悪の献身 〜アイドルを夢見る少年は、優しい大人に囲まれて今日も頑張ります〜

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第9話 夢の初めてを破る

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「あ、っぁ、ぁあ……」
 
 口から甘く高い声が漏れ出す。心地よく腰をびくびくさせる刺激と、中を蹂躙する指の動き。
 
「気持ちよさそうだね」
「きも、ちぃ、い?」
「ん、縄に縛られて、今日あったばかりの私に〇〇いじられて、気持ちよさそうに声出して。アイドルなのに、こんな悪い子の素質あるんだ」
「ァッ、俺、わ、るぃ、こ?」
「悪い子だよ、グループのためにこんなことできちゃう、悪くて特別な子だよ」
 
 指が増えていく。次第に腹の中をいじられている感覚を心地よいと感じる自分がいる。そして、暫くして指を抜かれた。
 
 急な喪失感、ぎゅうっと寂しくなってしまうが、プロデューサーが自分のずぼんを下ろしたところで、察しがついた。自分よりも大きいそれ。一生懸命陰茎が大きくなっているはずの俺のを、そのプロデューサーので叩かれる。
 
「この国では大きい方なんだ、ここの浣腸液が特殊だから入れられるとは思うけど、普通なら2日くらいは拡張しないと難しいだろうね」
 
 俺の上でコンドームを着ける。もう、その時点でこのあと何があるかなんて予想がつく。イファンさんがやっていたことだ。所謂、セックスと言われるものだろう。
 肛門に宛てがわられたそれは、ずっしりとした圧をかけて、その穴を打ち破るのを今か今かと待つ。
 
「深呼吸して」
  
 プロデューサーの指示で、大きく生きを吸い込み、そして吐いた。その時だった。
 
「イ、ギィ! まっで! ぃだぃ!! さ、げるぅウウ!」
「いいね、その、顔、キッツい……」
 
 腸が裂けそうになる。ひどい痛みに喉のそこから絶叫してしまった。それでも、メリメリとその恐ろしい凶気が容赦なく入ってくる。腸の入っていけない場所にも、侵入しはじめた。
 
「お、全部入ったよ。すごいね、こんなにも頑張れるなんて、シグレくんはすごいね」 
 
 全部入ったらしいそこ、腹の上から少しばかり下腹部が盛り上がっていた。腹を撫でる手に、余計腹の異物に意識を向けざる得ない。動きは止まっているが、引きつった呼吸はまだ戻らなかった。
 
「ひッ、ぃだ、ぃ、こ、われ、る」
「壊れないよ、でも、壊れてもいいかも、シグレくんなら私と契約しても良さそうだね」
「ホ、んと、で、すか?」
 
 痛いと呻く俺に、甘い声が降り注ぐ。痛みに絶望してた俺が少しばかり希望を持った瞬間だった。
 
「うん、だから、最後まで楽しもうね・・・・・・・・・
 
 プロデューサーは、その希望を塗りつぶすかのように、腰の動きを始める。脳天を衝かれる勢い、グワングワンと揺さぶられる。そして、なによりも痛みだけではない、時節電撃を食らったような感覚を与えられた。
 
「ひいっ、あああ! く、るぅ、へん! な、にぃ! こ、ぇ、ぁああああ!」
 
 気づいたら、ぶしゃぶしゃと何かを股間から撒き散らした。止めることもできず、恐らくプロデューサーにもかかってしまっただろう。
 
「ご、めんなしゃぃ! ご、め、んなしゃ! ゆ、りゅ、して!! ぁああ!!」
 
 譫言のように謝ることしかできず、ボロボロと泣きながら出し切るまでそれは止まらなかった。プロデューサーは何も言わず、ただただ俺の中を蹂躙し続ける。
 
 そして、今度は何も出ないはずなのに、身体勝手にビクビクと強く跳ねた。意識が白く飛ぶ。まるで自分の体じゃないような反応だ。ぎぢぎちと締まる縄の擦れも強く感じ、すべての感覚に飲まれていく。
 
