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本編第一章
【5話】プレゼンテーション
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勇者が目の前に棒立ちになっていたため既に間合いは十分すぎるほど詰まっていた。
なるべく予備動作無く、最小限の動きで右足を強く踏み込む。
隊服に標準装備になっている鐵甲を付けた拳を後ろへ引きギリギリと弓を弾く様に筋肉を収縮させると脳内を覆う怒りを放出するかの如く奴の顔面に向け叩き込んだ。
インパクトの瞬間、ガン!と硬質な中に鈍い肉々しい音が混じりそれと同時に拳が止まる。
放った拳が捉えていたその先は勇者の憎たらしい顔面ではなく固い漆黒の立方体であり
先程まで藤宮さんが自在に扱っていたものであった。
対物ライフルの狙撃をものともしないそれに全力で叩き込まれた拳は無残に砕け、血が噴き出し
グローブの合皮の部分からは折れて折れた骨が更に皮膚を突き破り痛々しく顔をのぞかせている。
「そういうことか。お前の言っていることは嘘じゃなかったんだな。
藤宮さんも完全に死んだって事か。」
「だからさっきから何度も言っていたじゃないか。前の世界の人たちだって
もっと理解力があったよ?」
ふらふらと2,3歩後ろに下がるが撤退ではない。
下がったその位置から今度は助走をつけて奴の顔面目掛け、左拳をめいっぱい振りかぶって全力で振りぬく。
二打目の結果は初めからわかっていた。
奴が避けようという素振りさえ見せないことも自身の拳がボロボロに砕ける事も。
両腕を破壊されまたふらふらと後ろに下がるがここまで来たら逃げるなんて言う選択肢は初めから無い。
両腕の怪我はもう治った。
今日はいつもより早い。
いつもこんなに早く治せていただろうか?とも思うが都合が良いだけの事を今はいちいち考えない。
そこからアドレナリンの分泌を促進するため、「あああああ!!」と咆哮を上げると奴に
猛然と突っ込んでいく。
間合いに到達すると半ば無茶苦茶な動きで立方体にひたすらラッシュをかける。
拳を叩き込むたびに両腕の骨が折れ、拳が拉げる。
過剰に放出された脳内麻薬で痛みはとうに無くなっており興奮で普段の自分では
到底出せない力が出ていた。
「すごいすごい。僕もいろいろ言った甲斐があったみたいだね。
君はあの時の約束を果たしてくれるかな?」
勇者の意味深な問いかけに対し思わず振り上げた拳が止まってしまう。
「約束…?何の事だ…。」
「あ、そっか。ごめんね…そうだった。
君は僕に能力を貰った時その力を必ず強くするってと約束してくれてたんだ。」
「何を言ってる…?そんな約束した覚えはない…。
僕はお前とは今日の今!ここで初めて会ったんだ!
訳の分からない嘘をつくなよ…。」
「だからごめんねってさっきも謝ったじゃないか。記憶を消させてもらったんだ。
足が付くと面倒だからね。僕達あの時はあんなに仲の良い友達だったのに。悲しいね…。」
「友達…?僕とお前が…?馬鹿な事を言うなよ…。僕はお前みたいなやつが一番嫌いだ。
それに、お前が僕の記憶を消したって言うなら…もう、それは友達なんかじゃない。
友達の記憶をそんな簡単な理由で消そうと思うか…?
その話が本当だというならお前が僕を利用するために取り入ってただけじゃないか…。」
「でも、知り合った以上は友達だろ?前の世界でも僕はそうしてやってきた。
どういうわけかみんな僕の方にすり寄ってくるんだ。僕はみんなと仲良くできて楽しかったから
こっちの世界でも…と思ったけどダメだったかな?」
さっきから何なんだ。おかしな話が多すぎて頭がうまく回らない。
まるで正常な思考の人間と話している気がしない。
もうこれ以上話していても無駄だとも思ったがどうしてもその関連で
引っかかっていたことがあり疑問を口にする。
「お前、僕らに何かしたか…?曝璽者になってから思考がおかしくなった奴がいる…。
それもお前のせいなのか…?
」
「ん~。おかしくなる?何の事?僕が君たちにしたことと言えば能力を渡す、
別れ際に記憶を消す、あとは能力に合っていない性格の人はちょっといじったりした程度だけど。
特におかしなことはしてないつもりだよ。」
「……ふざけるなよ。どこが何もしていないって言うんだ!
