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第207話 決闘
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「ロザリー先生。レナの治療をお願いします」
ネストが職員のテントに傷ついたレナを運び込むと、ロザリーは特段驚く様子もなく、慣れた手付きで回復魔法をかけた。
「【回復術】」
切ってしまった唇の傷がすぐに癒え、レナは2人に頭を下げた。その表情はコクセイを撫でていた時に見せていた穏やかなものではなく、どこか消沈したように視線を落としていた。
「度々すいません……」
溜息をつくネスト。気にするなと声をかけるつもりでいたが、それをかき消してしまうほどの大歓声が空気を震わせたのだ。
「決闘? 誰が?」
「アレックス様らしい。相手はプラチナだぞ? バカなんじゃないか?」
「シッ! 聞こえたらどうするんだよ……」
聞こえてきたのは生徒達の声。バタバタと慌ただしく走る生徒達の足音が通り過ぎると、ネストはレナをロザリーに任せ、テントの外へと飛び出した。
そこで見たものは、九条に杖を突きつけるアレックスの姿。そしてそれを取り囲む野次馬達。
「ちょっと! どうなってるの!?」
近くでその様子を見ていたバイスの肩を掴む。
「アレックスが九条に決闘を申し込んだんだよ……。アイツ本当に貴族なのか?」
貴族同士の決闘を、まさか貴族ではない九条に申し込むとは思わなかったのだ。
主に自分の名誉を著しく傷つけられた時などに起こりえるものではあるのだが、決闘は上流階級の文化である。そもそも身分が異なる者に挑むものではないのだ。
国王謁見の際に九条には貴族の礼儀作法を叩き込んだ。そのついでにちょっとした所作と文化も教えたつもりだ。
何百条もの仕来りを全て教えた訳ではないが、決闘に関しては多少の理解はしているはずである。
――――――――――
アレックスと睨み合う。いや、一方的に俺が睨まれているだけだ。
「ちょっと待て! 考え直せ!」
「今更謝っても無駄だ! それとも俺に恐れをなしたか?」
俺がそれを止めようとしているのをいいことに、調子に乗るアレックス。周りから注目を集めるのは、さぞ気持ちのいい事だろう。……だが、それは今だけだ。
「いや、そうじゃない。よく考えろ。自分で言うのもなんだが、俺はプラチナプレートを持つ冒険者だ。絶対にやめておいた方がいい。一時の感情に支配されるな。冷静になれ……」
何故、俺が焦ってまで助言してあげているのか自分でも不明だが、間違ってはいない。
俺が負けるはずがない。恥をかくのはアレックスの方だ。だからといって、わざと負けてやれば更に天狗になるのは目に見えている。
皆の前でアレックスのプライドをへし折るのは簡単だが、そうじゃない。決闘をしないというのが最適解なのだ。
周りの者もそれを止めようとはせず。傍観の構え。そりゃぁ目の前でプラチナプレート冒険者の戦いぶりが見れるかもしれないなら、当然である。
「九条!」
そこに駆け付けてくれたのはネストだ。さすがは総責任者である。ネストならこの騒ぎをどうにかしてくれるだろうと、そう思っていたのだが、それは俺の妄想にすぎなかった。
「アレックス! あなた本当にそれでいいの?」
「当たり前だ! 俺がノルディックさんの仇を討ってやる!」
「あっそう。じゃぁ頑張って」
軽すぎんだろ……。どうやらネストも止めるつもりはないらしい。
「なんで止めないんですか!? それでも教師ですか!?」
「九条なら手加減しても余裕でしょ? それにアレックスにはいい薬になりそうだしね」
自分には誰も逆らえないと思っているアレックスに、井の中の蛙であることを思い知らせるには、丁度いい機会ではある。
