271 / 633
第271話 三者面談
しおりを挟む
グレッグを連れて、一路ダンジョンを目指す。
俺が言った手前文句は言えないが、まさか本当に騎士団を連れて来るとは思わなかった。
しかも、全員である。その数おおよそ50名。御近所までのお散歩に、大層な大名行列だ。
街の警備はどうするのか……。まあ、もう街に戻ることもないのだ。考えても仕方ないか。
俺は同じ馬車には乗せてもらえず騎士団同様、馬での移動。別に乗りたかった訳じゃない。1人の方が気楽でいいのだが、護衛の3人とはその役割分担を詰めるくらいはしておきたかった。
ダンジョンへと到着すると軽いミーティング後、その中へと足を踏み入れる。
俺達が突入した時とは違い、周りの草木は綺麗に刈り取られている。中も明るく、入りやすいダンジョンへとその風貌を変えていた。
ダンジョンに入りやすいもクソもないと思うが、警戒心は和らげることが出来るだろう。
窓もなく薄暗い怪しい雰囲気のお店より、外からも中の様子が確認できる明るいお店の方が入りやすいのと同じ事だ。
「俺が先行して安全を確認したら合図する。そうしたらお前達が降りて来い」
「いや、待て九条。お前は私達と一緒に行動してもらう。代わりに騎士団を見張りに置く」
その真意が何処にあるのか……。俺を疑い見張る為か、それともただビビリなだけなのか……。
あれだけの事故物件に住んでいるくせに、魔物が怖いとは……。目に見えるものしか信じないタイプなのだろう。
「俺は構わないが、本当にそれでいいのか? こう言っちゃ悪いが、あいつ等役に立ちそうもないが……」
ヒョロガリ集団……という訳ではないが、旧騎士団を見てしまえばその頼りなさは一目瞭然である。
「そもそも、どこまで潜るつもりなんだ?」
「そうだな……。深ければ深いほど瘴気は濃いが、まあ地下6層程度を予定している。もっと深くても構わないが?」
「いや、出来れば明日には帰りたい。地下6層で十分ならばそれでいいだろう。騎士達を各階層に10人ずつ見張りとして配置する。構わんな?」
「はいはい。好きにしてくれ」
「九条。1ついいか?」
俺の肩を叩いたのはドルトンだ。その手には1枚の紙が握られていた。
「なんだ?」
「さっき渡された簡易マップなんだが、この印はなんだ?」
それはちゃんとマッピングされた物だ。少々雑ではあるが、ミアとシャロンの作成したマップから地下6層までを書き写した物。俺のお手製である。
ドルトンの指差しているところは、地下1層の1番端の部屋だ。
「ああ。そこは通らないから気にしないでいい。調査がまだ完全じゃないんだ。デカイ宝箱があるのは確認したんだが、連れのギルド担当の魔力が切れてな。大事を取って調査を中断したんだ」
「何? ならば騎士団を貸してやろうか? なんだったら箱ごと街まで運んでやるぞ?」
宝箱と聞いて反応を見せたのはグレッグだ。反応してほしいのは、お前じゃない。
「いや、いい。次に訪れた時に回収するさ。まあ、それまでに誰かに取られるかもしれないが、その時は運がなかったと思って諦めるよ」
グレッグの指示で10名の騎士が選出され、それ以外の騎士達と共に下層へと降りていく。
それを何度か繰り返し、辿り着いたのは目的地である地下6層。そこは最初の部屋に似た大きなホールだ。
それなりの面積であるが故に多少薄暗いものの、松明の必要性は感じない。
「じゃぁ、儀式の準備を始めるから、それまで適当にくつろいでいてくれ。ドルトンとギースは上半身裸で待て」
そう言った時の2人の表情の変化は滑稽であった。また背中を叩かれると想像したのだろう。
拒否反応が露骨に出ているので、吹き出すのを必死に我慢した。
「なんで俺達なんだ!?」
「別に俺はグレッグとアニタでも構わんが?」
グレッグが文句を言う2人を睨みつけると、苦虫を噛み潰したような顔で押し黙る。
本当は儀式の準備なんて必要なかった。正直に言うとただの時間稼ぎだ。
梵字と呼ばれる古い文字をサラサラと地面に描いていく。
それは仏教における神、梵天が創造したブラーフミー文字を意訳したもの。
