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ハネムーン前日譚
7※
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「ギル、本当?」
ギルフォードがちゅっと口づけてくる。
「もちろん本当だよ……。俺はそもそも嘘を吐くのが苦手だしな……。ほら、挿れるぞ……喋ったら舌を噛むからな」
そう言うと、彼の熱棒が肉壁の中にじゅぶじゅぶと沈み込んできた。
久しぶりに彼の圧を感じると、なんだか嬉しくなってきた。
私が全てを飲み込んだ後、彼が腰を揺らしはじめる。
媚薬を飲んでいるせいだろうか、いつもより揺さぶりが強い錯覚に陥った。
「ふあっ、ああっ、あっ……」
「ルイーズ、久しぶりだな……ああ、お前の中はどれだけだって飽きたりねぇ……」
彼に見下ろされると、落ち着かない。
ぐちゅぐちゅと抜き差しを続けられた。
「あっ、ギル、奥まで当たって……あっ、やっ、あっ、あんっ……」
いつも以上に深い位置にぶつかってくる上に、媚薬のせいで快楽が強い。
激しくベッドがぎしぎしと軋んだ。
淫秘な水音が立ち込める中、ぱちゅぱちゅと肌がぶつかり合う。
次第に、肉壁でしめつけられた獣が、内側で苦し気に蠢きはじめる。
「ああ、もう限界だ、ルイーズ」
「ギル、来てっ……――!」
彼の逞しい二の腕をぎゅっと掴んだ。
彼が精を吐き出すのを全て受け入れると、久しぶりの高揚感に包み込まれた。
二人して果てる。
結合部から、どろりと愛し合った後の液が溢れ出した。
疲れを知らないギルフォードが、ぐいっと寝ころぶ私の身体を抱き上げる。
「相変わらず、お前は最高だ、ルイーズ……」
「ギル……」
汗ばんだ肌同士が吸い付き合った。
「さて、次に移るぞ」
「えっ……きゃっ……ギルっ、待って、あっ、あっ、あっ……」
「待つのは苦手だって言っただろう?」
今度は下から突き上げられる。
「ひゃあっ、あっ、あっ……――」
結局、薬が抜けたのは朝方で――それまで、延々と行為は続いたのだった。
※※※
翌朝、少しだけ眠りに就いていたようだ。
はっと目を覚ますと、真っ先にギルフォードの蒼い瞳が目に入った。
「おはよう、ルイーズ」
彼に腕枕をされていることに気づく。
「おはよう、ギル……」
ちゅっと額に口づけられ、心臓がドキンと跳ねた。
「もう薬は抜けたか?」
「うん、大丈夫みたい」
改めて彼に告げる。
「ごめんなさい、ギル。まだ貴方と違って大人になりきれないところがあって……すぐに感情的になっちゃう……」
彼の頬にそっと手を当て続けた。
「だけど、ちゃんと貴方の奥さんになりたいの。だから、これからも喧嘩しちゃうかもしれないけれど、よろしくね」
ふんわり笑うと、ギルフォードも口の端を上げた。
「お前のことは、充分承知だよ――妻になってくれて、俺の方こそ感謝している。これからは不安になったら教えてくれよ。贈り物を送るだけじゃなくて……お前が嫌になるぐらい、愛の言葉を並べてやるから」
子どもの頃に比べ、大人になった彼を見ていると嬉しくなる。
「ありがとう、ギル」
ふと、気になったことを尋ねる。
「そういえば……なんでギルはすぐに薬が抜けたの?」
「さあ、どうだろうな? 普段から身体を鍛えているからじゃないか?」
答えになってない気がしたが納得することにした。
「私も身体を鍛えようかしら?」
「お前ん家の両親みたいに、毎朝一緒に散歩するか?」
「それは鍛える内に入るの?」
「どうだろうな?」
ギルフォードが蕩けるような笑みを浮かべてくる。
「まあ、俺はお前と一緒に居れるなら、結局何でも良いんだよ――新婚旅行も楽しみだよ、愛してる。ルイーズ」
こうして、媚薬事件を乗り越えたギルフォードと私はまた本当の夫婦に近付けたのだった。
