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6話 田中波留は初めての街に訪れる
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あれからしばらく時が経って、俺は今レギーナが働いてるという孤児院に来ていた。
……が、ここに来るまでに結構いろいろなことが起きた。
まず、森から出るまでに軽く三回は死にかけた。
もう何も言わなくてもわかると思うけど、サラのせいだ。本当に疫病神だな、アイツは。
別に魔物と遭遇し過ぎたわけじゃないんだけど、聞いてほしいことがある。
森から出るまでの間、ゴブリンの群れや狼型の魔物と何度か遭遇し、戦闘になった。
まあ、そこまではいい。でもなぜかサラの攻撃がことごとく俺の方に飛んでくるのだ。
マジで狙って攻撃してんじゃねぇの?って疑いたくなるぐらい。
どうやらサラは守りたいと思えば思うほど、逆に危害を加えてしまうらしい。
何より許せないのが、レギーナには一切被害がないこと。
これ、どういうこと?
本当に狙ってやってない?
と、訝しんだものの、レギーナが説明してくれた。
彼女曰く、サラの体質はかなり限定的なもので、守りたいと思った対象にだけ影響するものらしい。
まあ、そう説明されてもどこからともなく攻撃が飛んでくるから、対応のしようもなく……まともに一発食らったよ。
……これが一点。
もう一点もなかなかにしんどかった。
森から無事に出られた俺は一番近くて、サラとレギーナが居を構えてる街――【ルケア】にやってきたんだけど、全然街に入れなかった。というより、入れてもらえなかった。
というのも、街に入るのには身分を証明できる物が必要だったのだ。
でも、日本からやってきた俺にそんなもの無いし、素直にありませんと言うしかない。
が、当たり前ではあるけど、それで許されるわけもなく、俺は門番に捕まりかけた。
というか実際は捕まったけど、レギーナの必死の説得によって解放されただけだけどな。
しかし、これで万事解決というわけにもいかず、俺は一から身分証を作ることになった。
これだけで一時間は経った気がする。
名前・年齢・性別など、大したこと聞いてないのに、何でこんなに時間がかかるんだよ……と文句を言いたくなった。
ちなみに身分証を発行するにはお金が必要だったけど、サラに払ってもらった。
ここまで散々迷惑かけられたからな。これぐらいはしてもらわないと。
こうして俺たちは無事、街に入ることができ孤児院に向かった、というわけだ。
ここまで聞いて、なぜ孤児院なの? と思うかもしれない。俺もそう思った。
俺が街に来たかった理由として、第一に拠点の確保。
もう一つに魔法の適性を調べるというものがあったと思う。
どうやら孤児院では魔法の適性を調べることができるらしいのだ。
……意味がわからないけどな。
けど、孤児院も教会も似たようもんだろうし、調べることができてもおかしくないか。
そう……俺は思い込むようにした。
……それで、今から魔法の適性を調べようとしてるんだけど、レギーナが何やら注射器のような物を持ってきた。
まさかとは思うけど、血を抜くとかじゃないよな……?
俺は注射が大嫌いなんだ。注射器を見るだけで体が震えてしまうほどに……!
それに異世界には麻酔なんてもの存在してないだろう。
ああ、嫌だ! 麻酔も無しに、針なんか刺されたくない! 血を抜かれたくない!
だから、
「やっぱり、いい! 魔法の適性なんか、どうでもいい! だから、それを俺に向けるなあああぁぁぁあああああ――ッッッッッ!」
大声で叫んだ。
のだが……。
「ここまで来て、それはないよ。サラ、ハルを拘束して」
「ま……任せてっ、レギーナちゃん!」
「おい! 何をする気だ!」
レギーナにガッチリと手首を掴まれ拘束されてる俺は、戦々恐々としながらサラの方に視線を向ける。
するとサラが何かを呟いたのが見えた。
「この感じ、まさか……!」
俺の嫌な予感は的中した。
ああ、これは逃げられない……!
