493 / 616
第493話 少し遅めの誕生日
しおりを挟む
沈み込んでいたベッドが、僅かに浮き上がる感覚で目が覚めた。
うっすらと目を開けると、視界に飛び込んできたのは、おにーちゃんのお尻。
いつもはギリギリまで寝ているのに、まれに朝早く起きてはこっそり外出していく時がある。
気になってカガリと一緒に後をつけた事もあったが、なんてことはないお外で静かに瞑想をしているだけだった。そして、日の出とともにお部屋に帰って来るのだ。
それからは邪魔をしないようにと、目を覚ましても寝たフリをしている。
暫くすると扉を閉める音が僅かに聞こえ、遠慮がちな足音が少しづつ離れていく。
「……今日もお祈りかな?」
小さな声で呟くと、カガリの耳がピクピクと反応し目を開けた。
私が起きるくらいだ。カガリだって起きているのはわかっている。
カガリのお腹を枕にするのも、既に日課のようなもの。寝ている時と起きている時の呼吸の変化を感じ取るくらい、朝飯前だ。
そんなカガリにクスリと微笑んで見せると、急に視界は真っ暗に。
私の顔の上に被さったのは、カガリの尻尾。多分、気にしないで寝ておけ――という意味なんだとは思うが、今日はもう眠れそうにはなかった。
だって、今日はおにーちゃんが私の誕生日を祝ってくれる日。
本当はずっと前の事なんだけど、どうしてもって言われて断り切れなかった。
プレゼントだってブルーグリズリーの毛皮のマントで十分だって言ったのに、それじゃダメだの一点張り。
だからといって期待はするなと言われて、なんだかもやもやしちゃった。
おにーちゃんの世界では、誕生日を祝わないと罰せられたりするのかな?
「おにーちゃんがいた世界って、どんなところなんだろ……」
カガリの尻尾を顔から退かし、自分の首に巻き付ける。
おにーちゃんが別の世界から来た事を知り、色々な謎が解けた。
おかしいとは思っていたのだ。魔力欠乏症で記憶がなくなったと言う割には、その限界は見たことがない。
禁呪は、使うどころかその研究も禁止されているのだ。
何百年も進化が止まっている魔法。当然魔力効率なんて良いはずがないのに、おにーちゃんはバンバン使ってもケロッとしている。
早朝の瞑想だって、最初は魔法系適性者特有の精神集中だと思っていたが、多分それは神様へのお祈り。勿論ヴィルザール神様ではなく、おにーちゃんの世界の神様のこと。
魔法の詠唱と少し似ているけど、言葉の意味は全くわからない。
たまによくわからない単語を使うのもおにーちゃんの世界の言葉だからで、お金や権力に固執しなかったり、奴隷制に否定的なのは生活様式が違ったからなんだと思う。
きっと面倒臭がりなのも……。……いや、それは元からの性格かな?