魔法陣を描くように見せかけ、仕事をしているアピールだ。
それを半分ほど書き終えると、約束の時間が訪れた。
「ぎゃぁぁぁぁ!!」
ようやくである。騎士団の誰かが箱の部屋を開けたのだろう。突然の悲鳴は、上り階段の先から聞こえてきた。
誰もが手を止め振り返る。暫く続く無言の時間。そして、その暗闇からぬるりと姿を見せたのは1匹の魔物。
大きな猟犬の骨格標本。色は黒く、丸みを帯びたあばら骨に守られているのは、蒼白に燃え盛る魂の鼓動。デスハウンドだ。
「ひぃ!」
それに悲鳴を上げたのはグレッグだけ。護衛の3人はむしろ安堵していた。
「なんだよ。ただのデスハウンドか……」
「……騎士団の奴等はこんなのにビビったのか?」
溜息まじりに落胆にも似た表情を浮かべるドルトンに、今にも吹き出しそうなギース。
「仕方ねぇ、俺達の出番だ。ギース、アニタ。準備はいいか?」
ギースは大きなクレイモアを抜き、アニタは杖を構え頷いた。
「九条! お前は儀式の準備をしていろ。すぐ終わらせる。"グラウンドベイト"!」
ドルトンが使ったスキルは魔物の敵対心を煽るものだ。
その効果は一目瞭然。デスハウンドはゆっくりと向き直り、ドルトンへと駆け出した。
「よし! ギース、アニタ。散開しろ!」
ドルトンへと突撃してきたデスハウンドを、大きな盾で受け止める。
思った以上の威力に、少々仰け反り気味に後退したドルトンは、それに違和感を覚えたのだろう。
「九条。さっきのはなしだ! 儀式の準備を中断してグレッグさんを安全な場所に避難させろ! コイツただのデスハウンドじゃねぇ!」
それに逸早く反応を見せたのは、飛び掛かろうとしていたギース。
「どういう事だドルトン!?」
「ギース覚えてるか? グレッグさんに最初に雇われた時の事だ」
ギースの頬に一筋の汗が流れ、一気に場の緊張感が増した。
「……思い出した……。あれは割に合わねぇ仕事だったぜ……」
「こんなのが2体もいるとはな……。突然変異なのか別個体なのかは不明だが、油断するな!」
その間にもジリジリと押されるドルトン。
「安全な場所まで案内してやる。いくぞ」
魔物の処理はドルトン達に任せ、俺はプルプルと小刻みに震えるグレッグを更に下の階層へと連れて行く。
階段を降りながらも、後方から聞こえてくる戦闘音に身震いが止まらないグレッグ。
「おい、九条。お前から見てあいつらはどうなんだ?」
「どうと言われても……。まあ、余裕だろう。時間の問題だ」
「そうか……」
深く安堵するかのように息を吐く。恐らくその意味をはき違えているのだろう。おめでたい奴だ。
グレッグを案内したのは地下7層の行き止まりの部屋。
「お前はここで待っていろ。上の階が安全になったら迎えに来る」
「いや、九条は私を守れ。ここにいろ!」
「……まさか……。怖いのか?」
ダンジョン内だが、扉を閉めれば閉鎖された明るい空間。俺からしてみれば、グレッグの屋敷の方が100倍は恐ろしい。
「違う! 万が一の為だ! 私がいなくなったらどうするんだ? この国には私が必要なのだ! お前にその責任が取れるのか!?」
呆れて物も言えない。元の世界にもこういう奴はいた。自分がいなければ仕事が回らないと自負しているのだ。
責任感が強いのか、思い込みが激しいのか……。
そう言う奴に限ってリーダーシップを取りたがり、裏では煙たがられているのである。
「わかったよ。じゃぁ俺の代わりに護衛を呼んでやる」
「護衛?」
俺が手を叩くと、部屋の扉がゆっくりと開かれた。そこに立っていたのは2人の男。
1人は筋骨隆々の老戦士。立派な白髭に眩しいほどのスキンヘッド。
もう1人は見たことのないダンディなおじさま。高身長で口髭を蓄え、如何にも貴族といった出で立ちである。
その2人の表情は、憤怒に染まっていた。
「グラーゼンにレストール卿! どうしてここに!?」
「久しいなグレッグ。ようやく貴様に引導が渡せる。喜ばしい限りだ。今日が記念日になることは間違いない」
さすがのグレッグも理解したのだろう。その怒りの矛先は俺に向いた。
