猛獣使いの幸せ探し

獅月 クロ

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産むときは死ぬんじゃないかってぐらい痛かったのに、
目が覚めた時はそんな痛みは引いていた

そして何より驚いたのは竜の子は乳を呑まないってこと…

「 ちょっとだけ寂しい…… 」

母乳で育てた経験がある私にとって、母乳が出るように膨らんでない胸は寂しいし
子竜は、直ぐに顔を上げて笑ってるように黒竜の姿のリクとにらめっこをしていた

リクはベットの下から顔を覗かせ、子竜はベットの上にいる
そして私は、おっぱいが変わってなくて服の上から揉み、残念がっていた

「 わっ! 」

「 キュッキュッ! 」

「 ふはっ、見えてるんだからそう驚くなよ 」

コテンと転がる子竜はもう一度とばかりに、リクの方に身体を向けるが
私は溜息しか出ない

子育て出来ないなんて…いや、子竜が居るだけ子育てみたいなものなんだけど
だって、リクがトイレ行ってるのすら見たこと無いんだから?
この子がトイレに行くのも思えないし…

「 竜の子を産んで…後悔してるか? 」

「 それは無いけど…もっといっぱい。おっぱい飲ませたり…オムツ替えたりするのかなって…… 」

「 嗚呼、俺がルナを拾った時みたいな事がしたいのか…… 」

疑問符を浮かべていたけど、理解したみたいで
子竜を手で掴み、人形になったリクは私の元に戻って来て、片手に乗る程度の子竜を向けてきた

キョトンとしてライトグリーンの瞳をぱっちりと開き向けてる子竜は、私の顔を見てニコッと笑いかけた

「 ぐはっ…子竜の可愛さの、破壊力で…死にかけた…… 」

爬虫類は好きではなかったはずなのに、我が子なら別物
こんなのも可愛いドラゴンがいるなら、王子達の元に残した二人の息子も見てみたくなる

胸元を押さえて枕に顔を産めれば、リクは自らの肩に子竜を乗せて、私の髪に触れる

「 そんな事を求めなくても。竜の子は成長が遅い…。気にならなくなるさ 」

「 いや、私からしたら十分早いから…! 」

「 そうか? 」

「 産んでもいいかも♡なんて思った瞬間産まれるし。3日目で目は開くし、ちょっと大きくなってるし…! 」

「 だが、俺の大きさになるまで数百年は…掛かるだろ 」

「 途中から先が永い!! 」

全然、成長早くないじゃん!
なに…蛇みたいに年々脱皮して大きくなっていく感じなの?
それだと子育て20年で成人なんて年数じゃなくて、数百年で成人だとするなら
私はどれだけ長く子育てするんだろう…

