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・創作裏話その13(2023.10)
しおりを挟む◇◆妻の死で思い知らされました。(2023.10.11~15)(番外編込みで全十二話。42,670文字)
『愚かな夫とそれを見限る妻』というコンセプトで書いた第三弾。
今までの二作は、ダメ夫(①ヒモ男②口先だけの無能)だったので今作では仕事はできる人にした。仕事はね!
そして、第一弾での「妻の死」は偽装だったので、今回は本当にした。
題名も、第一弾とのお揃い感(?)を出したくてこうなりました。
(執筆中の仮の題名は“ギミック”だった)
一番最初に書き上げたのは妻視点の「終末のはじまり~」でした。
そこから夫視点の話を考えて、なぜが子どもらと宝探ししてましたね。
時系列そのままの流れにするのはつまらんよね、と妻視点は番外(種明かし的な?)とし最後に公開。
メインは夫視点で。
夫は超有能で合理主義。デジタル思考の持ち主。人(特に女性)の心の機微が分からない朴念仁。
学習はすべて完璧。
瞬間記憶能力的に覚えたことは忘れない。
それを絵におこすこともできる。(でも自発的に描いたのは一枚だけ)
ピアノ、ヴァイオリンなど楽器もできる。(貴族のたしなみとして習った。完璧に楽譜どおりに演奏できる)(でも心をこめて弾いたことはない)
酒は蟒蛇。肝機能が超絶優秀なため、二日酔い知らず。煙草もやる。
イメージは優秀で万能なアンドロイド。AI搭載していないプロトタイプ的なw
頭はいいけど、経験しないことは理解できない。
杖を使って歩いていた妻を見て、「大丈夫か?」と慮るよりさきに「なぜフラフラ出歩いているんだ!」と言ってしまう。心配が怒りとして発露するタイプ。
大切なものは誰も知らない場所に隠したい人なので、妻を外遊には同行させなかった。
(ま、それが裏目にでるんですが)
高級娼館もたま~に利用……相談? してましたが、明確な「お気に入り」はいなかった。
寝てれば済むんだから、むしろオ○ニーよりラク。みたいな感覚。
なので本人に浮気だという意識が皆無。(なら利き手にしとけって話ですが)
11話ラスト、若き日の妻の絵が色褪せてしまうのは、20年以上、暗い所に置いておいたのを急に日の元にだしたらこうなるわな、という物理的な現象と同時に、夫の妻への愛は放置し続けていた結果、見るも無残なありさま(その愛を受け取る人がいない)になりました的な比喩表現でした。
妻のイメージは敬虔なクリスチャンの殉教者。なので「クリスティアナ」と命名。
11話の最後の方で家令がジュリアンに話しかけるシーン、なんとなくイメージ曲がBEATLESの「Hey Jude」だったせいで、夫の名がジュリアンに、家令の名はポールになった。でも「マッカートニー」は避けたw
子どもたちの名は前作から変わらずそのまま。
ただし、今まで末っ子長女で台詞がひとつしかないような状態だったエリカさまを第一子の長女へ変更。
番外編(クリスティアナの独白)の時点での人物紹介。(決定事項?)
(最終的に使わなかったエピソードあり)
・クリスティアナ(38)
この当時、余命宣告を受けたばかり。
公爵夫人。もと伯爵令嬢。絶世の美女。
夫と交流を持とうといろいろ努力はした。が、断念する。
冷たい仕打ちに心が疲弊。
・ジャスミン(40)
侍女。クリスティアナの腹心の友でもある。
実家から付き従った。
・エリカ(18)
クリスティアナの長女。既婚。現、ドレイク侯爵夫人
・ダミアン(16)
長男 ハーヴェイと双子 一人称は「俺」
母と話すのは恥ずかしくなるお年頃。
でもママン大好き。婚約者が決まったばかり。
のちの妻ミリアムは公国からの留学生。大公妃の従妹の娘で爵位なしだったので身分違いだったが母に相談したところ、大公妃に事情を話し、大公の養女にすることに成功。公女として嫁ぐことになる。
・ハーヴェイ(16)
次男 ダミアンと双子 一人称は「僕」
母と話すのは恥ずかしくなるお年頃。
でもママン大好き。自分の性嗜好が男性向けなのを自覚し始めたので、婚約者はいらないと母に言っていた。
のちに領地経営を担当。代官として領地を治める。
・ジュリアン・カレイジャス(43)
カレイジャス公爵閣下。クリスティアナの夫。
仕事人間。領地と王都との往復、かつ外交にも携わっていたので忙殺されていた。
そんな状態の自分を、妻はなにも言わなくても分かってくれていると過信していた。
イメージは昭和のオヤジ。仕事中毒。
引退(家督を譲ったら)したら、領地で妻とふたり、のんびりスローライフを送ろうと(勝手に)妄想していた。
デビュタントしたばかりのクリスティアナを見初める。
すぐさま交際を申し込んで婚約に漕ぎつけた。
婚約者時代はいい人。
結婚してからは、忙しさにかまけて気遣いを忘れた人。
・ポール・スチュワード(53)
ジュリアンの幼馴染み兼側近。家令としてジュリアンに仕える。
若いころのジュリアンに恋愛指南をした。
まさか彼が結婚後、今までやってきたこと(やさしく話しかける、愛してると告げる、などなど)をしなくなるとは思っていなかった。
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