俺のように権力に縛られずに生きる者がいるのだということを知るべきで、相手が手を抜いて負けてくれるのは、それが届く範囲だけ。世界でそれが通用すると思ったら大間違いだ。
確かにこれも根性を叩き直すという作戦の一部と考えれば、あながち間違いではないのかもしれないが、果たしてそれが吉と出るか、凶と出るか……。
「立会人は私がしましょう」
ネストが、俺とアレックスの間に入り宣言すると、一際盛り上がる生徒達。
仕方がない。出来る限り傷付けずに終わらせよう。ちなみに心に負ってしまう傷に関しては考慮していない。
「本来であれば命のやり取り。ですが、それは学院としては認められない。なので続行が不可能であると判断すればそこで勝敗を判断します。名目は名誉……でいいかしら?」
3人を取り囲む生徒達の上を従魔達が飛び越えると、俺の横へと並び立つ。
「「グルルル……」」
アレックスを敵とみなし、唸り声を上げる3匹の従魔達。それは威嚇を通り越し、威圧といっても過言ではない。
その迫力たるや、アレックスを萎縮させるには十分な効果であった。
「ひ……卑怯だぞ!」
「なんでだよ……」
やる気のない返事を返す。冒険者同士の模擬戦の場合。獣使いは従魔を使ってもいい事になっている。むしろ従魔がいなければただの人。魔術師に魔法を使うなと言っているのと同じ事だ。
とは言え、ビビってくれるのは大変ありがたい。そのままなかったことにしてくれた方が大助かりだ。
「従魔達も俺の力の内だ。なんの問題がある?」
「じゃぁ、こっちも介添人を呼ばせてもらう」
それもおかしな話だが、助っ人が数人増えたところで、結果になんの変りもない。
生徒の中から仲の良い誰かを指名するのか、自分から申し出てくるのかと思っていたが、それは全く予想していなかった人物だった。
……いや、むしろ予想通りとも言うべき助っ人。
「フィリップ!」
驚いたなんてもんじゃない。そんなことすれば自分とフィリップが繋がっていると言っているようなものだ。
冒険者は生徒達に極力接触しないのがルール。まぁ、たまたま知り合いの冒険者が同じ合宿グループに抜擢されたという可能性もなくはないが、わざわざそれを皆の前で宣言する意図がわからない。
そこまでしてでも、俺に勝ちたいという想いだけは理解出来るが……。
名前を呼ばれた本人も酷く衝撃を受けていて。もはや笑ってしまうレベルだ。
「フィリップ! 何してる! 早く来い!」
苛立つ雇い主に困惑しながらも、すごすごと姿を見せるフィリップ。それに皆が動揺を隠せなかった。
だが、それに口を出す者はいない。なぜならアレックスが公爵の子息という身分であるからだ。
わかっていて好き放題やっていると言うのはどうやら本当らしい。俺さえ黙らせれば逆らう奴はいない。そう思っているに違いない。
「フィリップ。お前は従魔達を相手しろ。俺は九条をやる」
いくらゴールドプレートとは言え、無茶にもほどがある。俺の従魔達はその辺の獣とは違う。魔獣なのだ。
魔獣とは、体内に魔力を有し、人間に多大なる被害を与えうる可能性がある獣のことの総称。
討伐対象になれば複数人で当たる案件だ。プラチナはまだしも、ゴールドなら尚更である。
フィリップはそれをわかっている。素人ではない。その表情を見れば一目瞭然だ。とは言え、相手は公爵の子息。無理ですとは言えないのだろう。
それが少々不憫にも思えてしまうが、自業自得だ。正直に言って丁度良かった。シャーリーを欺いた罪。殺さない程度に償ってもらおう。
アレックスが杖を構え、フィリップは剣を抜く。
フィリップがチラチラと必死に目配せしてくる意図は理解するが、残念ながらそれに応じてやるつもりはない。