おにーちゃんの足音が聞こえると、急いで布団を深く被り寝たふりをする。
笑わないように耐えるのは結構難しいのだが、なんとかミッションを達成すると、ベッドが沈みこんだタイミングで目を覚ます。
「ふわぁぁ……。うーん、良く寝た」
「おはようミア。起こしちゃったか?」
「ううん、大丈夫。おにーちゃんが誕生日のお祝いをしてくれるって言うから、楽しみで早く目が覚めちゃったのかも」
「そうか……」
大きな手で頭をわしゃわしゃと撫でられる。髪をセットする前のなでなでは、遠慮がなく豪快だ。
将来首が太くなっちゃったら、きっとおにーちゃんの所為だろう。
「そうだ。今日はドレスを解禁してもいいぞ?」
「ホントに!?」
「ああ」
おにーちゃんに、洗い方がわからないから着ないでほしい――と懇願された、リリー様から賜ったドレス。
アレックス様の結婚式でお借りした物で、おさがりなんだけど全然くたびれてる感じはしない。
多分いっぱいあるうちの一着なんだと思うけど、それでも当時は汚さないようにと緊張していたのを覚えている。
うっすらと光を反射するピンクのシルク生地は、肌触りが良く柔らかで、そっと触れると心地よい温もりが伝わってくる。
腰元には、細かなパールやダイヤモンドが繊細に刺繍され、動く度に小さなお花のモチーフが揺らめく。
それを着て歩くだけで、お姫様になった気分を味わえるのだ。
「じゃぁ、汚さないように気を付けるね!」
「いや、汚れは気にしなくていい。誕生日のパーティーを終えたら、王都に行くからな。バイスさんに馬車を返すついでに洗濯屋にも寄るつもりだ」
「え? パーティーを開いてくれるの!?」
「あ……」
気まずそうな表情を浮かべながらも、動きを止めるおにーちゃん。
冷や汗こそ出てはいないが、その表情から隠しておくつもりだったに違いない。
それを見て、聞き流すべきところだったと今更気付き、気まずい雰囲気。
コット村に帰ってきてから約一週間。おにーちゃんが、隠れてコソコソと悪だくみをしていることは知っていた。
それが何の為かは知らなかったが、まさかパーティーを開く為に動いていたとは……。
「あ……ありがとう、おにーちゃん! 楽しみにしてるね!」
「あ……あぁ……」
それならばと素直に喜んで見せたのだが、おにーちゃんから返ってきたのはぎこちない笑顔。
実際本当に楽しみだったし、私の為にそこまでしてくれるのは嬉しい。
しかし、タイミングがタイミングなだけに、なんというか義務で喜んでいるように見られないかが、若干の心残りではあった。
――――――――――
どうしてこうなった……。
爽やかな風が肌を撫で、太陽の光が降り注ぐ村では、大きな玉座が地面を離れ揺れていた。
それは、おにーちゃんのダンジョンにあった物。私は今、その玉座に腰掛けているのだ。
それだけなら、まだセーフ。リリー様から賜ったドレスと相まって本物のお姫様みたいなのだが、現在の状況は、私が思い描いていた誕生日パーティーとは少し違っていた。
その様子は、まさにパレード。フルプレートの鎧に身を包んだ2人の屈強な騎士が、丸太を括りつけた玉座を担いで村の中を練り歩く。
見晴らしはいいが注目度は抜群で、玉座の背もたれに巻き付けられた巨大なのぼりには『本日の主役!』の文字。
何時の間に雇ったのか鼓笛隊をも引き連れての行列は、正直ちょっと恥ずかしい。
「おにーちゃん。これは……」
「あぁ、アーニャから色々と教わってな。貴族式の誕生会を参考にしてみたんだ」
「そ……そうなんだ……」
貴族の誕生日パーティーは見たことがないけど、多分おにーちゃんはアーニャさんに騙されてると思う……。
村の中心にあたる広場まで来ると玉座を降ろし、今度はお祝いに来てくれた人たちとのご挨拶。
ほんの少しの時間しか経ってないのに、目の前には長蛇の列ができちゃった。
「おめでとさん。ミアの為に、今日は腕によりをかけたからね! 楽しみにしてなよ?」
「ありがとう。レベッカさん!」
レベッカさんに始まり、ソフィアさんにカイルさん。ギルドの皆に村でお世話になっている人達。
それだけじゃない。中には知らない人も混じってる。
「おめでとうございます、ミア様」
「ありがとう! ……えぇと、56番アスターさん?」
格好から、多分商人さんだ。手元の紙には私をお祝いしてくれる人の名前と順番が書かれている。
その数なんと100人超。そんなにいっぱい何処から出てきたのかと驚いちゃうくらいだけど、村の東門が関所になってから、来村する人は本当に増えた。
その分、治安が悪くなるんじゃないかと心配していた人もいたみたいだけど、そんなことは微塵もなく、村には活気が溢れている。
おにーちゃんの従魔たちがいるんだもん。当然だよね。
「おめでとうございます、ミア様。こちら、ささやかな品では御座いますが、お納めください」
「ありがとう! ……72番の……ライオット商店さん?」
差し出された手を握り、笑顔で握手。そして当たり前のように出てくるプレゼント。
綺麗に包装されたリボンのついた小箱。その中身が気になるところだが、ひとまずそれは隣のおにーちゃんが受け取り、仕訳けてくれる。
それを横目で見ていて気になったことが1つ。プレゼントと一緒におにーちゃんに手渡している薄っぺらい手のひらサイズの木板はなんだろう?
