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第1章 婚礼の儀

第2話 無垢な花嫁は、青焔の騎士に汚される(後編)2※

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 デュランダルがその端正な眉根を寄せる。


「ちっ、めんどくせぇな――」


 彼女の膣に侵入しようとしていた、彼の指が止まった。


「俺に触れられて喜んで鳴く女はたくさんいたが――本気で泣いた女は、お前が初めてだよ」


 デュランダルがぽつりと呟いた。


「ふえっ、あん……う――」


 彼の言葉は、フィオーレには聴こえていないようだった。
 彼がベルトをかちゃりと解き、自身の欲望を取り出し手に取る。
 寝転がる彼女には、彼のいきりたつものは見えていなかった。
 そうして、彼女の花弁同士が触れ合う場所に、先端を割り入れさせる。


(な、なに――? なにか脚の間にかたいものが当たって――もしかして、この男の人の――?)


「俺に嫌がる女を犯す趣味はねえ。挿れてるふりをするから、言うことを聞け――」


「ひぅっ、あっ、あ、んんっ、あ――」


 彼女の泣きじゃくる声を同意ととったのかどうかは分からない。
 彼は猛りの先端を花溝に沿ってぬるぬると上下させ始めた。
 性器どうしが触れ合うことになれていないフィオーレに未知の快感が襲う。彼女の全身が、ぞくぞくと震えた。


「あっ、あんっ、あ、あ、ふ――――」


「仕方ねぇな。周りにバレないように、中に出したように見せる。だから、イイ顔して俺を楽しませろよ――」


 デュランダルは後ろの小窓から覗く人々をちらりと覗く。彼はフィオーレの身体により密着する態勢をとる。


 軽く一度だけ、彼の唇が彼女の唇に触れた――。


「俺の身体につかまれ」


 近付いてきた彼の背に、彼女は必死にしがみついた。


「ゃあっ、あっ、あっ、ゃあんっ、あ――」


 彼の猛りの先端の動きが次第に速くなり、ぐちゅぐちゅとした音が室内に鳴り響く。その後、いきりたつものの先端を蜜口に入らないように、彼は器用に触れては離れる動作を繰り返した。
 小窓から見ている人々からは、彼が腰を動かして、彼女に出し入れしているように見えるだろう。


「ほら、気持ち良いだろ? 必死につかまってきて、可愛いじゃねぇか」


 痛いことはなく、互いの秘部がただただこすれ合う感覚が気持ち良くて、フィオーレは囀り続けた。膨らんだ部分に触れられるたびに、彼女の蜜口からは愛蜜が溢れかえる。
 周囲の視線も分からなくなるぐらいの快感に、フィオーレの頭の中がぼんやりしてくる――。


「ひゃうっ、あんっ、ひぅ、あ、あ、あ――――」


「ガキでも、女が喘いでいる顔はそそるな――お前、名前はなんて言うんだ?」


 恍惚とした表情を浮かべる彼女に、デュランダルは続ける。
 人の視線を感じている余裕など、フィオーレの中からどこかに飛んで行ってしまっていた。
 彼の問いに、彼女はなんとか答えようとする。


「ふぃ、フィオーレ……うっ、あんっ、あ――」


 猛りの先端が蜜口へと突き立つ際のぐちゅんぐちゅんとした水音と、彼女の乱れた声がその場を支配した。彼女と彼の体が動く度に、祭壇に敷かれた絹がずずっと動く。同時に木がギシギシと軋む音が響いた。


「へぇ、フィオーレ、か――なぁ、お前もうイきそうだな――って、もう聴こえてねぇな」


「あ、やぁっん、あ、あ、あぁ――――やああんっ――」


 初めて絶頂を迎えてびくびくと震える彼女の上で、今度は彼が硬いみなぎりをしごく。


「脚の間で受けろよ――」


 彼女の腹部から脚の間にかけて、白いほとばしりが飛んだ。ぐちゃぐちゃに濡れていた秘部にどろりとしたものが流れていく。
 彼女の身に着けていた純白のドレスも汗や体液でどろどろに汚れてしまっていた――。


「これで仕上げだ――」


(――なにを――?)


 彼は自身の右前腕の柔らかい部分に噛みつく。そして、傷から血が滴り始めた。
 その血液を、彼女の脚の間から流れる白濁した液体の中へと落とす。

 デュランダルは不敵に笑うと、自身の騎士団のコートをばさりと脱ぐ。まだ全身をびくびくと震わせたままの彼女の上にコートをかけると、声を張り上げた。


「ほら……見てたか、お前ら――? これで、この姫さん――フィオーレと俺は、神に認められた夫婦だ――文句はねえだろ?」


 初めは誰も讃えなかった。


 しばらくすると、一同から祝福の喝采がぱらぱらと聴こえ始め、次第に音は大きくなった。


 だが、実際にはまだ、完全に二人は交わり合っていない――。


(神をも恐れぬ不遜な態度――)


 頬を紅潮させ肩で息をしていたフィオーレは、疲労と快楽の波に負けて、そのまま意識を失ったのだった――。



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