57 / 60
特別編3-1 おにいちゃんには こうかが ない みたいだ……※
しおりを挟む騎士団の詰め所、シルヴァお兄ちゃんが働く執務室にて――。
朝から城とは別方向に向かっているのはどうしてなのか、彼に尋ねたところ――。
長身痩躯のお兄ちゃんから、私は壁際に身体を追い詰められていた。
「あっ……んんっ……はぅ……お兄ちゃんっ……」
まるで、何かを誤魔化すかのように、彼は私へ愛撫をはじめたのだ。
くちゅくちゅと舌同士を絡まされていると、大きな手で覆われた胸をぐにゅぐにゅと変形させてくる。
「リモーネ……」
そのままドレス越しに、硬くなった胸の先端をきゅっと摘ままれ、くにくにと動かされた。
「ひああんっ……!」
「俺のリモーネ……お前は、可愛い声で啼くな……」
彼の左手がスカートの裾から侵入して、太腿を撫ぜはじめる。
「ああっ……」
全身に快感が走っていくが、それになんとか私は抵抗しようとした。
「おに……ちゃっ……はぐらかさないでっ……ひゃあっ……!」
だが、彼の攻撃は止むどころか激しさを増す。
スクエアネックの襟元を胸下まで引きずり降ろされてしまい、ふるりと小ぶりの乳房が二つ顕わになってしまった。
ぴんと尖ってしまっている紅い果実を、シルヴァが食んだ。
そのまま彼の舌がちろちろと動くものだから、ぞくっと全身に快感が駆け抜ける。
秘めたる部分から、じわりと愛蜜が溢れはじめた。
「こ、これ以上は、だ、ダメっ……し、しごと、中でしょっ……」
私はなんとか両手で、シルヴァの短い銀色の髪をぎゅっと掴んだ。
なんとか引きはがそうとしたものの、大の男の――騎士として腕を上げている彼を引きはがせるはずもない。
先端を舐められている間に、彼の指がショーツの割れ目に忍び寄ってきた。
「リモーネ……もう濡れてるな」
「お兄ちゃっ……ひゃあっ……」
こういう情事の際には、少し饒舌になるシルヴァの言葉に恥ずかしさを禁じ得ない。
(と、とにかくどうにかしなきゃ……!)
このまま快楽に身を委ねたい気持ちもあるが、他の騎士が来たりした時に、彼の仕事の評価を下げかねないと、心を鬼にした。
「お兄ちゃんっ……!」
「どうした、リモーネ?」
「ひゃあんっ……!」
だが、彼の舌先が突起をぺろりと舐めてきたので、身体がびくんと反応してしまう。
(が、頑張らなきゃ……!)
ぐぐっと、彼の短い銀の髪を掴む手に力を込めた。
「離れて、シルヴァお兄ちゃんっ……」
「どうした、リモーネ……?」
「離れないと――」
私は大きく息を吸い込んだ。
「――もう、お弁当はなしです!」
叫ぶように告げると、シルヴァの顔が胸元から離れる。
急いで、ドレスを私は整えた。
「リモーネ……そんな……」
表情に乏しいシルヴァだが、私には分かる。
(――お兄ちゃん、相当ショックを受けてる……!)
すると――。
0
お気に入りに追加
1,901
あなたにおすすめの小説
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
こわいかおの獣人騎士が、仕事大好きトリマーに秒で堕とされた結果
てへぺろ
恋愛
仕事大好きトリマーである黒木優子(クロキ)が召喚されたのは、毛並みの手入れが行き届いていない、犬系獣人たちの国だった。
とりあえず、護衛兼監視役として来たのは、ハスキー系獣人であるルーサー。不機嫌そうににらんでくるものの、ハスキー大好きなクロキにはそんなの関係なかった。
「とりあえずブラッシングさせてくれません?」
毎日、獣人たちのお手入れに精を出しては、ルーサーを(犬的に)愛でる日々。
そのうち、ルーサーはクロキを女性として意識するようになるものの、クロキは彼を犬としかみていなくて……。
※獣人のケモ度が高い世界での恋愛話ですが、ケモナー向けではないです。ズーフィリア向けでもないです。
断る――――前にもそう言ったはずだ
鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」
結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。
周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。
けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。
他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。
(わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)
そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。
ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。
そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?

【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される
奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。
けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。
そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。
2人の出会いを描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630
2人の誓約の儀を描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041

【R18】幼馴染がイケメン過ぎる
ケセラセラ
恋愛
双子の兄弟、陽介と宗介は一卵性の双子でイケメンのお隣さん一つ上。真斗もお隣さんの同級生でイケメン。
幼稚園の頃からずっと仲良しで4人で遊んでいたけど、大学生にもなり他にもお友達や彼氏が欲しいと思うようになった主人公の吉本 華。
幼馴染の関係は壊したくないのに、3人はそうは思ってないようで。
関係が変わる時、歯車が大きく動き出す。

婚活に失敗したら第四王子の家庭教師になりました
春浦ディスコ
恋愛
王立学院に勤めていた二十五歳の子爵令嬢のマーサは婚活のために辞職するが、中々相手が見つからない。そんなときに王城から家庭教師の依頼が来て……。見目麗しの第四王子シルヴァンに家庭教師のマーサが陥落されるお話。

今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。
そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。
だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。
そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。

【完結】妻至上主義
Ringo
恋愛
歴史ある公爵家嫡男と侯爵家長女の婚約が結ばれたのは、長女が生まれたその日だった。
この物語はそんな2人が結婚するまでのお話であり、そこに行き着くまでのすったもんだのラブストーリーです。
本編11話+番外編数話
[作者よりご挨拶]
未完作品のプロットが諸事情で消滅するという事態に陥っております。
現在、自身で読み返して記憶を辿りながら再度新しくプロットを組み立て中。
お気に入り登録やしおりを挟んでくださっている方には申し訳ありませんが、必ず完結させますのでもう暫くお待ち頂ければと思います。
(╥﹏╥)
お詫びとして、短編をお楽しみいただければ幸いです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる