14 / 79
田舎女子のシティライフ その2
しおりを挟む
ババ様に明日から来れるか?と聞かれ、はいと勢いよく返事をしてさよならしたまでは良かったのだがここはどこ?状態のマリアンヌは研究所施設内を彷徨っていた。
明日からここに集合だ、と言われた庭師小屋でババ様とさようならをして別れた後るんるんと庭の花を愛でながら移動していたらあっという間に始業30分前の鐘が鳴っている。
確か始業2時間前(独身寮から事務本館までは徒歩15分)に部屋を出たはずなのに一体なぜあの聳え立つ事務本館さえみえない場所にいるのだろうか。
気がつくと何かの門の近くまでやってきてしまった。
何人かの人が目の前を通り過ぎるが皆なぜかくすくす笑ってこちらをみてくる。ちょっと感じが悪い。
むーっとしているがこのままでは遅刻してしまうので前方からやってくる綺麗な人たちに声をかけることにした。
「あの、お急ぎのところ大変申し訳ございません。道を教えていただきたいのですがよろしいでしょうか」
「きゃっっ、何?農婦?え、文官服??あなたいったいなんなの、っていうかなんか臭うわね」
「あ、こちらが匂うのでしょうか。先程非常に良質な鶏糞を見せていただいたのでこちらで混ぜるお手伝いをさせていただいておりました。朝から香ばしい匂いに感動しました。この三又は明日からの弟子入りの記念にMy三又としていただいたものです。素晴らしいですよね」
こんな新入りの問いかけに朝の忙しい時間に反応して足を止めてくださった優しい綺麗なお姉さんにこの匂いの良さに気づいてもらえた気がしてうれしくなったマリエンヌ。
「ケイフン?ミツマタ?? ん? 鶏糞!? ちょっとやだあなた一体何者なの!?」
まぁあちら様からこちらの名を問うてくださいました。おそらく貴族令嬢らしき麗しき令嬢達ですから身分はあちらが上と思い名を尋ねるのは控えていたというのになんという僥倖。
「はい、申し遅れました。わたしは昨日から資料管理室にて補助員として働くことができましたマリアンヌ・ファルマと申します。以後お見知り置きを」
ババ様にも褒められた(褒められていない)東風武人風挨拶もおり混ぜ三又を差し出し挨拶をする。
「ちよっっとおお、新作のブーツになにか茶色いものがとんできたじゃない??一体なんなのあなたぁ?」
「はい、マリアンヌ・ファルマと申します。以後お見知り置きを」
茶髪ボブ美少女がきゃーっと叫びながらこちらに挨拶を求めてきたようなので金髪巻毛ゴージャス美人にしたのと同じ挨拶をする。
「嫌、何?わたしにまで(とんできた)!!」
私にも挨拶をしなさい、とこれまたとんでもなく綺麗な黒髪絶世の美人からも求められ気分を良くしたマリアンヌは同様に挨拶を繰り返した。
騒然とする三又を振り回す新人らしきピカピカの文官服を着た少女と美人(&姦しい)でお馴染みの美人3人組が朝から通用門の前で大騒ぎをしているため徐々に人だかりができてくる。
「マリアンヌ、朝から何してんの!?」
ネイトがいつもの時間に出勤をすると人垣ができたいた。なんだろうと思い、覗いてみると三又をもった後輩が美人だけど、、、で有名な3人組と対峙している。絶対何かトラブルに巻き込まれたに違いない。
「受付課のフェルゲン様、スノーワース様、シルバティー様失礼いたしましゅっ」
ピンチの後輩を助けようと人垣を掻き分け颯爽と登場しようとしたネイトだったが肝心なところでポカをしてしまう。通勤カバンが周りの人に引っ掛かり勢いがあまり3人と1人の間にスライディングしてしまった。
「あらっ、ネイト様おはようございます。何か落とし物ですか?一緒に探しましょうか?」
「うげっ、マリアンヌその三又なんでそんなに臭いんだよ。っていうかなんでそんなもの持ってるの?」
大事な弟子入りのしるしを臭いなどと言われ朝から腹立たしくなってしまったマリアンヌは可愛いお顔をしかめて先輩の過ちを正そうと考えた。
「ネイト様、いったい何が臭いとおっしゃいますか?このように香ばしくバランスの取れた肥料の香りはございません。それにこの年季の入り様は美しく手入れされて黒光してすばらしい逸品ではないですか?ネイト様は資料管理室の職員として私と共に審美眼を養う訓練をいっそうしなくてはなりませんね。今日から始めますか?」
