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第2話
原理について
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「原理について知りたい? 爺様からも教わることになると思うが、今俺が説明していいのか?」
「簡単に、どういうものなのかをお伺いできればいいかなって。 分からないことは後で爺様にお聞きしようかと……」
「そうかぁ、ダイチは俺じゃ頼りないっていうのかぁ~」
「じゃあ爺様に知識で勝てるんですか?」
「無理だな、できるなんて言ったら俺がヤバいことになるし、そこは認めるよ。 言うようになりやがったな、ダイチ」
食事中、俺はずっと気になっていたことをヒュペルお義父さんに質問した。
昼間からずっと言われている原理について、これが一体何なのか気になって仕方がない、冷蔵庫を出した手前もあって迷惑をかけたと罪悪感もある。
気になったらすぐにでも知りたくなるのは性分なのか、この世界に来てからあれこれと質問するようになっていた。
その要領で昼間から出ていた原理とは何か、お義父さんに教えてほしいと頼み込む。
自分でいいのかと戸惑うのも分かる、確かに明日くらいに爺様から教わるだろうが、少しくらい知っておいてもいいのではないかと思い、柴犬父にお願いすることにした。
「……ダイチ、僕には聞いてくれないんだね」
「じゃあヒューイ、原理って何?」
「えっ!? えっと、その……、こうグーンて使ってーー」
「ごめんね、やっぱいいよ。 お義父さんお願いします」
「酷いよダイチ!?」
「はっはっはっはっはっ……。 ヒューイ、いい機会だから改めて教えておく、よく聞いてなさい」
ただ番いとして納得できないのか、ヒューイが悲しげに静かな抗議を見せたので、すかさず話題を振ってみる。
すると案の定、どう説明するべきかとあたふたし始めて擬音という禁じ手まで出てきたので、謝罪しつつ当初の質問相手にバトンタッチしてもらった。
その時のヒュペルお義父さんの顔が若干暗い色を浮かべていたので、見過ごすことはできず、改めて教えられると意気込んで見える。
本当、ヒューイはどんな教育をされてきたんだろうな。
「原理についてだが、一言で語るなら術者独自が行使することができる能力だ」
「独自の? 俺が使えるもの以外にも、原理ってあるんですか?」
「もちろん。 ただそれは基本的に口外するものではないから、誰がどんな原理を有しているのか、知る人は少ないな」
「なるほど。 確かにこんな魔力を大量に消費するんじゃ、効率で考えればあまりいい能力じゃないですね。 これはなんとかならないんですか?」
「それについてはちょっと話が込み入ってくるな。 原理は絶対的に術者本人の魔力を使うことになる、ここが魔法との大きすぎる決定的な違いだ」
「えっと、どういう……?」
「覚えてないか? 魔法を使うためには何が必要なのかを」
お義父さん曰く、原理とは行使する術者が独自に発現できる能力だという、俺の空想具現がそんなに使われていないというのもそれ故なのかもしれない。
けどこんなに魔力を使うのなら多用するなんてできないなと口にしたら、そこが魔力と大きく違っていると言われて、疑問符が出た。
ヒュペルお義父さんに指摘されて思い出したのは、魔法は魔素と呼ばれる大気に漂う元素を用いて、あらゆる現象を生み出すことと説明してくれた爺様の言葉を思い出す。
「魔素を用いて森羅万象、俺たちの世界に超常的な現象を引き起こすのが魔法だ。 一方で原理とは自らの魔力を触媒にして、世界に存在証明を認めさせることで発生する力だ」
「なんかいざ言葉にするとスゴイですね……。 本当凄まじいなぁ、この世界は」
「いやっ魔法もだが、今は原理を扱える者もそう多くはない」
「……えっ?」
「とにかく原理は魔力消費が激しいからな、平然と扱える人なんて少ないのが常識だ。 もちろん中にはどちらも使える人はいる、爺様は当然として、その……、これは自慢とかではないが、俺も使える」
「あれっ? そうだったの?」
「……ヒューイ、あとでちょっと話をしようか」
原理を行使するためには自分の魔力だけを糧にするという言葉に、やっぱり異世界なんだなぁと関心するが、少し事情は複雑のようだ。
魔法よりも使う人が少ないとはいうが、魔力があるなら大小関わらず使えるものではないのだろうか。
