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「ホコ天に知り合いぽいのがいた、と」
「そうなのじゃ」
「アキバかぁ。今からいけなくもないけど……」
「うーむ……確認はしたいがのう、行っても会える保証はないからの……」
テレビでみたホコ天。そこに写った知り合いらしき人物が気になる大魔王様。
大魔王様は、前いた世界でそこそこ大きな屋敷をもっていた。そこには幾人もの使用人、執事やメイドなどが雇われていた。
そのうちの、特殊な立ち位置の警備兵のひとり、ユイ。
彼女は、魔族ながらに魔族の特徴をなにも持たず、魔法も使えない『異端児』であった。
人魔大戦の折の戦争孤児として、大魔王様が住み込みで雇うこととなった子供だ。
外見には魔族の特徴はなにもないし、魔族なら使えるはずの魔法も使えないが、とにかく力は強かった。体格が特別良いわけでもなかったが、まさに規格外のパワーがあった。なので、屋敷内の力仕事のうち、体の大きなものでは不得手な箇所で活躍する子であった。
これは余談だが、大魔王様が消えてしまってその屋敷は大丈夫なのかと思われるが、いくつも事業などを行っていたし、それの取締役は屋敷内の別の魔族に任せてあるので、大魔王様が不在でも給金や維持費などの金銭的に問題はない。
「ま、元気そうではあったからの、そのうち会えたらでええか……元気そうでよかったのじゃ」
「なんか最近、やみちゃんの居た世界のいろいろがこっちに来てる気がするねぇ」
「それはほんとにな、おおごとにならなんだらええがのう……」
悩みが増えていく、とおもった大魔王様。しかしできることは、ファンたちへの呼びかけと、情報収集のみ。
なるようにしかならんのう、と、半分くらいは諦めている。
それはそれとして、寧がつくった『悪魔のおにぎり』は、とても絶品だった。
「ホコ天に知り合いぽいのがいた、と」
「そうなのじゃ」
「アキバかぁ。今からいけなくもないけど……」
「うーむ……確認はしたいがのう、行っても会える保証はないからの……」
テレビでみたホコ天。そこに写った知り合いらしき人物が気になる大魔王様。
大魔王様は、前いた世界でそこそこ大きな屋敷をもっていた。そこには幾人もの使用人、執事やメイドなどが雇われていた。
そのうちの、特殊な立ち位置の警備兵のひとり、ユイ。
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外見には魔族の特徴はなにもないし、魔族なら使えるはずの魔法も使えないが、とにかく力は強かった。体格が特別良いわけでもなかったが、まさに規格外のパワーがあった。なので、屋敷内の力仕事のうち、体の大きなものでは不得手な箇所で活躍する子であった。
これは余談だが、大魔王様が消えてしまってその屋敷は大丈夫なのかと思われるが、いくつも事業などを行っていたし、それの取締役は屋敷内の別の魔族に任せてあるので、大魔王様が不在でも給金や維持費などの金銭的に問題はない。
「ま、元気そうではあったからの、そのうち会えたらでええか……元気そうでよかったのじゃ」
「なんか最近、やみちゃんの居た世界のいろいろがこっちに来てる気がするねぇ」
「それはほんとにな、おおごとにならなんだらええがのう……」
悩みが増えていく、とおもった大魔王様。しかしできることは、ファンたちへの呼びかけと、情報収集のみ。
なるようにしかならんのう、と、半分くらいは諦めている。
それはそれとして、寧がつくった『悪魔のおにぎり』は、とても絶品だった。
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