おにーちゃんは、それに小さな棒を押し付け返却している。……何かのスタンプかな?
「おにーちゃんは、何をしてるの?」
「……え? あぁ、いや、えーっと……。……パー券に確認の印を……な」
「パーケン? パーケンってなに!?」
「パーティーの参加券だよ。ミアを祝ってくれた人だけが、この後のパーティーに参加できるんだ。残念だが出せる料理の数にも限界がある。だから、村人以外の人は制限してるんだ」
「あぁ、そっかぁ」
流石はおにーちゃんだ。みんなのこともちゃんと考えている。
お料理の奪い合いになっちゃったら、大変だもんね。……なーんて、言うと思ったら大間違いだ。
おにーちゃんのその表情で、何かを隠していることは一目瞭然。一緒にいればそれくらいすぐにわかっちゃう。
でも、深くは追及しないのだ。それが、私の為にやってくれている事なのだと知っているのだから……。
うっすらと目を開けると、視界に飛び込んできたのは、おにーちゃんのお尻。
いつもはギリギリまで寝ているのに、まれに朝早く起きてはこっそり外出していく時がある。
気になってカガリと一緒に後をつけた事もあったが、なんてことはないお外で静かに瞑想をしているだけだった。そして、日の出とともにお部屋に帰って来るのだ。
それからは邪魔をしないようにと、目を覚ましても寝たフリをしている。
暫くすると扉を閉める音が僅かに聞こえ、遠慮がちな足音が少しづつ離れていく。
「……今日もお祈りかな?」
小さな声で呟くと、カガリの耳がピクピクと反応し目を開けた。
私が起きるくらいだ。カガリだって起きているのはわかっている。
カガリのお腹を枕にするのも、既に日課のようなもの。寝ている時と起きている時の呼吸の変化を感じ取るくらい、朝飯前だ。
そんなカガリにクスリと微笑んで見せると、急に視界は真っ暗に。
私の顔の上に被さったのは、カガリの尻尾。多分、気にしないで寝ておけ――という意味なんだとは思うが、今日はもう眠れそうにはなかった。
だって、今日はおにーちゃんが私の誕生日を祝ってくれる日。
本当はずっと前の事なんだけど、どうしてもって言われて断り切れなかった。
プレゼントだってブルーグリズリーの毛皮のマントで十分だって言ったのに、それじゃダメだの一点張り。
だからといって期待はするなと言われて、なんだかもやもやしちゃった。
おにーちゃんの世界では、誕生日を祝わないと罰せられたりするのかな?
「おにーちゃんがいた世界って、どんなところなんだろ……」
カガリの尻尾を顔から退かし、自分の首に巻き付ける。
おにーちゃんが別の世界から来た事を知り、色々な謎が解けた。
おかしいとは思っていたのだ。魔力欠乏症で記憶がなくなったと言う割には、その限界は見たことがない。
禁呪は、使うどころかその研究も禁止されているのだ。
何百年も進化が止まっている魔法。当然魔力効率なんて良いはずがないのに、おにーちゃんはバンバン使ってもケロッとしている。
早朝の瞑想だって、最初は魔法系適性者特有の精神集中だと思っていたが、多分それは神様へのお祈り。勿論ヴィルザール神様ではなく、おにーちゃんの世界の神様のこと。
魔法の詠唱と少し似ているけど、言葉の意味は全くわからない。
たまによくわからない単語を使うのもおにーちゃんの世界の言葉だからで、お金や権力に固執しなかったり、奴隷制に否定的なのは生活様式が違ったからなんだと思う。
きっと面倒臭がりなのも……。……いや、それは元からの性格かな?