おかしな力を押し付けるのも含めてお前がした事全部が、僕たちにとってはおかしい事だろ!!!
人の心を好き勝手弄り回してなんでそれがおかしいと思わないんだ…。
そうやって僕の心も滅茶苦茶にしたのか…?ふざけるなよ…。
人の心や記憶って言うのは他人が好き勝手に土足で踏みにじっていい物じゃない…!」
「どうだろうね?僕が君の心をいじったと思う?
まぁ、中にはいじっていない人もいるからそこは君の想像に任せる事にするよ。
でも能力と性格が合ってる方がかっこいいだろ?それにその方が能力も育ちやすいからね。
色々と都合が良いんだよ、僕にとって。世界は僕に都合がよくなくちゃ世界とは言えない。」
「は……。なんだよそれ…。」
もうやめた。こいつと会話を交わすだけ無駄だと改めてわかった。
根本から考え方が破綻している。
僕らの不安や悩みがこんな奴の気まぐれや思い付きだと知り僕は激しく後悔した。
こんな馬鹿みたいな理由でなぜ僕らは不安に付きまとわれなければいけないのか。
これ以上こいつと話す気はないが目の前から消し去りたい気持ちはますます高まる。
「さて、お喋りはそろそろやめて再開しなよ。喋ってるだけじゃ僕には勝てないよ。どんどん殴らなきゃ。」
もはや反論するのも馬鹿らしい。
一刻も早くこいつを殴り飛ばしてやりたい。
僕がこんなに必死になって殴りつけていても余裕をもってこの状況を楽しんでいるこいつが腹立たしい。
こいつの存在・思想そのものが癇に障る。
目の前から消し去りたい。
勇者に対する嫌悪・憎悪・敵愾心を糧に拳を叩きこみ続ける。
100いや200は打ち込んだだろうか、ひたすらに拳を叩きつけているとバキリと硬質な音があたりに響きついに立方体が砕け散る。
その瞬間勇者が少し微笑んだ気がした。
「この短期間でなかなか仕上がったね。ただ、まだまだ足りないよ。」
その瞬間またどこからともなく剣が空間から湧き出すように現れる。
その瞬間僕はハッとして咄嗟に右手を自身の体を守るように翳すが次の瞬間には
翳した右腕の肘から先が消えていた。
下から頭上へと袈裟に斬り上げられた為、斬り飛ばされた腕が宙を舞う。
それを僕は呆然と目で追っていた。
斬られたことはもちろん気づいたし自分の腕が切られたことも事実として理解はしている。
ただ、どこか現実感が無くて宙を舞っているのが自分の腕だというような実感が無かった。
マネキンの腕が宙を舞っているくらいの現実感の無さ。
実際はコンマ数秒も経過していないだろうが妙に間延びした時間間隔の中、回転しながら
飛んでいく僕の右腕。
この盾を壊すことしか考えていなかったこともあるが正直警戒していても避けられたかはわからない。
それほどこいつの太刀筋は速く、殺意を感じさせず羽虫を追い払うかのような何気なさがあった。
腕ごと切り飛ばされて更に腹部は大きく切り裂かれている。
今までの後先考えない動きのせいで体力の消耗が激しい。
すでにほとんど体力を失っていた。
能力ですぐに死なない程度には治癒は可能だろうが完治には時間がかかりそうだ。
攻撃で吹き飛び、転がされた部屋の隅で朦朧としながらも勇者に視線を戻す。
血だらけの床に這いつくばった僕に面白そうなおもちゃを見るような目を向け話しかける。
「君、頭いいんだね。正直君が真っ向から戦っても僕に勝てる道はなかった。
だから君は僕にこんなに強くなりましたよ。伸びしろがまだありますよってプレゼンしたんだ。
だってそうだろ?普通本気で僕を倒そうと考えるんであれば僕の後ろに回り込んだり少しでも傷を負わせようと考えて動くよね?