今から、永いことにげんなりしていればリクは小さく笑う

「 共に立派な竜に育てよう 」

立派な子ではなく竜……
まぁ、竜の子だから強ち間違ってないけどね……

「 分かったよ…。可愛いし…そういえば名前は何する?真名は分かるけど…… 」

「 そうだな…竜は其々見た目や、属性で渾名が決まる。ルナが付けてくれ…俺はセンスがない 」

まぁ、確かに…クロって呼びそうな雰囲気があるし
このままだと子竜が固定されそうな…
名前を付けようとじっと子竜を見ていても、やっぱり真名が邪魔をして思い付かない

「 小竜……にしましょう。黒竜jr的に… 」

「 コリュウ…いいんじゃないか?俺は好きだな 」

「 将来…名付けた私を恨んでください…… 」

小竜にちょっとだけ頭を下げて、名前を許して貰うとにした

なんで僕(私)は大きいのに、小竜なんだ!なんて言われても
生まれたときはこんな小さい手の平サイズと言えば納得するだろう

黒竜コクリュウの子供である、小竜コリュウ
うん、呼び方を間違えないようにしないと…特に他の竜達は間違えそうだからね

しっかりと、漢字の方が違う!と言おう
この世界に漢字があるかは分からないけどね

「 ははっ、恨みはしないさ。元々竜には名前がないんだ。見た目で呼ばれるのが固定されるだけ…名があるだけ嬉しいものさ。なぁ、コリュウ 」

「 キュー! 」

それでいいのか分からないけど、旦那さんも
子供も喜んでる雰囲気がある為に構わないか
ふっと笑っていれば、窓にあるカーテンは揺れた

「 おーい、お嬢ちゃんに珍しいお客さんが来てるぜ?上に来いよ 」

「 お客さん? 」

ここまで来れるお客さんなんて分からないんだけど
いったい、誰だろうか?と疑問になりリクは小竜を肩に乗せたまま一緒に屋上付近にある広いバルコニーへと出た

「 えっ…… 」

既にお客さんと呼ばれる者はバルコニーに居て、彼は大きな羽を折り畳み此方を向いた

そして何より、その横に並ぶように降り立っている二頭の竜を見て口元を塞ぐ

「 久しぶりだな。飛べるようになったから見せようと……領土に邪魔した事は悪いが 」

「 っ…ルイ…… 」

背後で怒ったような声をしてるリクだが、他の竜が止めに入った
ルイの事は許せないが、それよりも金色の鱗を持つ竜と、銀色の鱗を持つ竜に近付けば其々に顔を下げてきた

「 お母さん…。覚えているよ、おれのお母さん。元気にしてた? 」

「 ディーノ……貴方も元気そうで良かった。立派になって…… 」

コウは精霊だから此処まで連れてこれなかったと呟き、それでも竜の耳についてるピアスを見ればコウが傍にいることは分かる

立派な竜の姿になった事に感動して、頬辺りに触れていれば
銀色の竜はしゃがみ込み、頭を深く下げた

「 ボクも…母を覚えています…。ずっと心に貴女の声が聞こえてきました。ボクはテルマーと呼ばれてます 」

「 そう、テルマー…貴方も大きくなって嬉しいよ。ディーノの方が大きいけど 」

「 そりゃな…竜は、父に比例する 」

ルイは顔を上げゆっくりと羽を広げれば、話すといいと呟いてからその場を飛び去った
言うだけ言って去るのは変わらなくて、逆にそれがちょっと安心する

「 それで、二人とも…姿を見せに来ただけ? 」

問い掛けた私に、二人の姿は竜から人の姿へと変わった
大きなドラゴンだったはずなのに、二人ともまだ10歳にはならないほど小さな少年だ

そりゃそうか…まだそんなに時間は経過してない

「 王位継承権は此処にいない…カルラに渡す事にした 」

「 我儘だけど…どうか、僕達は母の元に戻ってはだめだろうか? 」

「 えっ? 」

カルラと言うのはルイとあの娘の子供らしい
