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第一章
いっぱい子供。ちょっぴり大人。
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4月。今日は私白鳥 優菜の入学式。高校生になった。少しの不安といっぱいの期待を胸に校門をくぐる。少しだけ大人になった気分。
「ママ、パパ遅いね?」
「もうすぐ着くって連絡あったんだけどね~」
ぶつぶつ文句をいいながら鞄の中から携帯を探すママ。仕事を抜けてきてくれるだけマシなのかな。
そんな我が家はパパ、ママ、私の3人家族。今日から高校生だけどパパともママとも大の仲良し。週末は家族でお出かけが習慣。しっかり者で働き者のママ。ちょっとおっちょこちょいだけど仕事モードになったら完璧なパパ。そして甘えん坊な私。
”今日から高校生だしパパとママに甘えてばかりは卒業しないとなぁ・・・”
これが私の当面の目標。高校生になったし勉強も恋も頑張るぞ~!そして私もパパみたいな素敵な人と恋してみたい。
「ゆーちゃんパパ来たわよ」
大きく手を振りながらパパに駆け寄っていくママ。2人は本当に素敵な私の憧れの夫婦。
「ママ待ってよ~」
私も両親の元へ駆け寄ろうとした瞬間
「いたっ!!」
何かに髪の毛を引っ張られた。その正体は・・・ただの植木。いつの間にか髪の毛が植木に絡まってたみたい。
必死で取ろうとすればするほど絡む髪の毛と植木。もうすぐ入学式も始まっちゃうし・・・。パパとママは気が付いてくれないし・・・。
”もう仕方ないよね・・・。切っちゃおう・・・。”
ウルウルしながら鞄の中からはさみを取り出し、髪の毛を切ろうとした瞬間
「待って?もったいないよ」
知らない男の子の声。
声が聞こえると同時に絡まった髪の毛を一生懸命ほどいてくれた。
「ほら、とれたよ?よかったね。」
にっこりと男の子が笑う。
「あっ・・・あり・・・ありが・・・ありがとう・・・」
突然の出来事に声が裏返った上にどもりまくりな私。
そんな私をみてその男の子は”くくくっ”と笑いながら
「いつまでもそこにいたら遅刻しちゃうよ?またな!」
と頭をポンポンと2回して去っていった。
何が起こったのかよくわからないままぼーっと立ち尽くす私に
「ゆーちゃんどうしたの?行くわよ」
と両親が合流。さっきの出来事の一部始終をみてないからそんなこと言えるんだよ・・・・。
初めてパパ以外の男の人に頭ポンポンされたよ。
恥ずかしいような嬉しいような色んな感情が絡み合ってどうしていいのかわからない。
顔を真っ赤にしたり、青くしたり、そんな私の百面相をみて両親は顔を見合わせ”はて?”て顔をしてた。
これが私の高校生になって第1日目の出来事。比呂と出会った最初の日。
この日の出会いがなければ比呂と恋をすることも、人を愛するという事も、未希が産まれることもなかった。
そんな大事な大事な最初の日。
「ママ、パパ遅いね?」
「もうすぐ着くって連絡あったんだけどね~」
ぶつぶつ文句をいいながら鞄の中から携帯を探すママ。仕事を抜けてきてくれるだけマシなのかな。
そんな我が家はパパ、ママ、私の3人家族。今日から高校生だけどパパともママとも大の仲良し。週末は家族でお出かけが習慣。しっかり者で働き者のママ。ちょっとおっちょこちょいだけど仕事モードになったら完璧なパパ。そして甘えん坊な私。
”今日から高校生だしパパとママに甘えてばかりは卒業しないとなぁ・・・”
これが私の当面の目標。高校生になったし勉強も恋も頑張るぞ~!そして私もパパみたいな素敵な人と恋してみたい。
「ゆーちゃんパパ来たわよ」
大きく手を振りながらパパに駆け寄っていくママ。2人は本当に素敵な私の憧れの夫婦。
「ママ待ってよ~」
私も両親の元へ駆け寄ろうとした瞬間
「いたっ!!」
何かに髪の毛を引っ張られた。その正体は・・・ただの植木。いつの間にか髪の毛が植木に絡まってたみたい。
必死で取ろうとすればするほど絡む髪の毛と植木。もうすぐ入学式も始まっちゃうし・・・。パパとママは気が付いてくれないし・・・。
”もう仕方ないよね・・・。切っちゃおう・・・。”
ウルウルしながら鞄の中からはさみを取り出し、髪の毛を切ろうとした瞬間
「待って?もったいないよ」
知らない男の子の声。
声が聞こえると同時に絡まった髪の毛を一生懸命ほどいてくれた。
「ほら、とれたよ?よかったね。」
にっこりと男の子が笑う。
「あっ・・・あり・・・ありが・・・ありがとう・・・」
突然の出来事に声が裏返った上にどもりまくりな私。
そんな私をみてその男の子は”くくくっ”と笑いながら
「いつまでもそこにいたら遅刻しちゃうよ?またな!」
と頭をポンポンと2回して去っていった。
何が起こったのかよくわからないままぼーっと立ち尽くす私に
「ゆーちゃんどうしたの?行くわよ」
と両親が合流。さっきの出来事の一部始終をみてないからそんなこと言えるんだよ・・・・。
初めてパパ以外の男の人に頭ポンポンされたよ。
恥ずかしいような嬉しいような色んな感情が絡み合ってどうしていいのかわからない。
顔を真っ赤にしたり、青くしたり、そんな私の百面相をみて両親は顔を見合わせ”はて?”て顔をしてた。
これが私の高校生になって第1日目の出来事。比呂と出会った最初の日。
この日の出会いがなければ比呂と恋をすることも、人を愛するという事も、未希が産まれることもなかった。
そんな大事な大事な最初の日。
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