ところが君は馬鹿の一つ覚えみたいに箱を壊すことだけ考えて動いた。
僕の機嫌を損ねないように。
僕が気まぐれを起こさないように。ってね。
怒りや恐怖は本物だったとしても心のどこかで打算があったんだ。
その卑怯な打算のおかげで君は明日を迎えることが出来た。仲間が死んだっていうのにね。
おめでとう。これからもその卑怯な生き方で僕の力を育ててね。
立派に育ったら貰いに来るよ。じゃあね。」
そう言うと彼はゆったりとした足取りで部屋を出て行った。
部屋には静寂と暗闇と僕の血の匂いだけが満ちていた。
なるべく予備動作無く、最小限の動きで右足を強く踏み込む。
隊服に標準装備になっている鐵甲を付けた拳を後ろへ引きギリギリと弓を弾く様に筋肉を収縮させると脳内を覆う怒りを放出するかの如く奴の顔面に向け叩き込んだ。
インパクトの瞬間、ガン!と硬質な中に鈍い肉々しい音が混じりそれと同時に拳が止まる。
放った拳が捉えていたその先は勇者の憎たらしい顔面ではなく固い漆黒の立方体であり
先程まで藤宮さんが自在に扱っていたものであった。
対物ライフルの狙撃をものともしないそれに全力で叩き込まれた拳は無残に砕け、血が噴き出し
グローブの合皮の部分からは折れて折れた骨が更に皮膚を突き破り痛々しく顔をのぞかせている。
「そういうことか。お前の言っていることは嘘じゃなかったんだな。
藤宮さんも完全に死んだって事か。」
「だからさっきから何度も言っていたじゃないか。前の世界の人たちだって
もっと理解力があったよ?」
ふらふらと2,3歩後ろに下がるが撤退ではない。
下がったその位置から今度は助走をつけて奴の顔面目掛け、左拳をめいっぱい振りかぶって全力で振りぬく。
二打目の結果は初めからわかっていた。
奴が避けようという素振りさえ見せないことも自身の拳がボロボロに砕ける事も。
両腕を破壊されまたふらふらと後ろに下がるがここまで来たら逃げるなんて言う選択肢は初めから無い。
両腕の怪我はもう治った。
今日はいつもより早い。
いつもこんなに早く治せていただろうか?とも思うが都合が良いだけの事を今はいちいち考えない。
そこからアドレナリンの分泌を促進するため、「あああああ!!」と咆哮を上げると奴に
猛然と突っ込んでいく。
間合いに到達すると半ば無茶苦茶な動きで立方体にひたすらラッシュをかける。
拳を叩き込むたびに両腕の骨が折れ、拳が拉げる。
過剰に放出された脳内麻薬で痛みはとうに無くなっており興奮で普段の自分では
到底出せない力が出ていた。
「すごいすごい。僕もいろいろ言った甲斐があったみたいだね。
君はあの時の約束を果たしてくれるかな?」
勇者の意味深な問いかけに対し思わず振り上げた拳が止まってしまう。
「約束…?何の事だ…。」
「あ、そっか。ごめんね…そうだった。
君は僕に能力を貰った時その力を必ず強くするってと約束してくれてたんだ。」
「何を言ってる…?そんな約束した覚えはない…。
僕はお前とは今日の今!ここで初めて会ったんだ!
訳の分からない嘘をつくなよ…。」
「だからごめんねってさっきも謝ったじゃないか。記憶を消させてもらったんだ。
足が付くと面倒だからね。僕達あの時はあんなに仲の良い友達だったのに。悲しいね…。」
「友達…?僕とお前が…?馬鹿な事を言うなよ…。僕はお前みたいなやつが一番嫌いだ。
それに、お前が僕の記憶を消したって言うなら…もう、それは友達なんかじゃない。
友達の記憶をそんな簡単な理由で消そうと思うか…?
その話が本当だというならお前が僕を利用するために取り入ってただけじゃないか…。」
「でも、知り合った以上は友達だろ?前の世界でも僕はそうしてやってきた。
どういうわけかみんな僕の方にすり寄ってくるんだ。僕はみんなと仲良くできて楽しかったから
こっちの世界でも…と思ったけどダメだったかな?」
さっきから何なんだ。おかしな話が多すぎて頭がうまく回らない。
まるで正常な思考の人間と話している気がしない。
もうこれ以上話していても無駄だとも思ったがどうしてもその関連で
引っかかっていたことがあり疑問を口にする。
「お前、僕らに何かしたか…?曝璽者になってから思考がおかしくなった奴がいる…。
それもお前のせいなのか…?
」
「ん~。おかしくなる?何の事?僕が君たちにしたことと言えば能力を渡す、
別れ際に記憶を消す、あとは能力に合っていない性格の人はちょっといじったりした程度だけど。
特におかしなことはしてないつもりだよ。」
「……ふざけるなよ。どこが何もしていないって言うんだ!
おかしな力を押し付けるのも含めてお前がした事全部が、僕たちにとってはおかしい事だろ!!!
