男相手にウリをしてる男子高校生の話

１８

安心していーよ、と皆瀬がケラケラと笑いながら俺の肩に腕を回した。

「廉に釘刺されてるからね。『淳平は俺のことエロい目で見ない数少ない友達だから手出さないで』って。先輩も、でしょ？」
「……」
清水先輩は煙を吐き出しながら無言で頷いた。

「…正直幼なじみの親友ポジションとか羨ましすぎるしウザいし鬱陶しいんだよね…ほんと廉から言われてなかったら速攻で潰すんだけどな」

ニコニコしながら皆瀬が言う。
俺の右肩を掴んだ手が力を増してくる。
痛いてェ……手出すなって、廉に言われてんじゃないのかよ…

「……俺、は…あいつのこと、そーゆー目では見ないし…これからも見ることは絶対にないから…勘弁して、…ください…」

何をされるか分からない。
情けないが怖すぎて、俺は二人に向けて震える声で言った。

「あはは！勘弁して、だって。面白いね。淳平くん」
「…別にシメたりしねーよ…煙草これ吸い終わるまでそこで待ってろ。こいつと二人きりとか吐き気がして耐えられねぇんだよ」
「こっちのセリフだし。あ、そうだ。淳平くん、廉の中学時代の写真送ってよ。持ってるでしょ？同じ中学おなちゅーだし」
「…」
「それ、俺にも送れ。長谷川」
「…」

帰りてぇ……