おにーちゃんの足音が聞こえると、急いで布団を深く被り寝たふりをする。
笑わないように耐えるのは結構難しいのだが、なんとかミッションを達成すると、ベッドが沈みこんだタイミングで目を覚ます。
「ふわぁぁ……。うーん、良く寝た」
「おはようミア。起こしちゃったか?」
「ううん、大丈夫。おにーちゃんが誕生日のお祝いをしてくれるって言うから、楽しみで早く目が覚めちゃったのかも」
「そうか……」
大きな手で頭をわしゃわしゃと撫でられる。髪をセットする前のなでなでは、遠慮がなく豪快だ。
将来首が太くなっちゃったら、きっとおにーちゃんの所為だろう。
「そうだ。今日はドレスを解禁してもいいぞ?」
「ホントに!?」
「ああ」
おにーちゃんに、洗い方がわからないから着ないでほしい――と懇願された、リリー様から賜ったドレス。
アレックス様の結婚式でお借りした物で、おさがりなんだけど全然くたびれてる感じはしない。
多分いっぱいあるうちの一着なんだと思うけど、それでも当時は汚さないようにと緊張していたのを覚えている。
うっすらと光を反射するピンクのシルク生地は、肌触りが良く柔らかで、そっと触れると心地よい温もりが伝わってくる。
腰元には、細かなパールやダイヤモンドが繊細に刺繍され、動く度に小さなお花のモチーフが揺らめく。
それを着て歩くだけで、お姫様になった気分を味わえるのだ。
「じゃぁ、汚さないように気を付けるね!」
「いや、汚れは気にしなくていい。誕生日のパーティーを終えたら、王都に行くからな。バイスさんに馬車を返すついでに洗濯屋にも寄るつもりだ」
「え? パーティーを開いてくれるの!?」
「あ……」
気まずそうな表情を浮かべながらも、動きを止めるおにーちゃん。
冷や汗こそ出てはいないが、その表情から隠しておくつもりだったに違いない。
それを見て、聞き流すべきところだったと今更気付き、気まずい雰囲気。
コット村に帰ってきてから約一週間。おにーちゃんが、隠れてコソコソと悪だくみをしていることは知っていた。
それが何の為かは知らなかったが、まさかパーティーを開く為に動いていたとは……。
「あ……ありがとう、おにーちゃん! 楽しみにしてるね!」
「あ……あぁ……」
それならばと素直に喜んで見せたのだが、おにーちゃんから返ってきたのはぎこちない笑顔。
実際本当に楽しみだったし、私の為にそこまでしてくれるのは嬉しい。
しかし、タイミングがタイミングなだけに、なんというか義務で喜んでいるように見られないかが、若干の心残りではあった。
――――――――――
どうしてこうなった……。
爽やかな風が肌を撫で、太陽の光が降り注ぐ村では、大きな玉座が地面を離れ揺れていた。
それは、おにーちゃんのダンジョンにあった物。私は今、その玉座に腰掛けているのだ。
それだけなら、まだセーフ。リリー様から賜ったドレスと相まって本物のお姫様みたいなのだが、現在の状況は、私が思い描いていた誕生日パーティーとは少し違っていた。
その様子は、まさにパレード。フルプレートの鎧に身を包んだ2人の屈強な騎士が、丸太を括りつけた玉座を担いで村の中を練り歩く。
見晴らしはいいが注目度は抜群で、玉座の背もたれに巻き付けられた巨大なのぼりには『本日の主役!』の文字。
何時の間に雇ったのか鼓笛隊をも引き連れての行列は、正直ちょっと恥ずかしい。
「おにーちゃん。これは……」
「あぁ、アーニャから色々と教わってな。貴族式の誕生会を参考にしてみたんだ」
「そ……そうなんだ……」
貴族の誕生日パーティーは見たことがないけど、多分おにーちゃんはアーニャさんに騙されてると思う……。
村の中心にあたる広場まで来ると玉座を降ろし、今度はお祝いに来てくれた人たちとのご挨拶。
ほんの少しの時間しか経ってないのに、目の前には長蛇の列ができちゃった。
「おめでとさん。ミアの為に、今日は腕によりをかけたからね! 楽しみにしてなよ?」
「ありがとう。レベッカさん!」
レベッカさんに始まり、ソフィアさんにカイルさん。ギルドの皆に村でお世話になっている人達。
それだけじゃない。中には知らない人も混じってる。
「おめでとうございます、ミア様」
「ありがとう! ……えぇと、56番アスターさん?」
格好から、多分商人さんだ。手元の紙には私をお祝いしてくれる人の名前と順番が書かれている。
その数なんと100人超。そんなにいっぱい何処から出てきたのかと驚いちゃうくらいだけど、村の東門が関所になってから、来村する人は本当に増えた。
その分、治安が悪くなるんじゃないかと心配していた人もいたみたいだけど、そんなことは微塵もなく、村には活気が溢れている。
おにーちゃんの従魔たちがいるんだもん。当然だよね。
「おめでとうございます、ミア様。こちら、ささやかな品では御座いますが、お納めください」
「ありがとう! ……72番の……ライオット商店さん?」
差し出された手を握り、笑顔で握手。そして当たり前のように出てくるプレゼント。