後日……マダムモリスンは甥っ子からこってり絞られることになる。
ギルフォードがちゅっと口づけてくる。
「もちろん本当だよ……。俺はそもそも嘘を吐くのが苦手だしな……。ほら、挿れるぞ……喋ったら舌を噛むからな」
そう言うと、彼の熱棒が肉壁の中にじゅぶじゅぶと沈み込んできた。
久しぶりに彼の圧を感じると、なんだか嬉しくなってきた。
私が全てを飲み込んだ後、彼が腰を揺らしはじめる。
媚薬を飲んでいるせいだろうか、いつもより揺さぶりが強い錯覚に陥った。
「ふあっ、ああっ、あっ……」
「ルイーズ、久しぶりだな……ああ、お前の中はどれだけだって飽きたりねぇ……」
彼に見下ろされると、落ち着かない。
ぐちゅぐちゅと抜き差しを続けられた。
「あっ、ギル、奥まで当たって……あっ、やっ、あっ、あんっ……」
いつも以上に深い位置にぶつかってくる上に、媚薬のせいで快楽が強い。
激しくベッドがぎしぎしと軋んだ。
淫秘な水音が立ち込める中、ぱちゅぱちゅと肌がぶつかり合う。
次第に、肉壁でしめつけられた獣が、内側で苦し気に蠢きはじめる。
「ああ、もう限界だ、ルイーズ」
「ギル、来てっ……――!」
彼の逞しい二の腕をぎゅっと掴んだ。
彼が精を吐き出すのを全て受け入れると、久しぶりの高揚感に包み込まれた。
二人して果てる。
結合部から、どろりと愛し合った後の液が溢れ出した。
疲れを知らないギルフォードが、ぐいっと寝ころぶ私の身体を抱き上げる。
「相変わらず、お前は最高だ、ルイーズ……」
「ギル……」
汗ばんだ肌同士が吸い付き合った。
「さて、次に移るぞ」
「えっ……きゃっ……ギルっ、待って、あっ、あっ、あっ……」
「待つのは苦手だって言っただろう?」
今度は下から突き上げられる。
「ひゃあっ、あっ、あっ……――」
結局、薬が抜けたのは朝方で――それまで、延々と行為は続いたのだった。
※※※
翌朝、少しだけ眠りに就いていたようだ。
はっと目を覚ますと、真っ先にギルフォードの蒼い瞳が目に入った。
「おはよう、ルイーズ」
彼に腕枕をされていることに気づく。
「おはよう、ギル……」
ちゅっと額に口づけられ、心臓がドキンと跳ねた。
「もう薬は抜けたか?」
「うん、大丈夫みたい」
改めて彼に告げる。
「ごめんなさい、ギル。まだ貴方と違って大人になりきれないところがあって……すぐに感情的になっちゃう……」
彼の頬にそっと手を当て続けた。
「だけど、ちゃんと貴方の奥さんになりたいの。だから、これからも喧嘩しちゃうかもしれないけれど、よろしくね」
ふんわり笑うと、ギルフォードも口の端を上げた。
「お前のことは、充分承知だよ――妻になってくれて、俺の方こそ感謝している。これからは不安になったら教えてくれよ。贈り物を送るだけじゃなくて……お前が嫌になるぐらい、愛の言葉を並べてやるから」
子どもの頃に比べ、大人になった彼を見ていると嬉しくなる。
「ありがとう、ギル」
ふと、気になったことを尋ねる。
「そういえば……なんでギルはすぐに薬が抜けたの?」
「さあ、どうだろうな? 普段から身体を鍛えているからじゃないか?」
答えになってない気がしたが納得することにした。
「私も身体を鍛えようかしら?」
「お前ん家の両親みたいに、毎朝一緒に散歩するか?」
「それは鍛える内に入るの?」
「どうだろうな?」
ギルフォードが蕩けるような笑みを浮かべてくる。
「まあ、俺はお前と一緒に居れるなら、結局何でも良いんだよ――新婚旅行も楽しみだよ、愛してる。ルイーズ」
こうして、媚薬事件を乗り越えたギルフォードと私はまた本当の夫婦に近付けたのだった。
後日……マダムモリスンは甥っ子からこってり絞られることになる。
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