「九条ッ! 貴様騙したなッ!?」
グレッグになんと思われようと気にはしないが、まるで俺が悪役のような言い方には少々不快感を覚える。
自分を棚に上げすぎである。自分は誰も騙していないとでも思っているのだろうか……。
「今は俺が騙した事よりも、これからの自分の心配をした方がいいんじゃないか?」
「貴様ッ……」
自分の立場を理解したのだろう。グレッグは言葉を詰まらせた。
その悔しそうな表情。グラーゼンにとっては何よりのご褒美だろう。
徐々に息を荒くするグラーゼンに若干の恐怖を覚えつつも、ひとまずはこの場を預ける。
「グラーゼンさん。俺は上の様子を見てきますので、暫くここはお任せします」
「ああ。任せておけ……。グフフ……」
「九条! 待て! 行くなッ!! そうだ、今からでも遅くはない。好きなだけカネをやろう! 悪い話ではあるまい!? 九条! 聞いているのかッ!!」
俺はそれを無視し、部屋を出るとそっと扉を閉めた。
俺が言った手前文句は言えないが、まさか本当に騎士団を連れて来るとは思わなかった。
しかも、全員である。その数おおよそ50名。御近所までのお散歩に、大層な大名行列だ。
街の警備はどうするのか……。まあ、もう街に戻ることもないのだ。考えても仕方ないか。
俺は同じ馬車には乗せてもらえず騎士団同様、馬での移動。別に乗りたかった訳じゃない。1人の方が気楽でいいのだが、護衛の3人とはその役割分担を詰めるくらいはしておきたかった。
ダンジョンへと到着すると軽いミーティング後、その中へと足を踏み入れる。
俺達が突入した時とは違い、周りの草木は綺麗に刈り取られている。中も明るく、入りやすいダンジョンへとその風貌を変えていた。
ダンジョンに入りやすいもクソもないと思うが、警戒心は和らげることが出来るだろう。
窓もなく薄暗い怪しい雰囲気のお店より、外からも中の様子が確認できる明るいお店の方が入りやすいのと同じ事だ。
「俺が先行して安全を確認したら合図する。そうしたらお前達が降りて来い」
「いや、待て九条。お前は私達と一緒に行動してもらう。代わりに騎士団を見張りに置く」
その真意が何処にあるのか……。俺を疑い見張る為か、それともただビビリなだけなのか……。
あれだけの事故物件に住んでいるくせに、魔物が怖いとは……。目に見えるものしか信じないタイプなのだろう。
「俺は構わないが、本当にそれでいいのか? こう言っちゃ悪いが、あいつ等役に立ちそうもないが……」
ヒョロガリ集団……という訳ではないが、旧騎士団を見てしまえばその頼りなさは一目瞭然である。
「そもそも、どこまで潜るつもりなんだ?」
「そうだな……。深ければ深いほど瘴気は濃いが、まあ地下6層程度を予定している。もっと深くても構わないが?」
「いや、出来れば明日には帰りたい。地下6層で十分ならばそれでいいだろう。騎士達を各階層に10人ずつ見張りとして配置する。構わんな?」
「はいはい。好きにしてくれ」
「九条。1ついいか?」
俺の肩を叩いたのはドルトンだ。その手には1枚の紙が握られていた。
「なんだ?」
「さっき渡された簡易マップなんだが、この印はなんだ?」
それはちゃんとマッピングされた物だ。少々雑ではあるが、ミアとシャロンの作成したマップから地下6層までを書き写した物。俺のお手製である。
ドルトンの指差しているところは、地下1層の1番端の部屋だ。
「ああ。そこは通らないから気にしないでいい。調査がまだ完全じゃないんだ。デカイ宝箱があるのは確認したんだが、連れのギルド担当の魔力が切れてな。大事を取って調査を中断したんだ」
「何? ならば騎士団を貸してやろうか? なんだったら箱ごと街まで運んでやるぞ?」
宝箱と聞いて反応を見せたのはグレッグだ。反応してほしいのは、お前じゃない。
「いや、いい。次に訪れた時に回収するさ。まあ、それまでに誰かに取られるかもしれないが、その時は運がなかったと思って諦めるよ」
グレッグの指示で10名の騎士が選出され、それ以外の騎士達と共に下層へと降りていく。
