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しおりを挟むかと思えば、女性器に彼が頭を突っ込んだ。
割れ目に舌を差し入れられ、舐られる。
「ひゃっ……だめっ、そこは汚いっ……あううっ……!」
「汚くねえよ……真っ赤に染まって、俺のことを誘って来やがる……」
粘膜の上を這いずる舌が敏感な芽を捉えた。
「ひゃあっ……! そこは……! ああっ……!」
「クリトリス弄られんのがお嬢も好きなんだな」
にやりと笑んだ気配を感じたかと思うと、ざらりとした舌と硬い指が、執拗に芽を弄りはじめる。
「ふああっ……そこ……あんまりしないで、びりびりして……」
「しないでって言われるとやりたくなるタイプなんだよ……なあ、お前がまた俺に抱かれたくなるぐらい、派手に抱いてやるよ」
そうして、狭穴へと彼の舌が差し抜きをはじめた。
指の芽を擦るスピードが速くなり、感覚が狭まっていく。
気づけば、舌が離れ、解された穴へとぬるりと指が侵入し、Gスポットを刺激しはじめる。
「ふあっ、ああっ、もうダメっ……なんか変、無理っ……ああっ……――!」
今までに聞いたこともないような、甘ったるい声が自分から聞こえた。
そうして、潮を噴き上げてしまう。
「貴彬さん、顔を濡らしてしまって……」
なんだか気持ち良いやら、何が起きたのやらで、混乱して涙が出そうだ。
すると、目の前の相手は意に介した様子もなく、腕で液を拭う。
「お前を泣かせるのは最高に男冥利に尽きるな……」
こんな時まで軽口を叩ける大人な彼とは違って、自分は状況についていくのが必至だ。
「さあて、もっと激しいのをお前の中にぶっこんでやるよ……」
彼の脚の間に見える怒棒は、どんな獣よりも凶暴な生き物に見えた。
血管が浮いたそれは、浅黒く光っている。
ウサギを狙う狼かのように、彼の先端は先走りの涎を流していた。
「さあて、もう充分ぐっしょり濡れてるわ、解してあるわ……もう良いだろう? どうだ? お嬢? 今度にしても良いんだぜ」
挑発してくる若頭に、組長の孫は啖呵を切った。
「上等よ。さっさと貴方の女になってみせる」
いつの間にか涙も引っ込んでしまった。
「それでこそ、俺のお嬢だよ」
彼の身体が私の身体の上に、柔らかく覆いかぶさってくる。
そうして、宛がわれた先端が、狭穴の中に一気に差し入れられた。
「いっ……」
――痛い。
「すぐ楽になる」
彼の広い背に必死にしがみつく。
一瞬鋭い痛みが走った後、下腹部にものすごい圧迫感を感じる。
脚の間にぬるりと生温かなものが流れていった。
「もう終わったぞ……」
額に汗を浮かべる貴彬さんも珍しいなと思って、ぼんやり眺めていると、何度かついばむような口づけを施される。
「さて、痛くないように派手に動いて良いか? お嬢」
「そんなこと出来るの?」
「ああ、だって俺だからな……俺に全てを委ねてくれよ、お嬢」
彼の言うがままに任せた。
最初はゆっくりと抜き差しが何度かおこなわれる。
痛みはないかどうか確認されると、どんどん速さが増していく。
「ふあっ、ああっ、あっ、あっ……」
最初はちょっぴり痛かったはずなのに、今は肉棒で肉壁が擦られる感覚が堪らなく気持ちが良かった。
彼の腰の揺さぶりがどんどん激しくなっていく。
快感の波が腰から背に向かって、ずんずん駆けていく。
「ああ、お嬢、お前の中、最高に熱いな……」
いつもは余裕そうな彼が眉を寄せて、一心不乱に腰を振る姿がなんだか艶めかしい獣に見えた。
互いの荒い呼吸が、まるで二重奏のように音を奏でる。
ギシギシ、ぐちゅぐちゅと、淫らな水音が立ちめた。
ピストン運動はどんどんどんどん昂ぶっていく――。
膨張した肉杭は、びくびくと律動をはじめる。
「ふあっ、ああっ、あっ、頭、おかしくなる……」
「俺もだ……二人で頭、おかしくなっちまおうぜ……」
そうして――。
「ああっ、ああ……――!」
全身がしなる。
相手から腰を激しく打ちつけられ、びゅくびゅくと灼熱のように熱い精をぶちまけられた。
先ほどまでの荒々しさとは打って変わった優しさで、 びくびくと四肢を震わせる私の身体を包みこんでくる、
「ああ、お嬢、好きだ。愛してるぜ……」
彼の低い声が、微睡む私の耳に優しく届く。
「これから先、俺から離れることは許さねぇ……いいや俺がぜってぇにお前を離すことはしねぇ。夫婦になった約束だ」
初夜、お互いの気持ちを確かめ合いながら、何度もキスして、二人で一緒に眠りに就いたのだった。
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