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~ 茜 視点 ~
レイ様が八歳、私が十六歳の頃。
まだこの屋敷に来たばかりで何も知らないで、手探りで生活していた頃に彼女と同い年ぐらいの親戚、謂わば従兄弟達が遊びに来ていた。
少し離れた場所から見ていればかくれんぼを始めるとかで、彼等は鬼が数に数えてる間笑いながら逃げていく。
その中で、レイ様も戸惑いながら周りの子達から遅れて隠れに走った。
見に行こうか、私が行けば鬼にバレるだろうか?とそう思い脚が止まってしまえば他の使用人に声を掛けられる。
「 茜、少し手伝って貰ってもいいかしら? 」
「 あ、はい。今行きます 」
本当は怪我をしないか見守りたいが、私はボディーガードじゃない。
あくまでもこの屋敷の主である旦那様に買われた身、使用人として雑務を覚える必要がある為にレイ様ばかりを構う事は出来ず、後ろ髪を引かれるがその場離れる選択肢をした。
「 今日は人数が多くてね。料理…作るの手伝ってね? 」
「 はい、やってみます 」
正直、ここに来るまで料理も掃除も子供の子守すらしたことがなかった。
三毛猫家のいい立場として生まれて育ったが、繁殖能力が無いと捨てられ売り飛ばされるまでは、他に出しても可笑しくないように英才教育を受けていた。
だから人族の文字が読め、喋ることが出来たんだ。
「 薄くイチョウ切りね? 」
「 は、はい 」
料理も一から、使用人や料理人に教えられ覚えていく為に毎日、色んなことを頭に叩き込んでいた。
それがとても疲れることでもあったが、レイ様の目に止まり救われた命、恩を返す事に弱音を吐く事は無く黙々と続ける。
「 っ…… 」
苦手な包丁を持ち、切った指先から流れる血を舐めては、その辺にあったテープを巻き付け大急処置をすれば続ける。
私を心配するものは周りには居なかった。
「 下手ね…。まぁ、これから上手くなって貰わなきゃ困るから、これで許しましょう 」
「 ですが…他の方にお出しするわけには行きませんよね? 」
「 ……… 」
「 これはレイバン様でいいわ。どうせ拾った猫が作ったのですから 」
私の切ったもの、作ったものが他の一族達の口に入る事は無かった。
只でさえ、豹の中に一匹だけ猫がいるんだから嫌わるのも無理ない。
雑務を押し付けるのも全て後々、レイ様の世話役が私になればいいと言う考えは目に見えていた。
けれど、それは逆に好都合で嬉しかったんだ。
「 食事の準備ができましたよ。皆さん、お手を洗ってくださいね 」
「「 はーい!! 」」
料理が出来る頃には遊びを終え、子供達は縁側から部屋の方へと入って来るがその中にレイ様の姿は無く最後の子供を止めた。
「 待ってください。レイ様は? 」
「 えー、しらない。見つからなかったー。ご飯ご飯! 」
見つからないから放置する?
まるで大人の視線や陰口が子供に影響されてるようで、子供達はレイ様と遊んでも本気で相手にすることはない。
あくまでも、一緒に遊んでるふりをして、最初から見つける気なんて無いのでしょう。
腹が立つと唇を噛み、靴を履き外へ出て探す。
室内に入って来た雰囲気はない為に、中庭から裏庭の方へと脚を向ける。
「 レイ様~ 」
かくれんぼを終えた…そう言う事が出来無い。
彼女は見つけてくれるまで待ってるだと思えば見つける事にした。
「 レイ様はどこでしょうか~ 」
きっと今頃、私の声を聞いてクスクス笑ってるのだろうと思い辺りを見渡していれば、足元ばかり見ていたことに気付き、上へと視線を上げる。
裏庭の蔵近くにある大きな木の下へと行けば、ゆっくりと見上げればそこには金色の目二つ光っていた。
「 レイ様、みーつけた 」
両手を広げれば、幼い黒豹は私の腕の中へと飛び降りてきた。
「 みつかっちゃった…! 」
「 えぇ、私が見つけました 」
受け止めまだ小さな黒豹を抱き締め背中へと頬を擦り寄せる。
彼女程、美しい豹はいないでしょうに……。
ゴロゴロと低く喉を鳴らす黒豹を連れ、部屋へと戻り彼女の部屋に運ばれていた料理を食べさせる。
「 ふにゃ…このにんじん、おおきいね? 」
「 私が切りましたから…。次はもう少し小さく切りますね 」
「 うん! 」
野菜粥を食べる様子を見て、どんな切り方でも結局は私の作るものはレイ様が食べるのなら、敢えて言われた切り方では無くていいのではないか?と思えた。
その日から、みじん切りにした野菜を調理して出せば、苦戦しながら食べたのが嘘のように上手く食べれていた。
母親の母乳を貰わず成長したレイ様は、少しだけ他の子達より成長が遅れていた為に、食べるものは小さく切る方が食べやすそうだ。
「 あかね…けが、いたいたい? 」
「 平気ですよ。痛くありません 」