それを何度か繰り返し、辿り着いたのは目的地である地下6層。そこは最初の部屋に似た大きなホールだ。
それなりの面積であるが故に多少薄暗いものの、松明の必要性は感じない。
「じゃぁ、儀式の準備を始めるから、それまで適当にくつろいでいてくれ。ドルトンとギースは上半身裸で待て」
そう言った時の2人の表情の変化は滑稽であった。また背中を叩かれると想像したのだろう。
拒否反応が露骨に出ているので、吹き出すのを必死に我慢した。
「なんで俺達なんだ!?」
「別に俺はグレッグとアニタでも構わんが?」
グレッグが文句を言う2人を睨みつけると、苦虫を噛み潰したような顔で押し黙る。
本当は儀式の準備なんて必要なかった。正直に言うとただの時間稼ぎだ。
梵字と呼ばれる古い文字をサラサラと地面に描いていく。
それは仏教における神、梵天が創造したブラーフミー文字を意訳したもの。
魔法陣を描くように見せかけ、仕事をしているアピールだ。
それを半分ほど書き終えると、約束の時間が訪れた。
「ぎゃぁぁぁぁ!!」
ようやくである。騎士団の誰かが箱の部屋を開けたのだろう。突然の悲鳴は、上り階段の先から聞こえてきた。
誰もが手を止め振り返る。暫く続く無言の時間。そして、その暗闇からぬるりと姿を見せたのは1匹の魔物。
大きな猟犬の骨格標本。色は黒く、丸みを帯びたあばら骨に守られているのは、蒼白に燃え盛る魂の鼓動。デスハウンドだ。
「ひぃ!」
それに悲鳴を上げたのはグレッグだけ。護衛の3人はむしろ安堵していた。
「なんだよ。ただのデスハウンドか……」
「……騎士団の奴等はこんなのにビビったのか?」
溜息まじりに落胆にも似た表情を浮かべるドルトンに、今にも吹き出しそうなギース。
「仕方ねぇ、俺達の出番だ。ギース、アニタ。準備はいいか?」
ギースは大きなクレイモアを抜き、アニタは杖を構え頷いた。
「九条! お前は儀式の準備をしていろ。すぐ終わらせる。"グラウンドベイト"!」
ドルトンが使ったスキルは魔物の敵対心を煽るものだ。
その効果は一目瞭然。デスハウンドはゆっくりと向き直り、ドルトンへと駆け出した。
「よし! ギース、アニタ。散開しろ!」
ドルトンへと突撃してきたデスハウンドを、大きな盾で受け止める。
思った以上の威力に、少々仰け反り気味に後退したドルトンは、それに違和感を覚えたのだろう。
「九条。さっきのはなしだ! 儀式の準備を中断してグレッグさんを安全な場所に避難させろ! コイツただのデスハウンドじゃねぇ!」
それに逸早く反応を見せたのは、飛び掛かろうとしていたギース。
「どういう事だドルトン!?」
「ギース覚えてるか? グレッグさんに最初に雇われた時の事だ」
ギースの頬に一筋の汗が流れ、一気に場の緊張感が増した。
「……思い出した……。あれは割に合わねぇ仕事だったぜ……」
「こんなのが2体もいるとはな……。突然変異なのか別個体なのかは不明だが、油断するな!」
その間にもジリジリと押されるドルトン。
「安全な場所まで案内してやる。いくぞ」
魔物の処理はドルトン達に任せ、俺はプルプルと小刻みに震えるグレッグを更に下の階層へと連れて行く。
階段を降りながらも、後方から聞こえてくる戦闘音に身震いが止まらないグレッグ。
「おい、九条。お前から見てあいつらはどうなんだ?」
「どうと言われても……。まあ、余裕だろう。時間の問題だ」
「そうか……」
深く安堵するかのように息を吐く。恐らくその意味をはき違えているのだろう。おめでたい奴だ。
グレッグを案内したのは地下7層の行き止まりの部屋。
「お前はここで待っていろ。上の階が安全になったら迎えに来る」
「いや、九条は私を守れ。ここにいろ!」
「……まさか……。怖いのか?」
ダンジョン内だが、扉を閉めれば閉鎖された明るい空間。俺からしてみれば、グレッグの屋敷の方が100倍は恐ろしい。
「違う! 万が一の為だ! 私がいなくなったらどうするんだ? この国には私が必要なのだ! お前にその責任が取れるのか!?」