嫁が来たなら、私の子はいらないってことなんだろうか

「 何?ルイにいらないって? 」

「 そうか…今から彼奴を殺してくるか… 」

「 違うのパパ!! 」

「 ぱっ…!? 」

ディーノは飛び立とうとしたリクを止めれば、その言葉に硬直するも
彼等は如何答えるか迷ってるように見えた

顔を見合わせていい辛そうにする彼等とは別に答えたのは、関係の無い地竜だった

「 ほう?テメェ等。竜族の子じゃねぇな? 」

ガン見する様に私の隣に立った地竜に驚くも、その言葉に頭に疑問符が浮かぶ

「 竜族の子じゃないって…えっ、でも…確かに私はアランとルイと…… 」

「 いやいや、竜の目でわかる。コイツ等は紛れも無い古代竜の直結だ。それも…… 」

「 えぇ、黒竜と同じ力を感じますね 」

反対側には海竜が現れ、二人とも子供達をじっと見詰め答えた
私の頭には幾つもの疑問符が浮かぶし、リクすら硬直してる

「 ほほん?人の男にヤられる前に、お嬢ちゃんは黒竜とヤッていくつか腹に卵を持っていたってことか 」

「 っ…天空竜!? 」

肩に腕を乗せてニヤニヤと笑っている天空竜の言葉に無意識に顔が熱くなるも
あの日、リクとヤッてから王子達に遊ばれたのを思い出し、青ざめる

「 で、古代竜の力が目覚めたから…人間界に居られなくなったて…わけか? 」

「 なんで居られないの? 」

真横に顔がある天空竜を見れば、彼は当たり前のように告げる

「 そりゃ古代竜はそこにいるだけで、猛獣やらドラゴンに襲われたり、呼んでしまうからな。こんな餓鬼二匹でも一箇所にいりゃ…大変だろ? 」

「 そう…ボク等が竜になり始めてから、町に猛獣が来て…最初は分からなかったけど…古代竜を喰らうとか言ってて…… 」

「 それでルイは、母に聞けば分かると…… 」

あー……そりゃ良い辛いわけね
実の子だと思ってルイは育ててたのに、
本当は古代竜の子供だと知れば…
子供達も、理由を知りたいけど複雑なのも無理はない

天空竜の腕からスポッと抜くように外れ、固まってるリクの元に行き、彼の手を引き離れた場所に連れてくる

「 どうしよう、リク…浮気が、バレた 」

「 流石に俺も…あの時に卵があるとは思わなかった…だが、我が子ならいい。ここに居させろ 」

「 そんな簡単に…!! 」

何を言ってるの!と文句言いそうになったけど
親指を立てたリクの指を明後日の方向に曲げれば、彼は無言で苦しんでいた

「 彼奴等…浮気してたのか 」

「 お父さん曰く。猛獣が竜なのは気付いていたと… 」

竜の耳があるから聞こえてるだろうけど言えなかった
ちょっと、婚約者だけど選ぶまでは誰の子でもないと言ってしまって浮気したの

それもアランになんて顔を向ければ……

「 いいじゃん、皆で暮らそうよ 」

「 それもそうだね……って…ふぁっ!?!? 」

聞き覚えのある声が聞こえて顔を向ければ
金色に輝く竜は真横でニコニコと笑っていた
そしてバルコニーにへと降り立てば、人の姿へと変わる

まさに、アランなんだけど……

「 竜族は地上で死んだら、竜になってこっちで暮らすんだよ。知らなかった?因みに俺の家は彼処ね 」

「 わー、遠い……って、そうじゃなくて……! 」

もう何かに何だか分からない
アランもいるし、子供達もいるし
よく分からなくて頭が混乱していれば、空から手足の多い龍が降りてきた

「 ほほっ、竜は仲間であり家族じゃ。ワシは孫が増えて構わぬがな? 」

「「 千竜 」」

「 ワシはじぃじよ、孫達。この竜の国で、その力を使うまで学ぶと良い 」

「「 はい!! 」」

いや…なに、上の人が許可したら丸く収まったって感じ
全く意味わからないし、それで納得してる彼等はそれでいいんだろうか?