「いや、何言ってんの?これ以上仕事増やそうとしないでくれる?」
突然始まった資料管理室職員による茶番に皆唖然としていたが、始業10分前の鐘が鳴り通用門前に溜まっていた人たちは次々と足を早め各自職場へと向かって行った。
「もうっ、本当に朝から何なのかしら?そこのあなたっ!」
「えっ?俺?」
突然指さされたネイトは驚き金髪巻毛ゴージャス美女、ライラック・フェルゲンを見上げると上から怒鳴り散らされる。
「ネイトとやら、いいですか?このようなくさくて芋い少女を長くマロー様の近くに置おかないようにしなさいわかりましたか!!」
ぷんぷん、と音をさせながらそれだけ言うと黒髪美人と茶髪美少女を引き連れて金髪ゴージャス美女が去って行った。
「ネイト様、あの綺麗なお姉様達とお知り合いなのですか?」
「いや、まったく。こっちはしっているけど向こうは俺のことしらないよ、っていうかさぁマリアンヌが知り合いなんじゃないの?なんでこんなところで大騒ぎしていたワケ?」
「ああ、そうでした。私道に迷ってしまって。綺麗なお姉様達だったのでつい声をかけてしまったら応答いただいたのでご挨拶していたのです」
応答してくれて、挨拶であんな騒ぎになるのかと疑問に思いながらも始業まで後5分ほどとなったためネイトはマリアンヌを急がせて事務本館まで早足で移動した。
「いったい、どうやったら独身寮からここまできて事務本館に迷えるの?」
今いた通用門は事務本館を挟んで独身寮から一番遠いところにある。間にあんなに目立つ事務本館が間にあるのにそれをスルーしてどうやったら迷ってここに出て来れるのか。
「マリアンヌは今日仕事覚えるのと並行してこの研究所の地図を頭に叩き込むことか、、、まぁそれか携帯用の用紙に地図の模写が必要だね」
地図を頭に叩き込む、と言った瞬間のマリアンヌの絶望顔に察するものがあったネイトは資料管理室で一番察する能力の高い空気の読める意味でのできる男なのであった。
明日からここに集合だ、と言われた庭師小屋でババ様とさようならをして別れた後るんるんと庭の花を愛でながら移動していたらあっという間に始業30分前の鐘が鳴っている。
確か始業2時間前(独身寮から事務本館までは徒歩15分)に部屋を出たはずなのに一体なぜあの聳え立つ事務本館さえみえない場所にいるのだろうか。
気がつくと何かの門の近くまでやってきてしまった。
何人かの人が目の前を通り過ぎるが皆なぜかくすくす笑ってこちらをみてくる。ちょっと感じが悪い。
むーっとしているがこのままでは遅刻してしまうので前方からやってくる綺麗な人たちに声をかけることにした。
「あの、お急ぎのところ大変申し訳ございません。道を教えていただきたいのですがよろしいでしょうか」
「きゃっっ、何?農婦?え、文官服??あなたいったいなんなの、っていうかなんか臭うわね」
「あ、こちらが匂うのでしょうか。先程非常に良質な鶏糞を見せていただいたのでこちらで混ぜるお手伝いをさせていただいておりました。朝から香ばしい匂いに感動しました。この三又は明日からの弟子入りの記念にMy三又としていただいたものです。素晴らしいですよね」
こんな新入りの問いかけに朝の忙しい時間に反応して足を止めてくださった優しい綺麗なお姉さんにこの匂いの良さに気づいてもらえた気がしてうれしくなったマリエンヌ。
「ケイフン?ミツマタ?? ん? 鶏糞!? ちょっとやだあなた一体何者なの!?」
まぁあちら様からこちらの名を問うてくださいました。おそらく貴族令嬢らしき麗しき令嬢達ですから身分はあちらが上と思い名を尋ねるのは控えていたというのになんという僥倖。
「はい、申し遅れました。わたしは昨日から資料管理室にて補助員として働くことができましたマリアンヌ・ファルマと申します。以後お見知り置きを」
ババ様にも褒められた(褒められていない)東風武人風挨拶もおり混ぜ三又を差し出し挨拶をする。
「ちよっっとおお、新作のブーツになにか茶色いものがとんできたじゃない??一体なんなのあなたぁ?」
