騎士団長に恋する僕は副団長に淫らな身体を弄ばれる【団長ルート 完結】【副団長ルート 完結】【団長&副団長ルート 完結】

紗綺

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逃げられない身体 ★

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 何度か身体を重ねるうちにわかって来たことがある。
 カイルが僕を誘うのは討伐に出た後。
 厳しい状況だった時ほど長く快楽で弄び、嬲る言葉が激しくなる。
 わかっているのに逃げられない、避けられない。
 何故なのか。
 理解してしまったらいけないことだけはわかっていた。




 カイルの指が僕のペニスを扱く。
 男の当然の反応として勃ちあがり雫を零し始める。

「ああっ」

 雄を刺激されるのは単純に気持ち良くて拒否の言葉が見つからない。
 容易く射精に導かれカイルの手に白い物を吐き出した。

「気持ち良かった?
 当たり前か、こんなに出したものね」

 早々に欲望を吐き出したことを揶揄され羞恥に顔を熱くする。
 くちゅりと音を立て指が埋め込まれた。
 入る限界まで指を入れられ濡れた指でイイところを突かれる。

「んっ! ……っく」

 それだけでまた高ぶってくるペニスを戯れに弄りながら奥を広げるカイル。
 慣れ親しんだ快感を与えられながらだからか後ろが緩むのも早かったように感じられた。
 心ならず求める言葉を口にさせられるとしても長く嬲られるよりもマシ、そう思えたのはカイルのモノが中に入ってくるまでだった。

 軽く揺すられて甘い声を漏らす。

「気持ちイイ?
 アミルって気持ちイイこと大好きだよね」

「そんなことっ」

「ない?
 でも最初からここも気持ち良さそうだったよ?」

 ここと言いながら乳首を弾く。
 今日はまだ触れられていなかったそこは急な刺激に反応してぴんと立ち上がる。

「摘ままれるのも、擦られるのもすり潰すように押されるのも好きで気持ち良いでしょう?
 こうやって弾いてもふるふる震えてもっと刺激を欲しがってる」

 立ち上がった乳首を今度は摘まみ指先でふにふにと刺激を与えていく。

「ああっ、やあ……っ」

 乳首への刺激に身体を揺らしてしまう。
 動くことで埋め込まれたペニスが思わぬところに当たって快感が弾ける。

「ああんっ」

「あ、自分から動いて気持良くなっちゃった?
 ……淫乱」

 耳に吹き込まれる言葉を違うと否定する。
 カイルが弄るせいなのに、自分が淫らなのだと思わされてしまう。
 もっと腰振ってもいいよ?と言うカイルに嫌だと首を振る。
 自分からカイルの上で腰を振って快楽を追い求める、想像だけで羞恥に熱が上がる。

「そう? 別にいいけど」

 諦めたかのような言葉を吐きながら乳首を弄ぶ手は止まらない。
 カイルは動いていない。僕の中に自分のペニスをぎっちり埋め込みながらも腰を打ち付けることなく僕の乳首やペニスに戯れに触れ、僕が身体を跳ねさせ快感に悶えるのを楽しんでいる。

「胸を弄られてイくのと自分で動き出すのどっちが先だと思う?」

 それともペニスを扱かれたい?と囁く声には楽しそうな響きだけで切羽詰まった欲望の響きはない。
 中から炙られるように熱を広げられているアミルの身体は快楽を求めて喘いでいる。
 快感を欲して震える身体はぎゅうっとカイルのモノを締め付け昂っていく。
 自分の身体にすら苛まれる感覚に絶望を覚えた。
 このまま触れられもせずに達してしまうのではないか、恐れにも似た予感がカイルへの懇願に傾きそうになる。

「ねえ、どうしてほしい?」

 絶望に陥るアミルを選択から解放したのは更なる絶望だった。


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