【R18】嫌いになりたい、だけなのに

おうぎまちこ(あきたこまち)

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 ベッドの上、オデッセイはケンダルに組み敷かれてしまった。
 細い両手首を大きな片手で掴まれてしまい、自由を奪われてしまう。

「お前の体の中で受け止めてくれよ……『特別な体液』とやらを」

「……私の……体の中で……?」

 それは、つまり……
 オデッセイは目を真ん丸に見開いた。
 氷魔法の氷柱で頭をガツンと殴られたかのような衝撃だ。

「ああ、そうだ。お前の胎でだよ……」

 そうして、剣蛸の出来た指先で、もう一度下腹を撫でられ、ビクンと身体が跳ね上がった。

「あっ……」

 下腹を何度か擦られると、両脚の間から蜜がじわじわと溢れてくる。

「お前だって知ってるだろう? 俺は、ごちゃごちゃ考えるのは性に合わないんだよ」

 ケンダルが吐き捨てるように続ける。

「だったら、答えは簡単だ……俺もお前に嫌われさえすれば良い」

 オデッセイは混乱してしまう。瞳が忙しなく揺れ動いた。
 相手の醒めた視線が、ざわざわと落ち着かなくさせてくる。
 ひりつく喉から、なんとか声を絞り出した。

「どうして、貴方まで私に嫌われようとしているの……?」

「はあ、ずっと一緒にいて、そんなのも分かんねえのかよ……面倒くせえ……」

 面倒くさいと言われてしまい、オデッセイの胸がズキンと痛む……暇もないままに、彼の指が、白磁のような乳房に沈み込んできた。そうして、ゆっくりと変形させられる。

「最初っから、こうして無理やり犯してりゃあ良かったな。そうすれば、『逆惚れ薬』を作る必要がそもそもないんだし……」

「あっ……ケンダル、やめっ、やあっ……んんっ……あっ……」

 両手を封じられてしまっており、抵抗することが出来ない。
 与えられる快楽から逃げようとしたのだが……体の上に跨るケンダルの両膝に挟まれて、腰を捻ることさえ許されない。
 彼の唇が耳元に近づくと、色香を孕んだ声音で告げてくる。

「ああ、お前、褒められるの苦手だろう? 俺の掌の中で弾んできて……気持ちが良いぜ……」

「変なこと……言わないでくださいませっ……」

 すると、ケンダルが意地悪そうに口の端をにやりと吊り上げた。
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