【R18】護衛対象はオネエな王子様――溺愛王子は夜、獣に豹変する――

おうぎまちこ(あきたこまち)

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 地下にある一室。
 薄暗くて埃っぽい部屋のベッドの上。
 同僚騎士レインに身体を押し倒され、身動きがとれない。
 剣は奪われてしまった。
 数人の男たちの手が差し迫ってくる。

「学生時代は少年のようだと思っていたが、だいぶ成長したみたいじゃないか」

 レインが私の騎士服をむんずと掴んだ。

「きゃっ……!」

 ビリビリと服が裂ける音が響いた。
 もがこうと動かした両手両脚を、近くの男たちの毛むくじゃらな手に抑えつけられる。ざわりと肌が粟立った。

(こんなことなら、ヒルデ様に……)

 顕わになった胸の谷間に、レインの手が伸びる。ざわざわと不快感が背を駆けていった。
 下卑た男たちのにやついた顔が気持ちが悪い。
 度数の高い酒を飲まされたせいだろう。

(体、動いて)

 だが、無情にも指先に力が入らない。
 ぎゅっと瞼を瞑る。

(ヒルデ様……)

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