「わ、が、んなぃいい! ごめんな、しゃ、い!!」
 
 そして、一番強く奥を突かれ、そのまま腰の動きが止まる。暫くして、ずるりと抜かれた。
 
「シグレくん」
 
 プロデューサーに名前を呼ばれる。粗相をしたことを怒られると思った。
 
「ご、め……んなしゃ、い」
 
 息絶え絶えの中で謝るが、返ってきたのは優しい抱擁とキスだ。頭を撫でられながらされるその優しい行為。
 
「シグレくんは、凄い子だ。契約しよう。大丈夫、これから私は君の味方だ。これからは、ジノ兄さん・・・・・と呼んでくれ」
 
 この国で、年上から「お兄さん」と呼んでいいと言われるのは、本当に仲良くしたい、または仲良い証拠とされている。その言葉がすべて自分に染み込んでいく。
 
「ジノお兄さん、あり、がと、ございます」
「うん、こちらこそ。俺の性癖に合わせてくれるなんて、本当にすごいよ。シグレだから我慢できたんだね。シグレ記念に写真を撮るよいいね?」
「はい」
 
 そう言ってプロデューサー改め、ジノ兄さんは自分のスマートフォンを取り出して俺の姿を撮る。相当ひどい姿だが、「かわいいよ、こっち見て」と言われるだけで、綺麗に撮って欲しいと目線を向ける。
 
 暫くして、ジノ兄さんは自分の陰茎につけたコンドームを取り外した。そこにはたっぷりとした白い精子が入っている。
 
「シグレ、これは俺からの愛の証だから、飲んでくれるよね?」
 
 愛の証。普通なら戸惑ったところだろうが、そう言われてしまうと飲まないわけにはいかない。
 何ならば、その白い液体を愛しいと思う自分すらいる。
 
「はい、飲ませてくだ、さい」
「じゃあ、舌を出して」
 
 口を大きく開けて、舌を伸ばす。その上にコンドームの中にあった精液を注がれる。なんとも苦くて、臭いもあるが、これが愛の証なら美味しいと思ってしまう自分がいる。
 
「飲んじゃだめだよ、縄を解ききるまで、味わってて」
 
 俺は素直に口に含んだまま、その精液をじっくりと味わう。その間にゆるゆると、縄が解かれていく。
 まずは足、次は身体。最後に喉。 
 
 開放されていく身体に爽快感も感じるが、肌を撫でる縄の感触を求めて寂しくなってしまう。
  
 すべての縄が綺麗におられて、箱にしまわれた。
  
「シグレ、口開けてごらん」
 
 言われたとおりに口を開ける。自分の唾液と混ざりあったジノ兄さんの精液を確認している。
 
「じゃあ、そのまま飲んで」
 
 俺は一つ頷き、飲み込んだ。少しばかり喉に突っかかる感じがあったが、すんなりと胃に落ちていく。
 
「口開けて」
 
 言われたとおりにまた口の中を見せて、すべて飲んだことを証明する。すると、ジノ兄さんは嬉しそうに俺の頭を撫でる。
 
「いい子だ。じゃあ、最後にお掃除フェラをして、お部屋に行こうか」
 
「お掃除フェラ?」
 
「そう、お作法だからね。俺のこの使ったものを舐めるんだ。感謝の気持ちを込めてよく舐めるんだよ」
 
 そう言って、ジノ兄さんは目の前に立ち上がった。
 すると、俺の目の前には、先程よりすこし元気のなくなった陰茎が出される。フェラというのは、口を使ってこれを綺麗にすることなのだろう。
 やはり、精液とは違って、陰茎は少しばかり戸惑いがあるが、イファンさんがやっていたし、何よりもジノ兄さんが言うこと何でもしたいと思ってしまう自分がいた。
 
「わかりました」
 
 俺は恐る恐るジノ兄さんの陰茎を掴み、その先端に唇を着ける。そして、チロチロと舐め始めた。
 
「うん、うん、初めてにしては、上手だよ。もっと舌全体をつかって、そうそう」
 
 ジノ兄さんの指示に従って、どんどんと舐めていく。汗の塩っぽさと不思議な甘い味とが混ざって、何故か癖になる味だ。 
 
「じゃあ、咥えて、奥まで。うん、気持ちいいよ」
 
 喉の奥までで目一杯を使い、お掃除をする。
 
「最後は先端を少し吸って」
 
 言われたとおり、先端の尿道を吸うと少しだけ残骸のものが口に出された。
 
「うん、上手だよ、いい子だ」
 
 また、優しく抱きしめられ、頭を撫でられる。それがなんとも心地よくて、こんな幸せな気分になるなんて・・・・・・・・・・・と驚いてしまう。
 ジノ兄さんが俺の契約者で良かった。大変だけど、こんな優しくしてくれて、そのために頑張りたくなってしまう。
 それと同時に、これがグループのためにもなるんだと思うと、少し前まで恐怖だったのにも関わらず、今は幸せに包まれていた。
 
 夢を叶えるために、これが代償なら問題ないと俺はこの時思ってしまった。
 
 
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