レギーナに拘束されているからじゃなく、別の要因で。
――木属性魔法。
かなり太い木の幹とツル植物が俺の体にまとわりついたのだ。
「卑怯だぞ! 魔法を使うなんて……!」
と、今の俺には負け犬の遠吠えぐらいしかできない。そもそも拘束がガチ過ぎる。
身動き一つ取れないし、かなり固定されてる。
どうやら俺を本当に逃したくないようだけど、ここまでする必要があったのか。……あったんだろうな。
だって俺、逃げる気満々だったし。
ああ、くそっ……! 覚悟を決めるしかないのか……! 麻酔有りの注射でさえ恐ろしいのに、麻酔無しで採血なんてしたら俺、どうなるかわからないぞ。
それに、今までの人生で採血なんて経験したことないから、余計に怖い。
怖いけど……。
「やるなら早くやってくれぇぇぇ! 俺の意思が変わらないうちに……!」
「元々、採血をする意思なんてないでしょ」
その通りだよ、レギーナ!
お前が拘束を命令してなかったら、とっくに逃げていたさ!
サラの奴も余計なことしやがって!
サラと出会ってから、余計なことしかされてない気がするんだけど!
これはもう、それ相応の見返りを要求しなければならないな。
お金を借りたから、それでチャラにしようと思ったけど、もう無理そうだ。
ぐふふっ、どんな願いを聞いてもらおうかな……。
そう思った瞬間。腕に鋭い痛みが走った。
レギーナの奴、何も言わずに針を刺したな……!
俺はギュッと目を瞑り、採血が終わるのを待つ。
それにしても、何でこんなに注射って痛いんだろう。当たると思ってなかった矢で足を攻撃されたときより痛い気がする。
といっても、矢は掠っただけだけどな。
「はい、終わったよ。痛かったね」
レギーナはそう優しく声をかけてきたと思いきや、
「よしよし」
と、頭を撫でてきた。
「やめい! 俺は頭を撫でられて喜ぶ年齢じゃない! そんなことするぐらいなら、早く解放しろ!」
レギーナは相変わらず、俺を子ども扱いしてくる。
それをどこか嬉しく思う自分もいて、少し困惑する。けど、何よりやっぱり恥ずかしくて、俺は声を荒げることしかできなかった。
まあ、解放してほしいのは本音だけどな。
「ふふっ。そういうことにしといてあげる。……サラ。もう魔法、解いてあげて」
「う、うんっ……! わかったよ、レギーナちゃん!」
そう元気よく返事をして、サラは拘束を解いてくれた。……ふぅ、やっと解放されたぜ。
それにしてもサラは従順だな。レギーナとはいい関係が築けているように見える。
そう思う反面、彼女たちの関係性には歪さを感じる。
一見、どこもおかしくないように見えるけど、おかしなところがあるように思う。
これが思い過ごしならいいけど、サラはレギーナに依存しているような気がする。
まだ二人と出会って数時間だけど、レギーナがサラに話しかけることはあっても、サラがレギーナに話しかけることは一度もなかった。
それにサラが喋るのは基本的にレギーナの問いかけに対してだけで……どうにも気持ちが悪い。
赤の他人である俺が二人の関係性に口出しするのはどうかと思うから何も言わないけど、今の関係のままだといずれ破綻してしまうだろう。
遅かれ早かれ……な。
そう思うと、この空間でいるのが気まずくなってきた。サラは話さないし、レギーナもこういうときに限って何も言ってこない。
はぁ、仕方ない。俺が話題を提供するか。
「……今さらだけどさ、どうして血を採ったんだ?」
「魔法の適性……というか、ハルの潜在能力を測るのに必要なんだよ」
「へぇ……。ということはみんな、こんな痛い注射を我慢してんのかよ……」
「え? 何を言ってるの? キミ以外、誰も注射器なんて使ってないよ?」
「ん?」
どういうこと? レギーナの表情を見る限り、嘘をついてはなさそうだけど……。
じゃあ、どうやって採血しているのか。
俺にはさっぱりわからなかった。
というか、考えたくもなかった。
しかし……。
「あたしを含めてみんな注射器を使わず、ナイフで指先を切って、血を垂らしてるよ。たまにグサッといって、貧血で倒れる人もいるけどね」
レギーナは言いやがった。
……が、ここに来るまでに結構いろいろなことが起きた。
まず、森から出るまでに軽く三回は死にかけた。
もう何も言わなくてもわかると思うけど、サラのせいだ。本当に疫病神だな、アイツは。
別に魔物と遭遇し過ぎたわけじゃないんだけど、聞いてほしいことがある。
森から出るまでの間、ゴブリンの群れや狼型の魔物と何度か遭遇し、戦闘になった。
まあ、そこまではいい。でもなぜかサラの攻撃がことごとく俺の方に飛んでくるのだ。
マジで狙って攻撃してんじゃねぇの?って疑いたくなるぐらい。
どうやらサラは守りたいと思えば思うほど、逆に危害を加えてしまうらしい。
何より許せないのが、レギーナには一切被害がないこと。
これ、どういうこと?
