異世界領地経営記

ITSUKI

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第0話 寝落ちしてたら異世界転移

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ふと、うたた寝から目覚めると俺の部屋だった。

机にはやりかけの課題(数学)。どうやら課題の途中に寝落ちしたみたいだが、途中まで解き進めた問題に記憶心当たりはない。

頭を掻き上げながらBGMを流したままのスマホに手をかける。

【ようこそ、真中 智様】

真っ黒の画面に白い文字。知らない画面にふと手が止まるが、恐る恐る画面に触れると次々と文字が流れていく。

【あなたは、この世界の神として生きてもらいます】

【この世界は、あなた方の世界にある物語のファンタジーなる世界です】

【この世界は、この世界の法則と、あなたの記憶にある世界の法則と、ほかの神の記憶にある世界の法則で成り立ちます】

【神は病気や老いとは無縁です】

【神は完全に不死身ではありません】

【この世界の人々やほかの神はあなたの核を壊すことで大きく成長します】

【あなたはこの世界の生き物の力で少しずつ成長します】

【あなたはこの世界の生き物や他の神の核を壊すことで大きく成長できます】

【あなたやほかの神は、肉体の他、核を壊されることでも息絶えます】

【あなたは、この世界とあなたの記憶にある世界の物を生み出すことができます】

【他の神は、この世界とほかの神の記憶にある世界の物を生み出すことができます】

【あなたはあなたを守る軍団を従えることができます】

【あなたの軍団はあなたが息絶えることで消滅します】

【あなたはあなたを守るためのダンジョンを広げることができます】

【あなたはあなたを守るためのダンジョンを構築することができます】

【それでは、生まれ変わった新たな人生をお楽しみください】

【主神より】


なるほど、理解した。

俺の部屋とその外にある洞窟が今の俺の陣地。
洞窟の外は陣地外。
で、趣味の釣り具しか入ってなかった押し入れに、1m程の巨大な水晶。

おそらく、この水晶が俺の核ってやつだろう。

洞窟から出ると原生林で、そこからはファンタジーの世界。

理解が早いって?そりゃ、原生林に出た早々角をはやしたウサギっぽいモンスターに攻撃されたからな。

がさがさと物音がしたと思って振り向いたら角が飛んで来るんだぜ?

中学の頃、修学旅行で買った京都土産の木刀があって助かった。

こんなのが寝てる間にやってこられたら危険極まりない。

こりゃ、主神さまとやらが言ってた、現状身の回りの強化、軍団の作成、武器を生み出すってやつをしっかり守った方がよさそうだ。
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