テープを巻いた程度の指を見て、彼女は獣の小さな両手を手の甲へと当てれば心配気に見上げてきた。
誰も心配しないこの傷だらけの手を、誰よりも心配してくれる心優しき黒豹だと思って、嬉しく思う。
「 あかね……いたいの?なんで、ないてるの…? 」
「 いたく、ありません…。ただ、貴女の心が…優しくて…寂しいだけです… 」
「 さみしい…?だいじょーぶ、れいは、そばにいるよ… 」
何故、彼女を毛嫌うのか。
何故、誰も良さに気付かないのか。
それが悔しくて涙を流せば、彼女は身体を起こして身を屈めた私の頬へと顔を寄せ涙を小さな舌で舐めた。
その優しくに触れ、その日は永く泣いてしまっていた。
…レイ様は誰よりもお優しい方。
愛されるべき存在だからこそ、私を含めて今の使用人がそれを知り傍にいるのでしょう。
「 レイ様……。見つけました 」
町外れの公園を見掛け車を止め、林の中にある一際大きな木を見上げれば大きな黒豹は、両手を広げた私の腕の中へと飛び降りてきた。
「 っ……!流石に…もう、受け止められませんが…見つかってよかった 」
「 茜……。茜…… 」
重さに尻餅を付けば黒豹は肩口へと顔を摺り寄せてきた為にそっと首へと腕を回し大きくなったと実感する身体を抱き締める。
「 レイ様……我が家に帰りましょう… 」
「 ん…… 」
街にいる必要はない。
帰って夕食にしよう。
そう伝えて、黒豹の彼女を車まで連れていけば中で人型になって貰い、ワンピースだけ着せてから家に帰った。
部屋猫が外を走ると肉球が傷だらけになるように、外のアスファルトを知らない彼女の柔らかい手の平は擦り傷だらけだった為に、
風呂上がりに手当てをした。
「 茜…私は…竜久に、嫌われただろうか… 」
「 竜久。嗚呼…嫌ってないと思いますよ。探そうとしていたので 」
「 そう…なら、よかった…… 」
どんなに私が想って愛しても、彼女と番になる事は出来無い。
だからこそ、彼には少し頑張って欲しいと思った。
心に傷を背負った彼女を、支えられるだけの気持ちはあるかどうかを……。
レイ様が八歳、私が十六歳の頃。
まだこの屋敷に来たばかりで何も知らないで、手探りで生活していた頃に彼女と同い年ぐらいの親戚、謂わば従兄弟達が遊びに来ていた。
少し離れた場所から見ていればかくれんぼを始めるとかで、彼等は鬼が数に数えてる間笑いながら逃げていく。
その中で、レイ様も戸惑いながら周りの子達から遅れて隠れに走った。
見に行こうか、私が行けば鬼にバレるだろうか?とそう思い脚が止まってしまえば他の使用人に声を掛けられる。
「 茜、少し手伝って貰ってもいいかしら? 」
「 あ、はい。今行きます 」
本当は怪我をしないか見守りたいが、私はボディーガードじゃない。
あくまでもこの屋敷の主である旦那様に買われた身、使用人として雑務を覚える必要がある為にレイ様ばかりを構う事は出来ず、後ろ髪を引かれるがその場離れる選択肢をした。
「 今日は人数が多くてね。料理…作るの手伝ってね? 」
「 はい、やってみます 」
正直、ここに来るまで料理も掃除も子供の子守すらしたことがなかった。
三毛猫家のいい立場として生まれて育ったが、繁殖能力が無いと捨てられ売り飛ばされるまでは、他に出しても可笑しくないように英才教育を受けていた。
だから人族の文字が読め、喋ることが出来たんだ。
「 薄くイチョウ切りね? 」
「 は、はい 」
料理も一から、使用人や料理人に教えられ覚えていく為に毎日、色んなことを頭に叩き込んでいた。
それがとても疲れることでもあったが、レイ様の目に止まり救われた命、恩を返す事に弱音を吐く事は無く黙々と続ける。
「 っ…… 」
苦手な包丁を持ち、切った指先から流れる血を舐めては、その辺にあったテープを巻き付け大急処置をすれば続ける。
私を心配するものは周りには居なかった。
「 下手ね…。まぁ、これから上手くなって貰わなきゃ困るから、これで許しましょう 」
「 ですが…他の方にお出しするわけには行きませんよね? 」
「 ……… 」
「 これはレイバン様でいいわ。どうせ拾った猫が作ったのですから 」
私の切ったもの、作ったものが他の一族達の口に入る事は無かった。
只でさえ、豹の中に一匹だけ猫がいるんだから嫌わるのも無理ない。
雑務を押し付けるのも全て後々、レイ様の世話役が私になればいいと言う考えは目に見えていた。
けれど、それは逆に好都合で嬉しかったんだ。
「 食事の準備ができましたよ。皆さん、お手を洗ってくださいね 」
「「 はーい!! 」」
料理が出来る頃には遊びを終え、子供達は縁側から部屋の方へと入って来るがその中にレイ様の姿は無く最後の子供を止めた。
「 待ってください。レイ様は? 」
「 えー、しらない。見つからなかったー。ご飯ご飯! 」
見つからないから放置する?
