか……?俺はどっちかと言えば、喜ばれる方が好きだが 」
S男の一人であるリオ、金髪の髪に左右にピアスがあり素でドSで有名な奴だ
まぁ、有名なだけであり実際はそこまで傾いてなくてセックスには興味ないが、女を弄るのは好きって言うタイプ
自分の性欲より相手の性欲を優先するのだが、優先し過ぎてドSなんて言われてる
『 喜ばれるのに……最近、飽きてきた 』
「 よく言うぜ、一番この職が向いてるくせに 」
『 そうなんだけど……なんかさぁ…… 』
差し出された休憩用のケーキの横にあった、フォークを手に取れば鼻で笑って店内を見てるリオの手の甲へと突き刺した
「 いっ!?っ~~!!なにしやがる!? 」
流石男性の手の甲、血は出なかったことに感心するも、その痛みに眉を寄せて悶える顔を見ると腰が痺れたよう甘さに興奮を覚える
『 あ~それ、痛がるのをみたいの。もっと……痛がらない? 』
「 はぁ?御前…っ、いっ!! 」
「 おっと、皆さん始まりました。我がSMバー人気のナンバーワンのS男、リオ様とナンバーワンのS嬢、エリ様の対決が。今宵、此処に来たお客様!どうぞ楽しんでください 」
ふざけんなとばかりに司会をし始めたバトラーに、ショーをしてたり客と話していた彼等は此方へと向く
フォークを片手で回しては、カツンとピンヒールをの音を立て、逃げようとするリオの方へとフォークを向けて振り上げる
「 あぶなっ、くっ!!っ、ぐっ……! 」
「 因みに皆さん。エリ様は、筋金入りのドSなので滅茶苦茶強いです 」
フォークを避けた彼に、動きが大きい事に武道を知らないのだと気付く
片足を引っ掻けた背中を打ち付けたリオは目を見開き踏まれた胃へと息を詰める
『 はぁ、最高……リオもっと、苦しまない? 』
「 っ……やめ、くそ、女! 」
『 地面に倒れてる貴方が何を言っても、負け犬の遠吠えよ?ほら、起き上がってみて?出来るよね? 』
カランと聞こえてきた新しい客の入った音
そんなの気にする者はこの中に居なくて
只起き上がれず苦戦するリオと、踏みつけたまま喜ぶ私を誰もが傍観していた
「 っ、起きあがれねぇ……くっ! 」
『 そりゃ、胃を踏んでるし、動いたら吐くだろうからね~。結構、呑んで食ってデブブタまっしぐらなリオ様……随分と溜め込みましたね? 』
「 ぐっ!!ごほっ、おえっ………… 」
胃を押さえ付けたままピンヒールで踏めば、嘔吐付いたのに合わせ、脚を退ければ
彼は背中を向け床へと酒と胃液が混じる嘔吐物を吐き出した
ざわつく店内に、彼は此方を向こうとするもその頭を踏みつけ嘔吐物へとすり抜ける
『 リオ~。自分で吐いたのぐらい片付けなよ 』
「 っ……ゆるして、くれ……たのむ……くっ…… 」
『 S男の貴方が敗けを認めるの? 』
顔を歪ませ、イケメンが台無しとばかりに嘔吐物まみれになった顔は傑作で面白い
涙を浮かべ此方に御願いしてきた彼に、どうしようかな~って考えてピンヒールを動かし腰から尻へと動かし、尻を蹴り馬のように立たせれば彼は両手を地面に付き息を吐く
「 はぁ!っ……めっちゃ、変な感覚だ…… 」
「 おっと、リオ様。まさかのドMになったしまったか!?今日も、やっぱりエリ様の勝ち!! 」
『 あれ……もう終わり?残念 』
普通なら怒る筈のリオだが、踏まれたり敗けを認めた事で何かに目覚めたのだろ
腕で顔を拭いてから、着替えに行った彼にスタッフは床を綺麗にしていく
「 エリ様、ケーキをどうぞ 」
『 はぁーい、ありがとう 』
「 お客様、いらっしゃいませ。当店は初めてですか? 」
「 嗚呼…… 」
そう言えば忘れ去られた様に入り口に客がいたことを思い出す
バトラーによって案内される彼は、スーツを着こんだ長身であり普段はお堅そうな仕事をしてるイメージのある、リーマンだった
「 えっ、あの人……新規?会話だけかな 」
「 指名されたい 」
大半はメニュー表みたいなものを見せられ、写真とプロフィールから人を選ぶのだが、会話だけだったりショーを見るなら酒やら呑んで帰るだけになる
会話中心の飲むエリアをバーと呼び
SMプレイをする場所をステージ
そして、実際にSMプレイをするのをクラブと分けてるために
此所のSMバーは全てが体験でき、個室を選ぶ客には取り扱い説明書を見せて記入もされる
奴隷として扱われる為に、本名を名乗る事は出来なくなり、最初に指名した女王様(S嬢)が名付けれる決定権が与えられる
それは今後、他の店員にも呼ばれる渾名だ
其もいいと思いながら、ケーキを食べていればスーツを着ていた彼はバトラーに返してから此方へと向いた
「 さっきの、彼奴と120分の個別で 」
「「 !!? 」」
新規の客が、一番ドSだと言われて慣れたMしか相手出来ないなんて噂をされてる私を選ぶなんて
それも、分かってるのだろうか?私はSでありMじゃない
Sの客かと思ってた、M女達はショックを受けた表情を向けるも彼は客やら店員の目を気にせず、私の方へと来ては真面目に答えた
「 御前の顔に惚れた 」
『 よく言われる、それで120分だよ。金はあるの? 』
「 嗚呼……好きなだけ金はくれてやるから、好きなだけ虐めてくれ 」
可笑しいな、虐めてくれってなんだろ?
虐めて欲しいなら聞いたことある、と思ってケーキを食べ終えてから皿を横へと置けばテーブルから降りて個室へと行く
『 いいよ、個室に入ります~。ほらこっち 』
「 嗚呼…… 」
「「( あの人……どこかで見たことある!! )」」
薄暗い店内のために、ハッキリ顔が分からないがスタッフや客の中には見覚えがあるのだろ
残念だけど、ニュースなんて興味ない私には誰なのかは分からない
とりあえず、私より10歳は年上に見えるイケメンサラリーマンぐらいってだけ
先に個室へと向かった私に、男は奴隷契約書を書かされることになる
その項目には、やっても可能な物にチェック欄があり、S嬢(S男)には其々内容が違う
そりゃ縛りが下手な私とかは、縄による縛りとか無いけど、他の子は縄縛りが可能?かどうかとかある
そういった項目の後に、指紋印を押す
それが、この店の奴隷契約
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