お互いが距離を取り睨み合う。……いや、睨んでいるのはアレックスだけだが、ネストの開始の合図と共に、くだらないプライドを賭けた決闘という名の教育的指導が幕を開けた。
ネストが職員のテントに傷ついたレナを運び込むと、ロザリーは特段驚く様子もなく、慣れた手付きで回復魔法をかけた。
「【回復術】」
切ってしまった唇の傷がすぐに癒え、レナは2人に頭を下げた。その表情はコクセイを撫でていた時に見せていた穏やかなものではなく、どこか消沈したように視線を落としていた。
「度々すいません……」
溜息をつくネスト。気にするなと声をかけるつもりでいたが、それをかき消してしまうほどの大歓声が空気を震わせたのだ。
「決闘? 誰が?」
「アレックス様らしい。相手はプラチナだぞ? バカなんじゃないか?」
「シッ! 聞こえたらどうするんだよ……」
聞こえてきたのは生徒達の声。バタバタと慌ただしく走る生徒達の足音が通り過ぎると、ネストはレナをロザリーに任せ、テントの外へと飛び出した。
そこで見たものは、九条に杖を突きつけるアレックスの姿。そしてそれを取り囲む野次馬達。
「ちょっと! どうなってるの!?」
近くでその様子を見ていたバイスの肩を掴む。
「アレックスが九条に決闘を申し込んだんだよ……。アイツ本当に貴族なのか?」
貴族同士の決闘を、まさか貴族ではない九条に申し込むとは思わなかったのだ。
主に自分の名誉を著しく傷つけられた時などに起こりえるものではあるのだが、決闘は上流階級の文化である。そもそも身分が異なる者に挑むものではないのだ。
国王謁見の際に九条には貴族の礼儀作法を叩き込んだ。そのついでにちょっとした所作と文化も教えたつもりだ。
何百条もの仕来りを全て教えた訳ではないが、決闘に関しては多少の理解はしているはずである。
――――――――――
アレックスと睨み合う。いや、一方的に俺が睨まれているだけだ。
「ちょっと待て! 考え直せ!」
「今更謝っても無駄だ! それとも俺に恐れをなしたか?」
俺がそれを止めようとしているのをいいことに、調子に乗るアレックス。周りから注目を集めるのは、さぞ気持ちのいい事だろう。……だが、それは今だけだ。
「いや、そうじゃない。よく考えろ。自分で言うのもなんだが、俺はプラチナプレートを持つ冒険者だ。絶対にやめておいた方がいい。一時の感情に支配されるな。冷静になれ……」
何故、俺が焦ってまで助言してあげているのか自分でも不明だが、間違ってはいない。
俺が負けるはずがない。恥をかくのはアレックスの方だ。だからといって、わざと負けてやれば更に天狗になるのは目に見えている。
皆の前でアレックスのプライドをへし折るのは簡単だが、そうじゃない。決闘をしないというのが最適解なのだ。
周りの者もそれを止めようとはせず。傍観の構え。そりゃぁ目の前でプラチナプレート冒険者の戦いぶりが見れるかもしれないなら、当然である。
「九条!」
そこに駆け付けてくれたのはネストだ。さすがは総責任者である。ネストならこの騒ぎをどうにかしてくれるだろうと、そう思っていたのだが、それは俺の妄想にすぎなかった。
「アレックス! あなた本当にそれでいいの?」
「当たり前だ! 俺がノルディックさんの仇を討ってやる!」
「あっそう。じゃぁ頑張って」
軽すぎんだろ……。どうやらネストも止めるつもりはないらしい。
「なんで止めないんですか!? それでも教師ですか!?」
「九条なら手加減しても余裕でしょ? それにアレックスにはいい薬になりそうだしね」
自分には誰も逆らえないと思っているアレックスに、井の中の蛙であることを思い知らせるには、丁度いい機会ではある。
俺のように権力に縛られずに生きる者がいるのだということを知るべきで、相手が手を抜いて負けてくれるのは、それが届く範囲だけ。世界でそれが通用すると思ったら大間違いだ。