まるで大人の視線や陰口が子供に影響されてるようで、子供達はレイ様と遊んでも本気で相手にすることはない。
あくまでも、一緒に遊んでるふりをして、最初から見つける気なんて無いのでしょう。
腹が立つと唇を噛み、靴を履き外へ出て探す。
室内に入って来た雰囲気はない為に、中庭から裏庭の方へと脚を向ける。
「 レイ様~ 」
かくれんぼを終えた…そう言う事が出来無い。
彼女は見つけてくれるまで待ってるだと思えば見つける事にした。
「 レイ様はどこでしょうか~ 」
きっと今頃、私の声を聞いてクスクス笑ってるのだろうと思い辺りを見渡していれば、足元ばかり見ていたことに気付き、上へと視線を上げる。
裏庭の蔵近くにある大きな木の下へと行けば、ゆっくりと見上げればそこには金色の目二つ光っていた。
「 レイ様、みーつけた 」
両手を広げれば、幼い黒豹は私の腕の中へと飛び降りてきた。
「 みつかっちゃった…! 」
「 えぇ、私が見つけました 」
受け止めまだ小さな黒豹を抱き締め背中へと頬を擦り寄せる。
彼女程、美しい豹はいないでしょうに……。
ゴロゴロと低く喉を鳴らす黒豹を連れ、部屋へと戻り彼女の部屋に運ばれていた料理を食べさせる。
「 ふにゃ…このにんじん、おおきいね? 」
「 私が切りましたから…。次はもう少し小さく切りますね 」
「 うん! 」
野菜粥を食べる様子を見て、どんな切り方でも結局は私の作るものはレイ様が食べるのなら、敢えて言われた切り方では無くていいのではないか?と思えた。
その日から、みじん切りにした野菜を調理して出せば、苦戦しながら食べたのが嘘のように上手く食べれていた。
母親の母乳を貰わず成長したレイ様は、少しだけ他の子達より成長が遅れていた為に、食べるものは小さく切る方が食べやすそうだ。
「 あかね…けが、いたいたい? 」
「 平気ですよ。痛くありません 」
テープを巻いた程度の指を見て、彼女は獣の小さな両手を手の甲へと当てれば心配気に見上げてきた。
誰も心配しないこの傷だらけの手を、誰よりも心配してくれる心優しき黒豹だと思って、嬉しく思う。
「 あかね……いたいの?なんで、ないてるの…? 」
「 いたく、ありません…。ただ、貴女の心が…優しくて…寂しいだけです… 」
「 さみしい…?だいじょーぶ、れいは、そばにいるよ… 」
何故、彼女を毛嫌うのか。
何故、誰も良さに気付かないのか。
それが悔しくて涙を流せば、彼女は身体を起こして身を屈めた私の頬へと顔を寄せ涙を小さな舌で舐めた。
その優しくに触れ、その日は永く泣いてしまっていた。
…レイ様は誰よりもお優しい方。
愛されるべき存在だからこそ、私を含めて今の使用人がそれを知り傍にいるのでしょう。
「 レイ様……。見つけました 」
町外れの公園を見掛け車を止め、林の中にある一際大きな木を見上げれば大きな黒豹は、両手を広げた私の腕の中へと飛び降りてきた。
「 っ……!流石に…もう、受け止められませんが…見つかってよかった 」
「 茜……。茜…… 」
重さに尻餅を付けば黒豹は肩口へと顔を摺り寄せてきた為にそっと首へと腕を回し大きくなったと実感する身体を抱き締める。
「 レイ様……我が家に帰りましょう… 」
「 ん…… 」
街にいる必要はない。
帰って夕食にしよう。
そう伝えて、黒豹の彼女を車まで連れていけば中で人型になって貰い、ワンピースだけ着せてから家に帰った。
部屋猫が外を走ると肉球が傷だらけになるように、外のアスファルトを知らない彼女の柔らかい手の平は擦り傷だらけだった為に、
風呂上がりに手当てをした。
「 茜…私は…竜久に、嫌われただろうか… 」
「 竜久。嗚呼…嫌ってないと思いますよ。探そうとしていたので 」
「 そう…なら、よかった…… 」
どんなに私が想って愛しても、彼女と番になる事は出来無い。
だからこそ、彼には少し頑張って欲しいと思った。
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