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注意すべきは――
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「…何か用か?神代に八咫…」
命が心底うんざりといった表情で
ボーっとしている洋一をさりげなく自分の後ろに隠しながら
神代と八咫を見据える
「ええまあ…それにしても――
相変わらずαを引き寄せる良い匂いだな。洋一…」
命の後ろに立つ洋一から目を離さずにそう呟く神代に
命の眉がピクッと動く
「神代。」
「何でしょう?」
「この間――お前の会社を訪れた時にも思ったが…
お前、皆瀬に対して妙に馴れ馴れしくないか?」
「何がです?」
「名前だ。」
「名前?」
「そうだ。
何故お前は皆瀬を名前で――しかも呼び捨てで呼ぶ?失礼だろう。
いくらお前からしたら目下の者とは言っても…」
自分ですら未だに洋一の事を名前で呼んだ事が無いのに
いともたやすく神代が洋一を名前で呼ぶのが面白くない命は
憮然とした表情で神代を見据える
「ああ…コレは失礼。
洋一は“まだ”…命様の部下でしたね。
確かに――人様の部下を呼び捨てにするのはあまりよろしくありません。
と、言う訳で――この間のお話…考えて頂けましたか?」
「あ。俺のも。」
洋一を巡っての神代と命の会話に八咫まで入り込み
命の機嫌が益々悪くなる
「皆瀬は誰にもやらんと――この間ハッキリと言ったはずだが…
ボケたか?」
「ぼけ…サラっと酷い事を言いますね。命様は…」
「ボケたは無いでしょ~…大体俺、命様より7つも年下よ?」
「…歳は関係無い。大体お前達は何で皆瀬をそこまで――」
3人の会話が白熱しだす一方で
―――ああ…何か――頭がボーっとする…
さっきよりも…ヤバイ…
命たちの後ろで一人、事の成り行きを眺めていた洋一が
虚ろな目をして、段々とも重く
クラクラとしだした頭に軽く手を添えて俯きだす…そこへ…
「おや…そこにいるのは――皆瀬…洋一くん…だったかな?」
「…?」
洋一がボっとしながら声のした方を振り返ると
そこにはこのパーティーの主催である横山 富蔵が
想像とは違った地味な服装で存在感を消して立っていて――
「…よこやまさ…」
「シーっ…皆瀬くん、何だか顔色がよく無いようだね…
大丈夫かい?」
「あ…だい、じょうぶ…です…」
横山が顔に似合わない心配そうな表情をしながら、洋一の様子を伺う
「…余り――大丈夫そうには見えないが…」
見れば洋一の顔色はどんどん青ざめ、額には冷や汗まで浮かび始めていて――
「具合が悪いようなら、私と一緒に来なさい。
向こうに具合が悪くなった人ように部屋が用意されているから…」
「え…でも――」
洋一は命達の方をチラリと見る
するとそこには見眼麗しい3人の男達が周りの注目を浴びながら
何やら激しい舌戦を繰り広げているようで――
「あの3人なら気にする事はなかろう。
それよりもキミの顔色の方が深刻だ…」
横山はボーっとしている洋一の腰に手を回す
「さあ…私と一緒に来なさい。その顔いろでは――
立っているのもやっとなのだろ…?」
横山の言う通り…洋一は今、立って居るのがやっとの状態で…
「無理は良く無い。倒れられたらそれこそ大変だ。
さあ…」
―――確かに…今ココで倒れでもしたら…命さんに迷惑がかかる…
「分かり…ました…それじゃあ…お言葉に甘えて…」
「それは良かった。ではコチラへ――」
横山の大きな手が、洋一の腰をグイッと引き寄せ
足取りの覚束ない洋一を連れて歩きだすと
2人は誰にも気づかれない様、そっとパーティー会場を後にした…
命が心底うんざりといった表情で
ボーっとしている洋一をさりげなく自分の後ろに隠しながら
神代と八咫を見据える
「ええまあ…それにしても――
相変わらずαを引き寄せる良い匂いだな。洋一…」
命の後ろに立つ洋一から目を離さずにそう呟く神代に
命の眉がピクッと動く
「神代。」
「何でしょう?」
「この間――お前の会社を訪れた時にも思ったが…
お前、皆瀬に対して妙に馴れ馴れしくないか?」
「何がです?」
「名前だ。」
「名前?」
「そうだ。
何故お前は皆瀬を名前で――しかも呼び捨てで呼ぶ?失礼だろう。
いくらお前からしたら目下の者とは言っても…」
自分ですら未だに洋一の事を名前で呼んだ事が無いのに
いともたやすく神代が洋一を名前で呼ぶのが面白くない命は
憮然とした表情で神代を見据える
「ああ…コレは失礼。
洋一は“まだ”…命様の部下でしたね。
確かに――人様の部下を呼び捨てにするのはあまりよろしくありません。
と、言う訳で――この間のお話…考えて頂けましたか?」
「あ。俺のも。」
洋一を巡っての神代と命の会話に八咫まで入り込み
命の機嫌が益々悪くなる
「皆瀬は誰にもやらんと――この間ハッキリと言ったはずだが…
ボケたか?」
「ぼけ…サラっと酷い事を言いますね。命様は…」
「ボケたは無いでしょ~…大体俺、命様より7つも年下よ?」
「…歳は関係無い。大体お前達は何で皆瀬をそこまで――」
3人の会話が白熱しだす一方で
―――ああ…何か――頭がボーっとする…
さっきよりも…ヤバイ…
命たちの後ろで一人、事の成り行きを眺めていた洋一が
虚ろな目をして、段々とも重く
クラクラとしだした頭に軽く手を添えて俯きだす…そこへ…
「おや…そこにいるのは――皆瀬…洋一くん…だったかな?」
「…?」
洋一がボっとしながら声のした方を振り返ると
そこにはこのパーティーの主催である横山 富蔵が
想像とは違った地味な服装で存在感を消して立っていて――
「…よこやまさ…」
「シーっ…皆瀬くん、何だか顔色がよく無いようだね…
大丈夫かい?」
「あ…だい、じょうぶ…です…」
横山が顔に似合わない心配そうな表情をしながら、洋一の様子を伺う
「…余り――大丈夫そうには見えないが…」
見れば洋一の顔色はどんどん青ざめ、額には冷や汗まで浮かび始めていて――
「具合が悪いようなら、私と一緒に来なさい。
向こうに具合が悪くなった人ように部屋が用意されているから…」
「え…でも――」
洋一は命達の方をチラリと見る
するとそこには見眼麗しい3人の男達が周りの注目を浴びながら
何やら激しい舌戦を繰り広げているようで――
「あの3人なら気にする事はなかろう。
それよりもキミの顔色の方が深刻だ…」
横山はボーっとしている洋一の腰に手を回す
「さあ…私と一緒に来なさい。その顔いろでは――
立っているのもやっとなのだろ…?」
横山の言う通り…洋一は今、立って居るのがやっとの状態で…
「無理は良く無い。倒れられたらそれこそ大変だ。
さあ…」
―――確かに…今ココで倒れでもしたら…命さんに迷惑がかかる…
「分かり…ました…それじゃあ…お言葉に甘えて…」
「それは良かった。ではコチラへ――」
横山の大きな手が、洋一の腰をグイッと引き寄せ
足取りの覚束ない洋一を連れて歩きだすと
2人は誰にも気づかれない様、そっとパーティー会場を後にした…
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