人の心を好き勝手弄り回してなんでそれがおかしいと思わないんだ…。
そうやって僕の心も滅茶苦茶にしたのか…?ふざけるなよ…。
人の心や記憶って言うのは他人が好き勝手に土足で踏みにじっていい物じゃない…!」
「どうだろうね?僕が君の心をいじったと思う?
まぁ、中にはいじっていない人もいるからそこは君の想像に任せる事にするよ。
でも能力と性格が合ってる方がかっこいいだろ?それにその方が能力も育ちやすいからね。
色々と都合が良いんだよ、僕にとって。世界は僕に都合がよくなくちゃ世界とは言えない。」
「は……。なんだよそれ…。」
もうやめた。こいつと会話を交わすだけ無駄だと改めてわかった。
根本から考え方が破綻している。
僕らの不安や悩みがこんな奴の気まぐれや思い付きだと知り僕は激しく後悔した。
こんな馬鹿みたいな理由でなぜ僕らは不安に付きまとわれなければいけないのか。
これ以上こいつと話す気はないが目の前から消し去りたい気持ちはますます高まる。
「さて、お喋りはそろそろやめて再開しなよ。喋ってるだけじゃ僕には勝てないよ。どんどん殴らなきゃ。」
もはや反論するのも馬鹿らしい。
一刻も早くこいつを殴り飛ばしてやりたい。
僕がこんなに必死になって殴りつけていても余裕をもってこの状況を楽しんでいるこいつが腹立たしい。
こいつの存在・思想そのものが癇に障る。
目の前から消し去りたい。
勇者に対する嫌悪・憎悪・敵愾心を糧に拳を叩きこみ続ける。
100いや200は打ち込んだだろうか、ひたすらに拳を叩きつけているとバキリと硬質な音があたりに響きついに立方体が砕け散る。
その瞬間勇者が少し微笑んだ気がした。
「この短期間でなかなか仕上がったね。ただ、まだまだ足りないよ。」
その瞬間またどこからともなく剣が空間から湧き出すように現れる。
その瞬間僕はハッとして咄嗟に右手を自身の体を守るように翳すが次の瞬間には
翳した右腕の肘から先が消えていた。
下から頭上へと袈裟に斬り上げられた為、斬り飛ばされた腕が宙を舞う。
それを僕は呆然と目で追っていた。
斬られたことはもちろん気づいたし自分の腕が切られたことも事実として理解はしている。
ただ、どこか現実感が無くて宙を舞っているのが自分の腕だというような実感が無かった。
マネキンの腕が宙を舞っているくらいの現実感の無さ。
実際はコンマ数秒も経過していないだろうが妙に間延びした時間間隔の中、回転しながら
飛んでいく僕の右腕。
この盾を壊すことしか考えていなかったこともあるが正直警戒していても避けられたかはわからない。
それほどこいつの太刀筋は速く、殺意を感じさせず羽虫を追い払うかのような何気なさがあった。
腕ごと切り飛ばされて更に腹部は大きく切り裂かれている。
今までの後先考えない動きのせいで体力の消耗が激しい。
すでにほとんど体力を失っていた。
能力ですぐに死なない程度には治癒は可能だろうが完治には時間がかかりそうだ。
攻撃で吹き飛び、転がされた部屋の隅で朦朧としながらも勇者に視線を戻す。
血だらけの床に這いつくばった僕に面白そうなおもちゃを見るような目を向け話しかける。
「君、頭いいんだね。正直君が真っ向から戦っても僕に勝てる道はなかった。
だから君は僕にこんなに強くなりましたよ。伸びしろがまだありますよってプレゼンしたんだ。
だってそうだろ?普通本気で僕を倒そうと考えるんであれば僕の後ろに回り込んだり少しでも傷を負わせようと考えて動くよね?
ところが君は馬鹿の一つ覚えみたいに箱を壊すことだけ考えて動いた。
僕の機嫌を損ねないように。
僕が気まぐれを起こさないように。ってね。
怒りや恐怖は本物だったとしても心のどこかで打算があったんだ。
その卑怯な打算のおかげで君は明日を迎えることが出来た。仲間が死んだっていうのにね。
おめでとう。これからもその卑怯な生き方で僕の力を育ててね。
立派に育ったら貰いに来るよ。じゃあね。」
そう言うと彼はゆったりとした足取りで部屋を出て行った。
部屋には静寂と暗闇と僕の血の匂いだけが満ちていた。
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