綺麗に包装されたリボンのついた小箱。その中身が気になるところだが、ひとまずそれは隣のおにーちゃんが受け取り、仕訳けてくれる。
それを横目で見ていて気になったことが1つ。プレゼントと一緒におにーちゃんに手渡している薄っぺらい手のひらサイズの木板はなんだろう?
おにーちゃんは、それに小さな棒を押し付け返却している。……何かのスタンプかな?
「おにーちゃんは、何をしてるの?」
「……え? あぁ、いや、えーっと……。……パー券に確認の印を……な」
「パーケン? パーケンってなに!?」
「パーティーの参加券だよ。ミアを祝ってくれた人だけが、この後のパーティーに参加できるんだ。残念だが出せる料理の数にも限界がある。だから、村人以外の人は制限してるんだ」
「あぁ、そっかぁ」
流石はおにーちゃんだ。みんなのこともちゃんと考えている。
お料理の奪い合いになっちゃったら、大変だもんね。……なーんて、言うと思ったら大間違いだ。
おにーちゃんのその表情で、何かを隠していることは一目瞭然。一緒にいればそれくらいすぐにわかっちゃう。
でも、深くは追及しないのだ。それが、私の為にやってくれている事なのだと知っているのだから……。
20
お気に入りに追加
369
あなたにおすすめの小説
勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!
よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です!
僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。
つねやま じゅんぺいと読む。
何処にでもいる普通のサラリーマン。
仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・
突然気分が悪くなり、倒れそうになる。
周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。
何が起こったか分からないまま、気を失う。
気が付けば電車ではなく、どこかの建物。
周りにも人が倒れている。
僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。
気が付けば誰かがしゃべってる。
どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。
そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。
想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。
どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。
一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・
ですが、ここで問題が。
スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・
より良いスキルは早い者勝ち。
我も我もと群がる人々。
そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。
僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。
気が付けば2人だけになっていて・・・・
スキルも2つしか残っていない。
一つは鑑定。
もう一つは家事全般。
両方とも微妙だ・・・・
彼女の名は才村 友郁
さいむら ゆか。 23歳。
今年社会人になりたて。
取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。
異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~
宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。
転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。
良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。
例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。
けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。
同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。
彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!?
