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・創作裏話その15(2024.03)
しおりを挟む◇◆五年目の浮気、七年目の破局。その後のわたし。(2024.03.21~27)(全15話。33,916文字)
今回の破局夫婦は、騎士爵の夫婦。いわゆる一代貴族で、子どもの代にその爵位を継がせることはできない人たち。妻は元平民。
なんでこーなったかというと、第一弾から第三弾まで、高位貴族の夫婦(女公爵、ボンボン公爵、ポンコツ公爵)だったから。
で、どれも夫婦仲は壊滅状態なんだけど、離婚は選択しなかったのよね。(死別w(放置?)、別居、死別)
親族とか家門のいろんな柵とか、領地の領民のためとか世間体のためとか。理由はさまざまで、なんだか重いもの背負ってるなぁと作者でも青色吐息。
低位ならもっと思うままに行動するのでは? と思って書いてみたら、今回の主人公ジュディは思い立ったら即行動する人になってしまいました。
嫌なものはイヤ! と強く主張できるけど、そうなるまでは割と辛抱強くて、逆境でも知恵と工夫で乗り越えてしまう。好きな人が喜ぶためならなんでもできたし、それこそが自分の喜びだと思ってもいた。
立場が上の人から懇切丁寧にお願いされるとNoと言いづらくなるほどには空気が読める。
好きなものはトコトン好きだけど、一度これは嫌いだと認識すると、それに関わるすべてをトコトン嫌いになる。究極に極端な人。母国捨てたし!
独立したばかりの頃のデリックは、一人だったら市井で生き抜くのは困難だったはず。衣食住の揃った兵士宿舎に入れたこと。早々に結婚してジュディが生活のすべてを支えてしまったこと。そのおかげで、生家にいた頃と遜色のない生活を送れたことを自覚しなかったのが、最大の敗因。
感謝もなく好き放題。
役職についてお給料がアップ! したら、その分は僕が使っていいよね、とばかりに入れば好きなだけ使っちゃう。節約という概念のない『お貴族さま』の悪い面を発揮。
お給料がアップしたと同時に家購入したし、バトラーとマリーを呼び寄せたので、今まで以上にお金は必要だったはず。が、その辺は慮らなかった。
彼がエイダを連れ帰ったのは、本当に悪気がなかった。
ジュディが子どもを生めないなら、他の娘が生めばいいと、本気で思ってた。それで夫婦円満になると。仲直りできると。ジュディに負担はかからないからと。
彼の生家では第二夫人がいて、彼の母親がそれ。なので妻が複数人いるのは当たり前だと思って育ちました。
とはいえ、デリック父は第一夫人に相談なく第二夫人を迎えたわけではない。子どもの目からは見えないあれやこれやがあった……はず。
妻に相談してから第二夫人を迎えていたら(あるいは迎えなかったら)、デリックの顛末も変わった……でしょうねぇ。「報・連・相」ってだいじ。
ってゆーか、自分でも『(子どもに)継がせるものなんかない』って言ってたんだから、子どもは必要ない。初志貫徹しろって話。家庭円満のためにこどもを作るな。
妻との仲がよそよそしくなったと感じたので、深刻にならない女性に手を出して自分の心の安寧だけを求めた。これも敗因。
妻に懺悔して懺悔して懺悔して……という反省の態度を見せ続けていたら、ジュディなら(お人好しだから)絆された、かも。
あぁでも、素でナンパする人だったから、結局は離婚一択だったかな。
どーでもいい裏話。
14話で『あぁジュディ。きみはどこへ消えたのか。』って、書いたとき。
なぜかThe ALFEEの『メリーアン』が脳内再生されていました。あれも片思い男のポエムだったなぁ……(アル中の人、暴言赦して)
機嫌が悪くなると粗野に振る舞うこともあった模様。なので、ジュディは離婚届の用紙を複数枚入手していた。不機嫌になって破り捨てるくらいのことはするだろうという想定。
実際、エイダ嬢は叩かれてる。(ジュディが暴力を受けたことはない)
せっかく授かった娘にも関心がなかった。(ので、名前が出せなかった。とほほ)
娘が一番不幸。育ての親であるバトラーとマリーを看取ったあとで出奔。手に職つけて自立してます。たぶん、一生独身を貫くはず。母親の二の舞にならないために。
彼女の生みの母エイダは、男に依存しないと生きていけない(と自分で思っている)人。
かっこいい人をゲットして楽して生きようと思っていた。
でも捕まえたのがデリックというマヌケなので、こんな生活いやよーーーー!とばかりに逃げました。いい出会いを求めて。
男のひとを逆ナンパしてうまく生きようとしていましたが、トラブルに巻き込まれた模様。というか、彼女がいるところにトラブルが発生する仕組み? なのかも。
「あたし悪くないもん」という思考を止めれば、命が長らえたのではないかなぁ。
どうもこのシリーズ、恋愛糖度が低い。テーマがテーマだからそうなるのも仕方がないんだけど、もう少ーしだけでも糖度上げたいなぁという画策のもと、元妻の話す回想過去話ということで元夫から逃げ出した顛末を語ってもらい、それを聞いたヒーローが彼女を口説く……という形に。
酒に酔った勢いでお願いしたラウロ。
デリックと真逆の恋愛観を持っていたおかげで、うっかり魔法使い(30まで童貞のままだと……っていうアレ。この世界観でもそういう伝説があるよ、と)一直線になるところをなんとか回避(笑)
手に触られただけで硬直するような“魔法使いの弟子”でしたが、彼らの顛末も最後の最後に登場させました。
ジュディ、20年ぶりの里帰り♪
お祖父ちゃんとお祖母ちゃんと伯父さんたちが両手を上げて孫(甥と姪)を待ってますwww
大門のところで擦れ違ったけれど、ジュディは元夫に気がついていませんでした。
デリックは「元妻などではない、勘違いだ」と思いました。『酸っぱい葡萄』状態。
たぶん、ジュディの子どもは父親を選んでいたんだろーなー。
で、超裏話。
そのジュディの実家「ローズロイズ商会」ですが。
実は拙作『恋した男が妻帯者だと知った途端、生理的にムリ!ってなったからもう恋なんてしない。なんて言えないわ絶対。』(いつもながら長い題名だなっ)
で初出した商会。
ジュディのおとうさんのおとうさんが、『恋した男が妻帯者(略)』に出てきた『ローズロイズ商会』の副会長ロブ・ガーディナーさん。
解っちゃった人、いたかなぁ。(たぶんいないw)
で、同じ世界観の中なので、「親子鑑定」ができるのです。
子どもが三歳になれば義務として行う『三歳の祝福拝受』という奴がそれに該当します。
神から与えられた祝福とか加護とかスキルとかが判明しますが、子どもの自我が芽生えてからでないとできない。三歳未満でやると血縁関係が証明される「親子鑑定」となります。ただし有料w
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