「はい、マリアンヌ・ファルマと申します。以後お見知り置きを」
茶髪ボブ美少女がきゃーっと叫びながらこちらに挨拶を求めてきたようなので金髪巻毛ゴージャス美人にしたのと同じ挨拶をする。
「嫌、何?わたしにまで(とんできた)!!」
私にも挨拶をしなさい、とこれまたとんでもなく綺麗な黒髪絶世の美人からも求められ気分を良くしたマリアンヌは同様に挨拶を繰り返した。
騒然とする三又を振り回す新人らしきピカピカの文官服を着た少女と美人(&姦しい)でお馴染みの美人3人組が朝から通用門の前で大騒ぎをしているため徐々に人だかりができてくる。
「マリアンヌ、朝から何してんの!?」
ネイトがいつもの時間に出勤をすると人垣ができたいた。なんだろうと思い、覗いてみると三又をもった後輩が美人だけど、、、で有名な3人組と対峙している。絶対何かトラブルに巻き込まれたに違いない。
「受付課のフェルゲン様、スノーワース様、シルバティー様失礼いたしましゅっ」
ピンチの後輩を助けようと人垣を掻き分け颯爽と登場しようとしたネイトだったが肝心なところでポカをしてしまう。通勤カバンが周りの人に引っ掛かり勢いがあまり3人と1人の間にスライディングしてしまった。
「あらっ、ネイト様おはようございます。何か落とし物ですか?一緒に探しましょうか?」
「うげっ、マリアンヌその三又なんでそんなに臭いんだよ。っていうかなんでそんなもの持ってるの?」
大事な弟子入りのしるしを臭いなどと言われ朝から腹立たしくなってしまったマリアンヌは可愛いお顔をしかめて先輩の過ちを正そうと考えた。
「ネイト様、いったい何が臭いとおっしゃいますか?このように香ばしくバランスの取れた肥料の香りはございません。それにこの年季の入り様は美しく手入れされて黒光してすばらしい逸品ではないですか?ネイト様は資料管理室の職員として私と共に審美眼を養う訓練をいっそうしなくてはなりませんね。今日から始めますか?」
「いや、何言ってんの?これ以上仕事増やそうとしないでくれる?」
突然始まった資料管理室職員による茶番に皆唖然としていたが、始業10分前の鐘が鳴り通用門前に溜まっていた人たちは次々と足を早め各自職場へと向かって行った。
「もうっ、本当に朝から何なのかしら?そこのあなたっ!」
「えっ?俺?」
突然指さされたネイトは驚き金髪巻毛ゴージャス美女、ライラック・フェルゲンを見上げると上から怒鳴り散らされる。
「ネイトとやら、いいですか?このようなくさくて芋い少女を長くマロー様の近くに置おかないようにしなさいわかりましたか!!」
ぷんぷん、と音をさせながらそれだけ言うと黒髪美人と茶髪美少女を引き連れて金髪ゴージャス美女が去って行った。
「ネイト様、あの綺麗なお姉様達とお知り合いなのですか?」
「いや、まったく。こっちはしっているけど向こうは俺のことしらないよ、っていうかさぁマリアンヌが知り合いなんじゃないの?なんでこんなところで大騒ぎしていたワケ?」
「ああ、そうでした。私道に迷ってしまって。綺麗なお姉様達だったのでつい声をかけてしまったら応答いただいたのでご挨拶していたのです」
応答してくれて、挨拶であんな騒ぎになるのかと疑問に思いながらも始業まで後5分ほどとなったためネイトはマリアンヌを急がせて事務本館まで早足で移動した。
「いったい、どうやったら独身寮からここまできて事務本館に迷えるの?」
今いた通用門は事務本館を挟んで独身寮から一番遠いところにある。間にあんなに目立つ事務本館が間にあるのにそれをスルーしてどうやったら迷ってここに出て来れるのか。
「マリアンヌは今日仕事覚えるのと並行してこの研究所の地図を頭に叩き込むことか、、、まぁそれか携帯用の用紙に地図の模写が必要だね」
地図を頭に叩き込む、と言った瞬間のマリアンヌの絶望顔に察するものがあったネイトは資料管理室で一番察する能力の高い空気の読める意味でのできる男なのであった。
48
お気に入りに追加
354
あなたにおすすめの小説
[R18] 18禁ゲームの世界に御招待! 王子とヤらなきゃゲームが進まない。そんなのお断りします。
ピエール
恋愛
R18 がっつりエロです。ご注意下さい
えーー!!