※小説家になろう様にも掲載しています。
パーティ追放が進化の条件?! チートジョブ『道化師』からの成り上がり。
荒井竜馬
ファンタジー
『第16回ファンタジー小説大賞』奨励賞受賞作品
あらすじ
勢いが凄いと話題のS級パーティ『黒龍の牙』。そのパーティに所属していた『道化師見習い』のアイクは突然パーティを追放されてしまう。
しかし、『道化師見習い』の進化条件がパーティから独立をすることだったアイクは、『道化師見習い』から『道化師』に進化する。
道化師としてのジョブを手に入れたアイクは、高いステータスと新たなスキルも手に入れた。
そして、見習いから独立したアイクの元には助手という女の子が現れたり、使い魔と契約をしたりして多くのクエストをこなしていくことに。
追放されて良かった。思わずそう思ってしまうような世界がアイクを待っていた。
成り上がりとざまぁ、後は異世界で少しゆっくりと。そんなファンタジー小説。
ヒロインは6話から登場します。
異世界で穴掘ってます!
KeyBow
ファンタジー
修学旅行中のバスにいた筈が、異世界召喚にバスの全員が突如されてしまう。主人公の聡太が得たスキルは穴掘り。外れスキルとされ、屑の外れ者として抹殺されそうになるもしぶとく生き残り、救ってくれた少女と成り上がって行く。不遇といわれるギフトを駆使して日の目を見ようとする物語
システムバグで輪廻の輪から外れましたが、便利グッズ詰め合わせ付きで他の星に転生しました。
大国 鹿児
ファンタジー
輪廻転生のシステムのバグで輪廻の輪から外れちゃった!
でも神様から便利なチートグッズ(笑)の詰め合わせをもらって、
他の星に転生しました!特に使命も無いなら自由気ままに生きてみよう!
主人公はチート無双するのか!? それともハーレムか!?
はたまた、壮大なファンタジーが始まるのか!?
いえ、実は単なる趣味全開の主人公です。
色々な秘密がだんだん明らかになりますので、ゆっくりとお楽しみください。
*** 作品について ***
この作品は、真面目なチート物ではありません。
コメディーやギャグ要素やネタの多い作品となっております
重厚な世界観や派手な戦闘描写、ざまあ展開などをお求めの方は、
この作品をスルーして下さい。
*カクヨム様,小説家になろう様でも、別PNで先行して投稿しております。
【完結】神様と呼ばれた医師の異世界転生物語 ~胸を張って彼女と再会するために自分磨きの旅へ!~
川原源明
ファンタジー
秋津直人、85歳。
50年前に彼女の進藤茜を亡くして以来ずっと独身を貫いてきた。彼の傍らには彼女がなくなった日に出会った白い小さな子犬?の、ちび助がいた。
嘗ては、救命救急センターや外科で医師として活動し、多くの命を救って来た直人、人々に神様と呼ばれるようになっていたが、定年を迎えると同時に山を買いプライベートキャンプ場をつくり余生はほとんどここで過ごしていた。
彼女がなくなって50年目の命日の夜ちび助とキャンプを楽しんでいると意識が遠のき、気づけば辺りが真っ白な空間にいた。
白い空間では、創造神を名乗るネアという女性と、今までずっとそばに居たちび助が人の子の姿で土下座していた。ちび助の不注意で茜君が命を落とし、謝罪の意味を込めて、創造神ネアの創る世界に、茜君がすでに転移していることを教えてくれた。そして自分もその世界に転生させてもらえることになった。
胸を張って彼女と再会できるようにと、彼女が降り立つより30年前に転生するように創造神ネアに願った。
そして転生した直人は、新しい家庭でナットという名前を与えられ、ネア様と、阿修羅様から貰った加護と学生時代からやっていた格闘技や、仕事にしていた医術、そして趣味の物作りやサバイバル技術を活かし冒険者兼医師として旅にでるのであった。
まずは最強の称号を得よう!
地球では神様と呼ばれた医師の異世界転生物語
※元ヤンナース異世界生活 ヒロイン茜ちゃんの彼氏編
※医療現場の恋物語 馴れ初め編
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる