虐げられてきた私は、それでも……
私──セレスティア・リオンタリが暮らしているリオンタリ子爵家には姉が三人いる。養子に入った私とは血がつながっていない姉たちだ。身寄りのない私を拾ってくれたリオンタリ夫妻はとても優しくて、いつも私によくしてくれる。それをよく思わなかったのか、毎日のように三人の姉から嫌がらせを受けていた。それでも、夫妻の実子である彼女達のことを悪く言ってしまうことで──夫妻に悲しい思いをさせたくない。そう思った私は、その事実を伝えずに耐え続けていた。
そんなある日──近々開催されるパーティーの招待状を届けるついでに夫妻へと挨拶をする為と言って、ダルエス公爵家の御令息である、テオドール・ダルエス様がこの家を訪れる。
いつものように庭仕事を行っている私を見ながら、夫妻と何かを話している様子の彼は……話し終えたと同時にこちらへと歩いてくる。次の瞬間には何故か彼が、私に一目惚れをしたと婚約を申し込んできた。
しばらくしてダルエス家で暮らすこととなって緊張していた私は、夫妻と別れるのは寂しいけど──三人の姉から受けていた嫌がらせがなくなる……そう思うと、気持ちが楽になった。しかし、本当の地獄はここからだった……
そんなある日──近々開催されるパーティーの招待状を届けるついでに夫妻へと挨拶をする為と言って、ダルエス公爵家の御令息である、テオドール・ダルエス様がこの家を訪れる。
いつものように庭仕事を行っている私を見ながら、夫妻と何かを話している様子の彼は……話し終えたと同時にこちらへと歩いてくる。次の瞬間には何故か彼が、私に一目惚れをしたと婚約を申し込んできた。
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