本当に狙ってやってない?
と、訝しんだものの、レギーナが説明してくれた。
彼女曰く、サラの体質はかなり限定的なもので、守りたいと思った対象にだけ影響するものらしい。
まあ、そう説明されてもどこからともなく攻撃が飛んでくるから、対応のしようもなく……まともに一発食らったよ。
……これが一点。
もう一点もなかなかにしんどかった。
森から無事に出られた俺は一番近くて、サラとレギーナが居を構えてる街――【ルケア】にやってきたんだけど、全然街に入れなかった。というより、入れてもらえなかった。
というのも、街に入るのには身分を証明できる物が必要だったのだ。
でも、日本からやってきた俺にそんなもの無いし、素直にありませんと言うしかない。
が、当たり前ではあるけど、それで許されるわけもなく、俺は門番に捕まりかけた。
というか実際は捕まったけど、レギーナの必死の説得によって解放されただけだけどな。
しかし、これで万事解決というわけにもいかず、俺は一から身分証を作ることになった。
これだけで一時間は経った気がする。
名前・年齢・性別など、大したこと聞いてないのに、何でこんなに時間がかかるんだよ……と文句を言いたくなった。
ちなみに身分証を発行するにはお金が必要だったけど、サラに払ってもらった。
ここまで散々迷惑かけられたからな。これぐらいはしてもらわないと。
こうして俺たちは無事、街に入ることができ孤児院に向かった、というわけだ。
ここまで聞いて、なぜ孤児院なの? と思うかもしれない。俺もそう思った。
俺が街に来たかった理由として、第一に拠点の確保。
もう一つに魔法の適性を調べるというものがあったと思う。
どうやら孤児院では魔法の適性を調べることができるらしいのだ。
……意味がわからないけどな。
けど、孤児院も教会も似たようもんだろうし、調べることができてもおかしくないか。
そう……俺は思い込むようにした。
……それで、今から魔法の適性を調べようとしてるんだけど、レギーナが何やら注射器のような物を持ってきた。
まさかとは思うけど、血を抜くとかじゃないよな……?
俺は注射が大嫌いなんだ。注射器を見るだけで体が震えてしまうほどに……!
それに異世界には麻酔なんてもの存在してないだろう。
ああ、嫌だ! 麻酔も無しに、針なんか刺されたくない! 血を抜かれたくない!
だから、
「やっぱり、いい! 魔法の適性なんか、どうでもいい! だから、それを俺に向けるなあああぁぁぁあああああ――ッッッッッ!」
大声で叫んだ。
のだが……。
「ここまで来て、それはないよ。サラ、ハルを拘束して」
「ま……任せてっ、レギーナちゃん!」
「おい! 何をする気だ!」
レギーナにガッチリと手首を掴まれ拘束されてる俺は、戦々恐々としながらサラの方に視線を向ける。
するとサラが何かを呟いたのが見えた。
「この感じ、まさか……!」
俺の嫌な予感は的中した。
ああ、これは逃げられない……!
