ゾクッとくる？怖い話・短編集(オリジナル)

お迎え

---


私は一人暮らしをしているが、仕事で遅くなることが多い。ある夜、疲れて帰宅するとインターホンが鳴った。時計を見ると夜の10時を過ぎていたが、不審に思いつつも応対した。

モニターに映ったのは小さな女の子だった。「ママが迎えに来てって言ったんです。ここにいるはずだって…」そう言って涙ぐんでいる。

不安になった私は、「お母さんはここにはいないよ。家を間違えているんじゃない？」と尋ねた。

「でもママが確かにここにいるって…」と、彼女は玄関のドアを指差した。

その瞬間、背後からドアをノックする音が聞こえた。

























---

最初は不気味に感じる話ですが、よく考えると本当に怖いのは「ドアをノックしたのは誰なのか？」という点ですね。自宅には一人のはずなのに、なぜか「誰か」がすでに家の中にいることが暗示されています。