呆れて物も言えない。元の世界にもこういう奴はいた。自分がいなければ仕事が回らないと自負しているのだ。
責任感が強いのか、思い込みが激しいのか……。
そう言う奴に限ってリーダーシップを取りたがり、裏では煙たがられているのである。
「わかったよ。じゃぁ俺の代わりに護衛を呼んでやる」
「護衛?」
俺が手を叩くと、部屋の扉がゆっくりと開かれた。そこに立っていたのは2人の男。
1人は筋骨隆々の老戦士。立派な白髭に眩しいほどのスキンヘッド。
もう1人は見たことのないダンディなおじさま。高身長で口髭を蓄え、如何にも貴族といった出で立ちである。
その2人の表情は、憤怒に染まっていた。
「グラーゼンにレストール卿! どうしてここに!?」
「久しいなグレッグ。ようやく貴様に引導が渡せる。喜ばしい限りだ。今日が記念日になることは間違いない」
さすがのグレッグも理解したのだろう。その怒りの矛先は俺に向いた。
「九条ッ! 貴様騙したなッ!?」
グレッグになんと思われようと気にはしないが、まるで俺が悪役のような言い方には少々不快感を覚える。
自分を棚に上げすぎである。自分は誰も騙していないとでも思っているのだろうか……。
「今は俺が騙した事よりも、これからの自分の心配をした方がいいんじゃないか?」
「貴様ッ……」
自分の立場を理解したのだろう。グレッグは言葉を詰まらせた。
その悔しそうな表情。グラーゼンにとっては何よりのご褒美だろう。
徐々に息を荒くするグラーゼンに若干の恐怖を覚えつつも、ひとまずはこの場を預ける。
「グラーゼンさん。俺は上の様子を見てきますので、暫くここはお任せします」
「ああ。任せておけ……。グフフ……」
「九条! 待て! 行くなッ!! そうだ、今からでも遅くはない。好きなだけカネをやろう! 悪い話ではあるまい!? 九条! 聞いているのかッ!!」
俺はそれを無視し、部屋を出るとそっと扉を閉めた。
10
お気に入りに追加
377
あなたにおすすめの小説

最遅で最強のレベルアップ~経験値1000分の1の大器晩成型探索者は勤続10年目10度目のレベルアップで覚醒しました!~
ある中管理職
ファンタジー
勤続10年目10度目のレベルアップ。
人よりも貰える経験値が極端に少なく、年に1回程度しかレベルアップしない32歳の主人公宮下要は10年掛かりようやくレベル10に到達した。
すると、ハズレスキル【大器晩成】が覚醒。
なんと1回のレベルアップのステータス上昇が通常の1000倍に。
チートスキル【ステータス上昇1000】を得た宮下はこれをきっかけに、今まで出会う事すら想像してこなかったモンスターを討伐。
探索者としての知名度や地位を一気に上げ、勤めていた店は討伐したレアモンスターの肉と素材の販売で大繁盛。
万年Fランクの【永遠の新米おじさん】と言われた宮下の成り上がり劇が今幕を開ける。

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。

異世界転移しましたが、面倒事に巻き込まれそうな予感しかしないので早めに逃げ出す事にします。
sou
ファンタジー
蕪木高等学校3年1組の生徒40名は突如眩い光に包まれた。
目が覚めた彼らは異世界転移し見知らぬ国、リスランダ王国へと転移していたのだ。
「勇者たちよ…この国を救ってくれ…えっ!一人いなくなった?どこに?」
これは、面倒事を予感した主人公がいち早く逃げ出し、平穏な暮らしを目指す物語。
なろう、カクヨムにも同作を投稿しています。

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

フリーター転生。公爵家に転生したけど継承権が低い件。精霊の加護(チート)を得たので、努力と知識と根性で公爵家当主へと成り上がる
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
400倍の魔力ってマジ!?魔力が多すぎて範囲攻撃魔法だけとか縛りでしょ