レギーナに拘束されているからじゃなく、別の要因で。
――木属性魔法。
かなり太い木の幹とツル植物が俺の体にまとわりついたのだ。
「卑怯だぞ! 魔法を使うなんて……!」
と、今の俺には負け犬の遠吠えぐらいしかできない。そもそも拘束がガチ過ぎる。
身動き一つ取れないし、かなり固定されてる。
どうやら俺を本当に逃したくないようだけど、ここまでする必要があったのか。……あったんだろうな。
だって俺、逃げる気満々だったし。
ああ、くそっ……! 覚悟を決めるしかないのか……! 麻酔有りの注射でさえ恐ろしいのに、麻酔無しで採血なんてしたら俺、どうなるかわからないぞ。
それに、今までの人生で採血なんて経験したことないから、余計に怖い。
怖いけど……。
「やるなら早くやってくれぇぇぇ! 俺の意思が変わらないうちに……!」
「元々、採血をする意思なんてないでしょ」
その通りだよ、レギーナ!
お前が拘束を命令してなかったら、とっくに逃げていたさ!
サラの奴も余計なことしやがって!
サラと出会ってから、余計なことしかされてない気がするんだけど!
これはもう、それ相応の見返りを要求しなければならないな。
お金を借りたから、それでチャラにしようと思ったけど、もう無理そうだ。
ぐふふっ、どんな願いを聞いてもらおうかな……。
そう思った瞬間。腕に鋭い痛みが走った。
レギーナの奴、何も言わずに針を刺したな……!
俺はギュッと目を瞑り、採血が終わるのを待つ。
それにしても、何でこんなに注射って痛いんだろう。当たると思ってなかった矢で足を攻撃されたときより痛い気がする。
といっても、矢は掠っただけだけどな。
「はい、終わったよ。痛かったね」
レギーナはそう優しく声をかけてきたと思いきや、
「よしよし」
と、頭を撫でてきた。
「やめい! 俺は頭を撫でられて喜ぶ年齢じゃない! そんなことするぐらいなら、早く解放しろ!」
レギーナは相変わらず、俺を子ども扱いしてくる。
それをどこか嬉しく思う自分もいて、少し困惑する。けど、何よりやっぱり恥ずかしくて、俺は声を荒げることしかできなかった。
まあ、解放してほしいのは本音だけどな。
「ふふっ。そういうことにしといてあげる。……サラ。もう魔法、解いてあげて」
「う、うんっ……! わかったよ、レギーナちゃん!」
そう元気よく返事をして、サラは拘束を解いてくれた。……ふぅ、やっと解放されたぜ。
それにしてもサラは従順だな。レギーナとはいい関係が築けているように見える。
そう思う反面、彼女たちの関係性には歪さを感じる。
一見、どこもおかしくないように見えるけど、おかしなところがあるように思う。
これが思い過ごしならいいけど、サラはレギーナに依存しているような気がする。
まだ二人と出会って数時間だけど、レギーナがサラに話しかけることはあっても、サラがレギーナに話しかけることは一度もなかった。
それにサラが喋るのは基本的にレギーナの問いかけに対してだけで……どうにも気持ちが悪い。
赤の他人である俺が二人の関係性に口出しするのはどうかと思うから何も言わないけど、今の関係のままだといずれ破綻してしまうだろう。
遅かれ早かれ……な。
そう思うと、この空間でいるのが気まずくなってきた。サラは話さないし、レギーナもこういうときに限って何も言ってこない。
はぁ、仕方ない。俺が話題を提供するか。
「……今さらだけどさ、どうして血を採ったんだ?」
「魔法の適性……というか、ハルの潜在能力を測るのに必要なんだよ」
「へぇ……。ということはみんな、こんな痛い注射を我慢してんのかよ……」
「え? 何を言ってるの? キミ以外、誰も注射器なんて使ってないよ?」
「ん?」
どういうこと? レギーナの表情を見る限り、嘘をついてはなさそうだけど……。
じゃあ、どうやって採血しているのか。
俺にはさっぱりわからなかった。
というか、考えたくもなかった。
しかし……。
「あたしを含めてみんな注射器を使わず、ナイフで指先を切って、血を垂らしてるよ。たまにグサッといって、貧血で倒れる人もいるけどね」
レギーナは言いやがった。
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