お義父さんの言葉をそのまま受け止めるなら、それだけの魔力を有している人は今では少なくなっていると解釈できる。
疑問は湧いてくるが、そんな世界的事情の中でも魔法と原理、どちらも使えるならスゴイことだ。
爺様は納得するが、ヒュペルお義父さんまでそうとは流石に度肝を抜かされた、傍らの息子が知らなかった的な態度は、まぁその、可愛いから許す、個人的に。
「と、とにかく、ダイチがさっき使ったものも原理の一種だ。 その反動、というよりは完全に魔力切れだろうな」
「……そういえば、生命力と同じだって言ってましたね、魔力って」
「あぁっ、魔法はまだ外部から魔素を用いて行使することができるから扱える者は多い、だが原理は違う。 命を削るという代償が伴う」
「爺様が使うなって言ってたのがよく分かりました、なるべく使わないよう気をつけます」
「そうしてくれ、ただでさえとんでもないものを創り出しちまったんだ。 明日は皆に説明しないとな……」
「ねぇねぇ、それはいいとしても結局ダイチの原理ってなんなの? 教えてよ、二人とも!」
「ヒューイ、悪いが事情が変わってな。 番いのお前は当然知る権利がある、けど爺様も交えて話をしないといけないくらい大変なことなんだ、ダイチの原理は。 明日改めて話をするから、少し待っていてくれ」
冷蔵庫を創り出せたから、次は洗濯機でも創り出したいなぁとか考えてたけど、命縮めてまですることではないな。
何かしらあるだろうと思ったが、原理を使うというのが魔法よりも危険とは思いもよらなかった。
この疲労もそうだとすれば、本当に必要な時にしか使わないよう封印することも視野に入れないといけないだろう。
ただこの場で話に置いてけぼりにされてるヒューイの不満は尤もなのも事実、俺も話したいが簡単に伝えていいものではないのは明白だ。
ヒュペルお義父さんの意見を尊重し、一先ずこの話は打ち止めだろう。
話しながら食べてたからか、それともお腹が空いてたからか、あっという間に食事を終えた俺は急激に眠気を覚えてスルスルと横になった。
「……ありがとうございます、お義父さん。 すみません、眠くなったので寝ますね」
「そうしてくれ、明日も忙しいからな」
「父さん、片付けは僕がやっとくからもうーー」
「ヒューイ、話があると言ったはずだ。 今日は向こうで寝るぞ、ダイチをゆっくり休ませるためにも……」
「で、でも看病は必要……」
「はっはっはっはっはっ……、今までそうして見逃してきたが、今回は違うぞ? 教えたことを今晩ゆっくり教えてやるから、ゼンブル共々覚悟していなさい、分かったな……?」
「…………ハイ」
急激に眠気が来たのは食欲を満たせたからか、体からまだ休めと言われているようで、目を開けているのも辛くなる。
俺の様子に一息つくヒュペルお義父さんに対して、どこか忙しなくヒューイが立とうとするが、そっと肩に手を置かれて制された。
多分今までのツケをここで少しは精算しておこうという魂胆なのだろう、言いしれぬ圧に怯んで小声の番いはいつになく元気がない。
食器を片付けた後、今夜は独り寝にさせられるようでズルズルとヒューイは連行されていく、その瞳が涙で滲んで助けを求めていた。
ゴメンねヒューイ、そう思いつつ静かに閉まる扉を見つめてから俺はゆっくりと瞼を下ろす。
今度は嫌な夢を見ないといいな、そんな願いを抱いて寝た俺は朝まで熟睡するのだった。
「……はいっ?」
目覚めたとき、俺は間抜けた声が漏れてしまう、漏れる以外にない。
何故なら家で寝ていたはずの俺は、気づけば草むらのベッドというにはむき出しの地面に横たわり、生い茂る木々の葉に閉じられた天井がまざまざと拡がっていたからだ。
慌てて起き上がり、周りを見渡して確認したところで何処にいるのかを俺は知る。
「失意の森……? そんな、いつこんなところへ……? いやっそれより此処どの辺だ? 見たことないぞ……」
混乱しているが、とにかく村へ帰らないとまずいことだけは俺にも分かる。
だけど今自分がどの辺りにいるのか皆目見当がつかない、何せ辺りの風景に覚えがまるでないのだ。
狩りに出ることはなくても、調合に必要な薬草の採取に何度か爺様たちと足を運び、簡単だが森についても説明を受けている。
まだ陽の光が差し込むところが中層と呼ばれ、村がある層なのだが、現在いる場所は朝のはずなのに地面へ陽が届かず、夜のように暗く感じられた。
鬱蒼とする雰囲気に立ち上がり、辺りを見渡しているとゾクリと背筋が寒くなる。
