【R18】四年に一度だけ会える騎士様

おうぎまちこ(あきたこまち)

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「ディアーナ、会いたかった」

 私の異世界での異称を呼ばれた。

「レナード……!」

 目の前に現れた美青年。
 サラサラの流麗な金の髪、透き通るような蒼い瞳。
 すっと通った鼻筋は外国人のよう。
 異国の騎士の衣服を身に纏っており、自分たちの世界の人間ではないことがわかる。
 そうして、鏡の中からこちらに歩んできた彼が、優美な手つきで、私の黒髪を慈しむように撫でてくる。

「四年間、離れていたのはつらかった。もうずっと君に触れたかった」

「レナード、私もよ。だけど……」

 王女様との結婚は?
 そんな風に尋ねようとしたら……

「王女殿下との結婚はもちろん断ったよ、俺には君しかいないから。不安にさせて悪かった」

 そんな風に言われると、心にポッと火が灯ったようだ。

「レナード、嬉しい……あ……」

「俺も君に会えて嬉しいよ」

 彼の大きな両手が私の頬を包み込んできた。
 そうして口づけを交わす。

「ん……」

 彼とするキスはいつも甘い。
 蕩けるような口づけを何度も何度も施される。
 優しく啄まれると、夢見心地になっていく。

(いつもみたいにキスの後は手を繋いで、四年間の出来事を会話するのかしら……?)

 そんなことを思っていたのだけれど……

「んんっ……あっ……」

 今日はいつもと違った。
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