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番外編

03

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「 そんなの、只の先祖返りさ 」

軽く笑った彼等は落ち着いた後にルイスと言う人はコンピューターに凭れ答えてくれる

「 何度も交配してたら先祖返りをする者は現れる。例えば、ホワイトタイガーだってそうだ。普通は黄色い身体をしてるが、陽か昔に氷河期の真っ白な世界に住んでた彼等は、白の身体が保護色だったんだよ。それが今になってもふっと思い出して白変種として生まれる。俺達の記憶や能力が今、思い出したかのように先祖返りしたんだろ 」


「 まぁ、約100年生きてるし、70年前から遺伝子研究やってれば先祖返りする子はいるよ 」

その通りだと頷いた、ルイスに俺は目の前に立つ自分と同じ姿の人の先祖返りだと思うと不思議な感覚があった

「 まぁ、何故か知らんが....俺とアランの遺伝子は必ず恋人になるから近親相姦避けてるが人類学的に見れば普通だから気にはしてないがな....身体が弱いってだけで病気はないし 」

「 君のNo.10110103(颯)は目が見えなかったみたいだよ?今は、手術して見えてるけど 」

「 そんな子もいるさ 」

近親相姦を避ける為に俺と颯の、先祖返りが近い遺伝子を少しでも引き離そうとしたのなら、納得と言うか案外彼等も遺伝子しか見てないけど、考えてるのだと思う

色々、一度に聞いて話しなんてついていけないと思ったけど今は面白いほどに気分は落ち着いていた

きっと、目の前に立つ二人が仲良くしてるのを見たり彼等の研究は自己中だけど、それも全て頭の硬くて単純なじじぃ達がやってると考えると放置したくなった

あぁ、もしかして颯は放置したいの?

「 俺とルイスが何十年経っても愛し合うなんて、やっぱり愛し合ってるんだね 」

「 最早、呪いだな。こんなの研究じゃ.... 」

「 研究じゃ現せないと思うよ 」

「「 ん?? 」」

颯はきっと、俺に彼等の光景を見せたかったんだと思うと納得する

「 だって、ルイスさん好きになる理由が分かります 」

「 曾、曾、曾、曾、....孫位だとしても俺のルイスを好きになるのは許さないよ!? 」 

「 落ち着けアラン。恐らく、そういう意味じゃない 」

嫉妬したアラン(俺)を停止するルイス(颯)、それはよく俺達に似てる
どんなに計算しても研究しても、きっと、これは遺伝子よりさらに奥深くに組み込まれたものなんだと思う

それだけルイスと颯は言ってることは正反対だが、好きなものとか性格とかよく似てると思う

そんな気がする....

「 俺は和泉 拓海。貴方達は? 」

「 ルイス・ドゥ・アルメリア・ヴァレンタイン 」

「 アラン・ル・ヴォルフ・シェパード 」

おじさん達は難しい名前をしてたが、日本人では無いことは分かった
うん、日本人はこんなの名前をしないからね

「 世界共通の" ノアの方舟計画 "だからな。俺達は外国から手伝いに来ていた 」

「 そう言うこと。人ってさ、限りの寿命があるの....約100年生きてるのは、寝てる時間を増やしてるから 」

「 そうだな、休むか 」

「 うん 」

寝ると言うより殆ど生命が動く必要なエネルギーを抑えて、瀕死にしてる状態に近いことが分かった

其々のカプセルへと戻った彼等は、まるで棺桶に入った人達のよう

空気と共に特殊な液体が入り、眠りに付いたその様子は、此れから先の未来を見る為だけに生きてると思う

「 このスイッチを押せば死にますよ。殺しますか? 」

態とらしく笑ったボスの言葉に、俺は左右に首を振りその場を離れた

「 興味ないよ。俺は俺の道を進む。抗いてもいいよね。だって、お爺ちゃんの子供だし 」

「 ふふっ、御好きなにするといいですよ 」

何故、ボスが此処に連れて来たのか

それは永く眠った彼等はもう、自分の研究をボス達に任せ、いつでも死んでもいいようにカプセルに入ってるから

そして、ボスの言う俺達が我が子なのは
幾度となく重ねて作った研究の成果だからこそ、其処で誕生した子供は" 我が子 "なんだと知る

「 前と立場が逆だね、颯 」

「 ....そうだな 」

ほんの数日後、颯は前回取り逃がした問いより放置した殺人魔に刺された後

病院に居たところ、警察によって捕まった

全て俺が仕向けた事でもあり、颯はこれを望んでいた

鉄格子の中で座る、彼に俺はお爺ちゃん達の話をした

「 御前に見せたかったのは....俺も、彼等に会ったからだ 」

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