『……誰だ? 我を眠りから覚ました愚か者は』
ヤバいというのに、俺は呑気に思ってしまう。
異世界転生なんだからもっと良いことあってもいいんじゃないの!? と……。
「簡単に、どういうものなのかをお伺いできればいいかなって。 分からないことは後で爺様にお聞きしようかと……」
「そうかぁ、ダイチは俺じゃ頼りないっていうのかぁ~」
「じゃあ爺様に知識で勝てるんですか?」
「無理だな、できるなんて言ったら俺がヤバいことになるし、そこは認めるよ。 言うようになりやがったな、ダイチ」
食事中、俺はずっと気になっていたことをヒュペルお義父さんに質問した。
昼間からずっと言われている原理について、これが一体何なのか気になって仕方がない、冷蔵庫を出した手前もあって迷惑をかけたと罪悪感もある。
気になったらすぐにでも知りたくなるのは性分なのか、この世界に来てからあれこれと質問するようになっていた。
その要領で昼間から出ていた原理とは何か、お義父さんに教えてほしいと頼み込む。
自分でいいのかと戸惑うのも分かる、確かに明日くらいに爺様から教わるだろうが、少しくらい知っておいてもいいのではないかと思い、柴犬父にお願いすることにした。
「……ダイチ、僕には聞いてくれないんだね」
「じゃあヒューイ、原理って何?」
「えっ!? えっと、その……、こうグーンて使ってーー」
「ごめんね、やっぱいいよ。 お義父さんお願いします」
「酷いよダイチ!?」
「はっはっはっはっはっ……。 ヒューイ、いい機会だから改めて教えておく、よく聞いてなさい」
ただ番いとして納得できないのか、ヒューイが悲しげに静かな抗議を見せたので、すかさず話題を振ってみる。
すると案の定、どう説明するべきかとあたふたし始めて擬音という禁じ手まで出てきたので、謝罪しつつ当初の質問相手にバトンタッチしてもらった。
その時のヒュペルお義父さんの顔が若干暗い色を浮かべていたので、見過ごすことはできず、改めて教えられると意気込んで見える。
本当、ヒューイはどんな教育をされてきたんだろうな。
「原理についてだが、一言で語るなら術者独自が行使することができる能力だ」
「独自の? 俺が使えるもの以外にも、原理ってあるんですか?」
「もちろん。 ただそれは基本的に口外するものではないから、誰がどんな原理を有しているのか、知る人は少ないな」
「なるほど。 確かにこんな魔力を大量に消費するんじゃ、効率で考えればあまりいい能力じゃないですね。 これはなんとかならないんですか?」
「それについてはちょっと話が込み入ってくるな。 原理は絶対的に術者本人の魔力を使うことになる、ここが魔法との大きすぎる決定的な違いだ」
「えっと、どういう……?」
「覚えてないか? 魔法を使うためには何が必要なのかを」
お義父さん曰く、原理とは行使する術者が独自に発現できる能力だという、俺の空想具現がそんなに使われていないというのもそれ故なのかもしれない。
けどこんなに魔力を使うのなら多用するなんてできないなと口にしたら、そこが魔力と大きく違っていると言われて、疑問符が出た。
ヒュペルお義父さんに指摘されて思い出したのは、魔法は魔素と呼ばれる大気に漂う元素を用いて、あらゆる現象を生み出すことと説明してくれた爺様の言葉を思い出す。
「魔素を用いて森羅万象、俺たちの世界に超常的な現象を引き起こすのが魔法だ。 一方で原理とは自らの魔力を触媒にして、世界に存在証明を認めさせることで発生する力だ」
「なんかいざ言葉にするとスゴイですね……。 本当凄まじいなぁ、この世界は」
「いやっ魔法もだが、今は原理を扱える者もそう多くはない」
「……えっ?」
「とにかく原理は魔力消費が激しいからな、平然と扱える人なんて少ないのが常識だ。 もちろん中にはどちらも使える人はいる、爺様は当然として、その……、これは自慢とかではないが、俺も使える」
「あれっ? そうだったの?」
「……ヒューイ、あとでちょっと話をしようか」
原理を行使するためには自分の魔力だけを糧にするという言葉に、やっぱり異世界なんだなぁと関心するが、少し事情は複雑のようだ。
魔法よりも使う人が少ないとはいうが、魔力があるなら大小関わらず使えるものではないのだろうか。
お義父さんの言葉をそのまま受け止めるなら、それだけの魔力を有している人は今では少なくなっていると解釈できる。
疑問は湧いてくるが、そんな世界的事情の中でも魔法と原理、どちらも使えるならスゴイことだ。