25歳子供部屋在住。彼女なし=年齢のフリーター・バンドマンはある日理不尽にも、バンドリーダでボーカルからクビを宣告され、反論を述べる間もなくガッチャ切りされそんな失意のか、理不尽に言い渡された残業中に急死してしまう。
目が覚めると俺は広大な領地を有するノーフォーク公爵家の長男の息子ユーサー・フォン・ハワードに転生していた。
ユーサーは一度目の人生の漠然とした目標であった『有名になりたい』他人から好かれ、知られる何者かになりたかった。と言う目標を再認識し、二度目の生を悔いの無いように、全力で生きる事を誓うのであった。
しかし、俺が公爵になるためには父の兄弟である次男、三男の息子。つまり従妹達と争う事になってしまい。
ユーサーは富国強兵を掲げ、先ずは小さな事から始めるのであった。
そんな主人公のゆったり成長期!!

辺境伯家ののんびり発明家 ~異世界でマイペースに魔道具開発を楽しむ日々~
雪月夜狐
ファンタジー
壮年まで生きた前世の記憶を持ちながら、気がつくと辺境伯家の三男坊として5歳の姿で異世界に転生していたエルヴィン。彼はもともと物作りが大好きな性格で、前世の知識とこの世界の魔道具技術を組み合わせて、次々とユニークな発明を生み出していく。
辺境の地で、家族や使用人たちに役立つ便利な道具や、妹のための可愛いおもちゃ、さらには人々の生活を豊かにする新しい魔道具を作り上げていくエルヴィン。やがてその才能は周囲の人々にも認められ、彼は王都や商会での取引を通じて新しい人々と出会い、仲間とともに成長していく。
しかし、彼の心にはただの「発明家」以上の夢があった。この世界で、誰も見たことがないような道具を作り、貴族としての責任を果たしながら、人々に笑顔と便利さを届けたい——そんな野望が、彼を新たな冒険へと誘う。
他作品の詳細はこちら:
『転生特典:錬金術師スキルを習得しました!』
【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/906915890】
『テイマーのんびり生活!スライムと始めるVRMMOスローライフ』 【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/515916186】
『ゆるり冒険VR日和 ~のんびり異世界と現実のあいだで~』
【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/166917524】
平凡冒険者のスローライフ
上田なごむ
ファンタジー
26歳独身動物好きの主人公大和希は、神様によって魔物・魔法・獣人等ファンタジーな世界観の異世界に転移させられる。
平凡な能力値、野望など抱いていない彼は、冒険者としてスローライフを目標に日々を過ごしていく。
果たして、彼を待ち受ける出会いや試練は如何なるものか……
ファンタジー世界に向き合う、平凡な冒険者の物語。

(完結)魔王討伐後にパーティー追放されたFランク魔法剣士は、超レア能力【全スキル】を覚えてゲスすぎる勇者達をザマアしつつ世界を救います
しまうま弁当
ファンタジー
魔王討伐直後にクリードは勇者ライオスからパーティーから出て行けといわれるのだった。クリードはパーティー内ではつねにFランクと呼ばれ戦闘にも参加させてもらえず場美雑言は当たり前でクリードはもう勇者パーティーから出て行きたいと常々考えていたので、いい機会だと思って出て行く事にした。だがラストダンジョンから脱出に必要なリアーの羽はライオス達は分けてくれなかったので、仕方なく一階層づつ上っていく事を決めたのだった。だがなぜか後ろから勇者パーティー内で唯一のヒロインであるミリーが追いかけてきて一緒に脱出しようと言ってくれたのだった。切羽詰まっていると感じたクリードはミリーと一緒に脱出を図ろうとするが、後ろから追いかけてきたメンバーに石にされてしまったのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる