あの日みた夜空

沙姫

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プロローグ

あなたがいるから大丈夫

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「ねね、ゆうちゃん~おそら、きらきらだよ~」
「そうだね未希みきちゃん。未希ちゃんのおめめみたいにきらきらだね」
「うふふっ」
とても嬉しそうな未希。そんな未希の笑顔を見れるならどんなにしんどくても頑張れる。この笑顔の為だけに今の私は生きている。

やっと5歳になって少し手が離れて育児も楽にはなってきた。それでもシングルマザーで子育てしながら仕事もして・・・。ここにくるまでにどれだけ大変だったか。でもどんなに疲れていても未希の笑顔を見るだけでへっちゃらになっちゃう。私の天使だ。

「あ!パパだよ!」
未希が指を指す。その指先に見えるのは・・・キラキラの流れ星。
「きょうも、みきたちを、まもってくれて、ありがとう、パパ!」
と手をたたきながらお祈りしている。

比呂ひろ・・・
こんなに大きくなったんだよ。比呂の娘は・・・。

今でも思い出す比呂の交通事故。
通勤途中、居眠り運転の車が突っ込んできて、歩いていた園児を助けるために身代わりになった。

優菜ゆうなの笑顔が一番大好きだよ。いつでも笑っていて。泣きそうなときは上を向いて空を明日をみて。未希の事頼む。ごめんな。愛してる。”

これが比呂からもらった最後の言葉。
その約束を守る為に泣きたい時は空をみあげる。そんな私をみて未希が流れ星をパパっていいだしたのがきっかけで、流れ星を見るたびパパがきてくれたと喜ぶようになった。

「未希ちゃん、お家まで競争だよ~」
「まってよ~ゆうちゃん~」

”ありがとう比呂。
今日も私と未希は元気で過ごせたよ。愛してるよ。”

そっと心の中でつぶやいた・・・。



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