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〜甘い学園生活送ります〜
誓いの重さは愛の重さ
しおりを挟む手袋に包まれた手を取ってルークを見上げる。
「ルークには、ずっと我慢をさせたわ。
こうしてこの日を迎えるまで無理もさせた。
私があなたと式を上げられるのは全てあなたのおかげよ。
待っていてくれて……、私を諦めないでくれて、ありがとう」
「フェリシア……。
君のひたむきな想いがなければ、俺はとうに手を染め君の隣に立てる存在ではなくなっていただろう。
俺に希望を与えてくれて、この未来を願ってくれてありがとう。
これからも俺の全ては君のためにある。
だからもう俺を離さないでくれ……」
熱烈な愛の告白をうっとりと聞く。
堰き止められていた何年分もの想いが一気に溢れてきたかのよう。
何に手を染めそうだったのかとか、誰もつっこみません。
掘り下げても何もいい事はありませんから。
「離さないわ……。
こうして再び手を取れるようになるまで、本当に長かった。
幼い頃からいつも繋いでいた手に触れられなくなって私がどれだけ悲しかったと思うの?
二度と離さないわ、この手もルーク自身も」
何があっても離さない。
離さなくていいように頑張る。
だから、これからも二人で乗り越えて行きましょうね。
私の誓いに力強い声ではいと答えると心から幸福そうな笑みを見せ、顔を寄せる。
誓いの口づけは優しく軽やかで。
……――とても長かった。
Fin.
ありがとうございました!
こちらで本編は完結となります。
あといくつか番外編を上げる予定です。
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