確かにこれも根性を叩き直すという作戦の一部と考えれば、あながち間違いではないのかもしれないが、果たしてそれが吉と出るか、凶と出るか……。
「立会人は私がしましょう」
ネストが、俺とアレックスの間に入り宣言すると、一際盛り上がる生徒達。
仕方がない。出来る限り傷付けずに終わらせよう。ちなみに心に負ってしまう傷に関しては考慮していない。
「本来であれば命のやり取り。ですが、それは学院としては認められない。なので続行が不可能であると判断すればそこで勝敗を判断します。名目は名誉……でいいかしら?」
3人を取り囲む生徒達の上を従魔達が飛び越えると、俺の横へと並び立つ。
「「グルルル……」」
アレックスを敵とみなし、唸り声を上げる3匹の従魔達。それは威嚇を通り越し、威圧といっても過言ではない。
その迫力たるや、アレックスを萎縮させるには十分な効果であった。
「ひ……卑怯だぞ!」
「なんでだよ……」
やる気のない返事を返す。冒険者同士の模擬戦の場合。獣使いは従魔を使ってもいい事になっている。むしろ従魔がいなければただの人。魔術師に魔法を使うなと言っているのと同じ事だ。
とは言え、ビビってくれるのは大変ありがたい。そのままなかったことにしてくれた方が大助かりだ。
「従魔達も俺の力の内だ。なんの問題がある?」
「じゃぁ、こっちも介添人を呼ばせてもらう」
それもおかしな話だが、助っ人が数人増えたところで、結果になんの変りもない。
生徒の中から仲の良い誰かを指名するのか、自分から申し出てくるのかと思っていたが、それは全く予想していなかった人物だった。
……いや、むしろ予想通りとも言うべき助っ人。
「フィリップ!」
驚いたなんてもんじゃない。そんなことすれば自分とフィリップが繋がっていると言っているようなものだ。
冒険者は生徒達に極力接触しないのがルール。まぁ、たまたま知り合いの冒険者が同じ合宿グループに抜擢されたという可能性もなくはないが、わざわざそれを皆の前で宣言する意図がわからない。
そこまでしてでも、俺に勝ちたいという想いだけは理解出来るが……。
名前を呼ばれた本人も酷く衝撃を受けていて。もはや笑ってしまうレベルだ。
「フィリップ! 何してる! 早く来い!」
苛立つ雇い主に困惑しながらも、すごすごと姿を見せるフィリップ。それに皆が動揺を隠せなかった。
だが、それに口を出す者はいない。なぜならアレックスが公爵の子息という身分であるからだ。
わかっていて好き放題やっていると言うのはどうやら本当らしい。俺さえ黙らせれば逆らう奴はいない。そう思っているに違いない。
「フィリップ。お前は従魔達を相手しろ。俺は九条をやる」
いくらゴールドプレートとは言え、無茶にもほどがある。俺の従魔達はその辺の獣とは違う。魔獣なのだ。
魔獣とは、体内に魔力を有し、人間に多大なる被害を与えうる可能性がある獣のことの総称。
討伐対象になれば複数人で当たる案件だ。プラチナはまだしも、ゴールドなら尚更である。
フィリップはそれをわかっている。素人ではない。その表情を見れば一目瞭然だ。とは言え、相手は公爵の子息。無理ですとは言えないのだろう。
それが少々不憫にも思えてしまうが、自業自得だ。正直に言って丁度良かった。シャーリーを欺いた罪。殺さない程度に償ってもらおう。
アレックスが杖を構え、フィリップは剣を抜く。
フィリップがチラチラと必死に目配せしてくる意図は理解するが、残念ながらそれに応じてやるつもりはない。
お互いが距離を取り睨み合う。……いや、睨んでいるのはアレックスだけだが、ネストの開始の合図と共に、くだらないプライドを賭けた決闘という名の教育的指導が幕を開けた。
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