転生したら、いきなり推しと リアルセッ○スの真っ最中!!!
ここって、もしかしたら???
18禁PCゲーム ラブキャッスル[愛と欲望の宮廷]の世界
私って悪役令嬢のカトリーヌに転生しちゃってるの???
カトリーヌって•••、あの、淫乱の•••
マズイ、非常にマズイ、貞操の危機だ!!!
私、確か、彼氏とドライブ中に事故に遭い••••
異世界転生って事は、絶対彼氏も転生しているはず!
だって[ラノベ]ではそれがお約束!
彼を探して、一緒に こんな世界から逃げ出してやる!
カトリーヌの身体に、男達のイヤラシイ魔の手が伸びる。
果たして、主人公は、数々のエロイベントを乗り切る事が出来るのか?
ゲームはエンディングを迎える事が出来るのか?
そして、彼氏の行方は•••
攻略対象別 オムニバスエロです。
完結しておりますので最後までお楽しみいただけます。
(攻略対象に変態もいます。ご注意下さい)
淫らなお姫様とイケメン騎士達のエロスな夜伽物語
瀬能なつ
恋愛
17才になった皇女サーシャは、国のしきたりに従い、6人の騎士たちを従えて、遥か彼方の霊峰へと旅立ちます。
長い道中、姫を警護する騎士たちの体力を回復する方法は、ズバリ、キスとH!
途中、魔物に襲われたり、姫の寵愛を競い合う騎士たちの様々な恋の駆け引きもあったりと、お姫様の旅はなかなか困難なのです?!
悪役令嬢は王太子の妻~毎日溺愛と狂愛の狭間で~
一ノ瀬 彩音
恋愛
悪役令嬢は王太子の妻になると毎日溺愛と狂愛を捧げられ、
快楽漬けの日々を過ごすことになる!
そしてその快感が忘れられなくなった彼女は自ら夫を求めるようになり……!?
※この物語はフィクションです。
R18作品ですので性描写など苦手なお方や未成年のお方はご遠慮下さい。
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
【R-18】年下国王の異常な執愛~義母は義息子に啼かされる~【挿絵付】
臣桜
恋愛
『ガーランドの翠玉』、『妖精の紡いだ銀糸』……数々の美辞麗句が当てはまる17歳のリディアは、国王ブライアンに見初められ側室となった。しかし間もなくブライアンは崩御し、息子であるオーガストが成人して即位する事になった。17歳にして10歳の息子を持ったリディアは、戸惑いつつも宰相の力を借りオーガストを育てる。やがて11年後、21歳になり成人したオーガストは国王となるなり、28歳のリディアを妻に求めて……!?
※毎日更新予定です
※血の繋がりは一切ありませんが、義息子×義母という特殊な関係ですので地雷っぽい方はお気をつけください
※ムーンライトノベルズ様にも同時連載しています
慰み者の姫は新皇帝に溺愛される
苺野 あん
恋愛
小国の王女フォセットは、貢物として帝国の皇帝に差し出された。
皇帝は齢六十の老人で、十八歳になったばかりのフォセットは慰み者として弄ばれるはずだった。
ところが呼ばれた寝室にいたのは若き新皇帝で、フォセットは花嫁として迎えられることになる。
早速、二人の初夜が始まった。
王女、騎士と結婚させられイかされまくる
ぺこ
恋愛
髪の色と出自から差別されてきた騎士さまにベタ惚れされて愛されまくる王女のお話。
性描写激しめですが、甘々の溺愛です。
※原文(♡乱舞淫語まみれバージョン)はpixivの方で見られます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる