魅了魔法持ちの私〜忌まわしい力を持つ私があなたに想いを告げるなんて許されない、そうわかっています〜【神官ルート完結】【魔法騎士ルート更新中】

紗綺

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待ち望んだ夢 ★

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 華奢な身体を包む緑色のドレスの布を一枚一枚剥いでいく。
 滑らかな肌に手を這わせるとあの子が頬を上気させて潤ませた薔薇色の瞳で僕を見上げる。
 愛らしくぷっくりとした唇へ僕の唇を重ねるとちゅうちゅうと吸い付いてきた。
 幼げな仕草だが僕の分身は驚くほど簡単に猛り天を指す。
 猛り切った分身を挿入すると幼い蕾とは思えないくらい柔軟に僕を飲み甘く締め付けてきた。
 まるで僕を待ち望んでいたような反応に夢中で腰を打ち付ける。
 腕の中の彼女も溶けた表情で僕を見つめていた。

 やっと僕の物になった。これでずっと一緒だね。

 そう囁いたつもりなのに音が届かない。
 不思議に思ってもう一度彼女へ囁く、けれど今度も同じ。
 どうしてだろう。そういえば彼女の声も聞こえない。
 こんなに甘えた顔で縋りついてくれるのに、嬌声も睦言も何も聞こえない。
 せっかく現実になったのに、どうしてこんなに不完全なんだろう?
 現実?
 腕に抱く彼女はあの時と同じ、愛らしい姿。触れる感触もすべすべと柔らかい少女のもの。
 けれど、それはおかしいんじゃないか?
 ふくらみのない胸を撫でると彼女は喜び身体を跳ねさせる。けれど甘やかな悲鳴は聞こえなかった。


 遠くから声がする。

「コイツはまだ夢の中か」

「だらしない顔してんな、よっぽどイイ夢を見てんだろ。
 ま、起きて暴れられるよりかマシだ。
 さっさと拘束して連れて行くぞ」

 担ぎ上げられる感触がした。
 身体が動かない。けれどなんでもいい。
 せっかく見ていた彼女の夢に戻りたいから。
 途切れかけた夢の切れ端を手繰り寄せ再度甘い夢に落ちていった。


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