爺様は納得するが、ヒュペルお義父さんまでそうとは流石に度肝を抜かされた、傍らの息子が知らなかった的な態度は、まぁその、可愛いから許す、個人的に。
「と、とにかく、ダイチがさっき使ったものも原理の一種だ。 その反動、というよりは完全に魔力切れだろうな」
「……そういえば、生命力と同じだって言ってましたね、魔力って」
「あぁっ、魔法はまだ外部から魔素を用いて行使することができるから扱える者は多い、だが原理は違う。 命を削るという代償が伴う」
「爺様が使うなって言ってたのがよく分かりました、なるべく使わないよう気をつけます」
「そうしてくれ、ただでさえとんでもないものを創り出しちまったんだ。 明日は皆に説明しないとな……」
「ねぇねぇ、それはいいとしても結局ダイチの原理ってなんなの? 教えてよ、二人とも!」
「ヒューイ、悪いが事情が変わってな。 番いのお前は当然知る権利がある、けど爺様も交えて話をしないといけないくらい大変なことなんだ、ダイチの原理は。 明日改めて話をするから、少し待っていてくれ」
冷蔵庫を創り出せたから、次は洗濯機でも創り出したいなぁとか考えてたけど、命縮めてまですることではないな。
何かしらあるだろうと思ったが、原理を使うというのが魔法よりも危険とは思いもよらなかった。
この疲労もそうだとすれば、本当に必要な時にしか使わないよう封印することも視野に入れないといけないだろう。
ただこの場で話に置いてけぼりにされてるヒューイの不満は尤もなのも事実、俺も話したいが簡単に伝えていいものではないのは明白だ。
ヒュペルお義父さんの意見を尊重し、一先ずこの話は打ち止めだろう。
話しながら食べてたからか、それともお腹が空いてたからか、あっという間に食事を終えた俺は急激に眠気を覚えてスルスルと横になった。
「……ありがとうございます、お義父さん。 すみません、眠くなったので寝ますね」
「そうしてくれ、明日も忙しいからな」
「父さん、片付けは僕がやっとくからもうーー」
「ヒューイ、話があると言ったはずだ。 今日は向こうで寝るぞ、ダイチをゆっくり休ませるためにも……」
「で、でも看病は必要……」
「はっはっはっはっはっ……、今までそうして見逃してきたが、今回は違うぞ? 教えたことを今晩ゆっくり教えてやるから、ゼンブル共々覚悟していなさい、分かったな……?」
「…………ハイ」
急激に眠気が来たのは食欲を満たせたからか、体からまだ休めと言われているようで、目を開けているのも辛くなる。
俺の様子に一息つくヒュペルお義父さんに対して、どこか忙しなくヒューイが立とうとするが、そっと肩に手を置かれて制された。
多分今までのツケをここで少しは精算しておこうという魂胆なのだろう、言いしれぬ圧に怯んで小声の番いはいつになく元気がない。
食器を片付けた後、今夜は独り寝にさせられるようでズルズルとヒューイは連行されていく、その瞳が涙で滲んで助けを求めていた。
ゴメンねヒューイ、そう思いつつ静かに閉まる扉を見つめてから俺はゆっくりと瞼を下ろす。
今度は嫌な夢を見ないといいな、そんな願いを抱いて寝た俺は朝まで熟睡するのだった。
「……はいっ?」
目覚めたとき、俺は間抜けた声が漏れてしまう、漏れる以外にない。
何故なら家で寝ていたはずの俺は、気づけば草むらのベッドというにはむき出しの地面に横たわり、生い茂る木々の葉に閉じられた天井がまざまざと拡がっていたからだ。
慌てて起き上がり、周りを見渡して確認したところで何処にいるのかを俺は知る。
「失意の森……? そんな、いつこんなところへ……? いやっそれより此処どの辺だ? 見たことないぞ……」
混乱しているが、とにかく村へ帰らないとまずいことだけは俺にも分かる。
だけど今自分がどの辺りにいるのか皆目見当がつかない、何せ辺りの風景に覚えがまるでないのだ。
狩りに出ることはなくても、調合に必要な薬草の採取に何度か爺様たちと足を運び、簡単だが森についても説明を受けている。
まだ陽の光が差し込むところが中層と呼ばれ、村がある層なのだが、現在いる場所は朝のはずなのに地面へ陽が届かず、夜のように暗く感じられた。
鬱蒼とする雰囲気に立ち上がり、辺りを見渡しているとゾクリと背筋が寒くなる。
『……誰だ? 我を眠りから覚ました愚か者は』
ヤバいというのに、俺は呑気に思ってしまう。
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