一人、ワイワイ騒いで家族が増えたことに喜んでる竜達に置いてけぼりにされた私は影のように消えてしまいそうだった

「 まぁ、ルナ…竜ってのは単純なんだ 」

「 リク…… 」

ポンッと肩に触れたリクを軽く見上げれば、彼は子供達や他の竜を見て答えた

「 竜はどんな種族よりも少ない。大半が雄になるっていう理由もあるが…生まれないのが一つの難点だ。だから、若い竜が増えるだけでいいんだ 」

竜を増やす為の竜族、竜の遺伝子をと切らせない為に力のある女が嫁に欲しかった
そう、アランは言っていた

「 まぁいいか…リクとの子だったなら…それで 」

嫌な時に生まれた子ではない
生みたいと思ったから腹が膨れていたんだ
人間らしく生まれようとして、永く腹に入っていたのかも知れないね

クスリと笑った私に、リクは何処か頬を赤く染め、口元に手を当て呟いた

「 そんなに俺の子が産みたかったのか……。これは4人目もすぐだな 」

「 はいはい…気が向いたらね 」

痛みを忘れたなら構わないと呟けば、離れていた距離を縮めるように子供達に近付いてから
彼等が此方に向いたのを合わせて、二人を抱き締めた

「「 !! 」」

「 おかえり…ディーノ、テルマー。ママの元に帰って来てくれてありがとう…… 」

「 っ、ただいま…ママ! 」

「 お母さん……っ…… 」

真名を知ってる私の感情は、いつも彼等に流れていたらしい
だから竜なのに感情が豊かなのだろう

僅かな間に成長したことに寂しくも思えるけど、その分嬉しかった
なんせ…忘れては無かったってことが……

「 話は終わったようだな 」

「 ルイ……。ありがとう…息子を連れてきてくれて 」

戻ってきたルイは、降り立つこと僅かに広角を上げた

「 俺も地上で死ねば此処に戻ってくる。それまで息子達を頼むぞ。アラン、待っていろ 」

「 はーい、地上を楽しんで 」

ルイは、最後まで″ 息子達 ″と言ったまま地上へと降りていった
この竜の国には、歴代の竜になれる竜族もいるのだろう
アランは、嬉しそうに飛んで彼等と話していた

「 一気に大家族だな。模様替えするか 」

「 それは必要ない。孫にはワシから其々家をやろう 」

「「 やったー!! 」」

「 何でもありだね、ここは…… 」

一緒に暮らせると思ったけど、千竜が彼等に家を造ってくれるならそれに任せた
人の姿なら小さいけど、竜の姿なら立派に成長してるんだからいいか

「 主ぃぃぃい!!会いたかった……!!俺様はずっと、会いたかった!! 」

「 はいはい…… 」 

千竜の優しさで、精霊のコウもまた竜の国に来る許可を貰った
そして、精霊だと消えてしまうほどにここの空気は地上やら精霊の国とも違ってる為に
契約解除をするのと同時に、彼の姿は変わった

「 うむうむ、これで良い 」

「 主!!どうだ!?俺様はかっこいいか!? 」

「 あーうん……眩しいぐらい…白よ 」

「 白竜よ、これから宜しくの 」

「 おう!! 」

コウは白い鱗が輝くほどに綺麗な白竜へと姿が変わり、この地で息子達の世話役として過ごす事になった

まぁ、竜の国については他の竜の方がよく知ってるから
白竜もまだまだ学ぶ事が多いけどね……

「 パパー!あそぼー! 」

「 ぱぱー、おにこっこ!! 」

「 びゆんびゆんして~!! 」

「 分かった、わかったから…待て!というか、ルナ……産みすぎ…… 」

「 ほら、私って孤児院で育ったから、小さい子が大好きでね。頑張ってね、パパ 」

そして、一気に追加で3匹増えた子供達に リクはげんなりしながら、身体に乗る小さな子を見てから、起き上がった

「 まぁ、俺も子が好きだから構わないがな……何匹か、天空竜達に任せてやろう…と 」

「 わーい、わーい!てんりゅーのおじさん! 」

「 誰かオジサンだ!!俺は若いんだよ!! 」

子供が好き、そう笑ってくれるリクがいるし、此処は他の竜達も積極的に子の、面倒を見てくれるから私はポコポコ産むんだろうね

まるで、一人だった過去を消すように…

今、沢山の子供や家族に囲まれて暮らして楽しいよ


「 1匹ぐらいメスに変わればいいんだが、…… 」

「 じゃ、俺がメスになってやるよ 」

「「 遠慮する 」」


もう、私はあの頃みたいに死にたいと思わない

この地で生きることが、私が探した幸せだよ

「( お前が幸せだと思う事が、俺の幸せだ )」



~ 完結 ~
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