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21※(アルファポリス版)
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痛みは強いのかと思ったが一瞬だった。
巨大な熱塊が侵入してくると、ぎゅっと身体が縮こまる。
奥深くまで彼が突き進むと、下腹が圧迫された。
気づかぬうちに目を瞑っていたようで、そっと開くと、彼の綺麗な青い瞳と出会った。
「あ、私たち繋がって……」
「メイベル……繋がれてすごく幸せだ」
そうして、彼が私の頬に何度も口づけを落としてくる。
(あ……)
『メイベルが痛くなくて良かった。こんなにも幸せなことがあるんだな……本当に、なんて……幸せなんだ……』
彼の優しさが胸にじんわりと広がっていって、すごく幸せだった。
「動くぞ」
そうして、彼が腰を揺すりはじめた。
奥深くにある女性の芯を何度も何度もノックされる。
言葉数の少ない彼なりの求愛のようで、たまらなく嬉しくなった。
「あっ、んんっ、あっ、あっ……」
「ああ、メイベル、メイベル……」
私の名前を呼ぶたびに、彼から『好きだ』『愛している』『そばにいてほしい』
そんな声が聴こえてくる。
……優しい揺さぶりで心も体もほろほろと溶けていくようだった。
「あっ、激しいっ、あっ、あっ……」
「メイベル……」
次第に彼の腰の揺さぶりが激しくなってくる。
ベッドが軋む音と淫靡な水音とが部屋の中に立ち込める。
互いの両手を絡め合うと、そのまま二人して揺れ動く。
シーツで背中が擦れるのさえ気持ちが良かった。
肉棒が何度も抽送運動を繰り返すと肉壁が擦られて快感が全身を駆け巡る。
「あっ、あんっ、あっ……」
「メイベル、メイベル……」
彼からもたらされる揺さぶりが気持ちよくて、どんどん思考がままならなくなっていく。
ぐちゅぐちゅと淫らな水音が立ち込める。
ギシギシギシギシ……ベッドが間断なく揺れ動いた。
そうして――
「あっ、あっ、あっ……!」
「出る……」
「ああっ……――!」
快感でひくつく蜜口が、肉棒をぎゅうぎゅうに締め付けると律動をはじめる。
ギアスが懊悩な声を上げ、吐精されると一気に下腹が熱くなった。
「ギアス……」
「メイベル、愛している……」
そうして、愛の言葉と共に彼が私に何度も口づけを落としてくる。
言葉の代わりに態度で示すと言わんばかりに、私を慈しむ気持ちが伝わってきた。
じんわりと彼の愛を内側からも感じていると、そっと彼が離れようとした。
名残惜しくて……
「まだですわ」
「は?」
私は両脚を彼の腰に巻き付ける。
そうして、頬を赤らめながら返した。
対するギアスの顔も真っ赤だ。
「仲の良い婚約者同士というのは、一夜の間に何度も身体を交えると聞きます」
「なっ……」
いつもは無表情なギアスが今日は百面相をしていて、なんだかおかしかった。
「俺としたことが、まさか、お前がそんな破廉恥な女性に成長しているとは想定外だった」
「は、破廉恥!?」
「ああ、一夜の間に何度も身体を交えるなど、まるでケダモノだ」
「ケダモノ……」
ケダモノ扱いされてしまい、しゅんとなってしまったけれど――
ふっとギアスの口元が綻んだ。
「だが、俺の前だけでなら悪くはないな」
すると、突然四つん這いにさせられた。
「ギアス、ひゃんっ……!」
ぬるりと欲望が双臀の間を蠢く。
「さっき、お前が願った通りにしよう――お互い犬やケダモノになってしまえば、一晩中でも問題はなさそうだ」
「ひゃんっ、あっ、あっ……」
再びゆさゆさと揺さぶられはじめた。
(そういえば、結局あの書類の束はなんだったのかしら……?)
もしも私の推測が正しいのだとしたら……
けれども、そんなことを考える暇はすぐになくなり……
私の願い通り、両想いになった彼とまるでケダモノのように一晩中愛し合ったのでした。
巨大な熱塊が侵入してくると、ぎゅっと身体が縮こまる。
奥深くまで彼が突き進むと、下腹が圧迫された。
気づかぬうちに目を瞑っていたようで、そっと開くと、彼の綺麗な青い瞳と出会った。
「あ、私たち繋がって……」
「メイベル……繋がれてすごく幸せだ」
そうして、彼が私の頬に何度も口づけを落としてくる。
(あ……)
『メイベルが痛くなくて良かった。こんなにも幸せなことがあるんだな……本当に、なんて……幸せなんだ……』
彼の優しさが胸にじんわりと広がっていって、すごく幸せだった。
「動くぞ」
そうして、彼が腰を揺すりはじめた。
奥深くにある女性の芯を何度も何度もノックされる。
言葉数の少ない彼なりの求愛のようで、たまらなく嬉しくなった。
「あっ、んんっ、あっ、あっ……」
「ああ、メイベル、メイベル……」
私の名前を呼ぶたびに、彼から『好きだ』『愛している』『そばにいてほしい』
そんな声が聴こえてくる。
……優しい揺さぶりで心も体もほろほろと溶けていくようだった。
「あっ、激しいっ、あっ、あっ……」
「メイベル……」
次第に彼の腰の揺さぶりが激しくなってくる。
ベッドが軋む音と淫靡な水音とが部屋の中に立ち込める。
互いの両手を絡め合うと、そのまま二人して揺れ動く。
シーツで背中が擦れるのさえ気持ちが良かった。
肉棒が何度も抽送運動を繰り返すと肉壁が擦られて快感が全身を駆け巡る。
「あっ、あんっ、あっ……」
「メイベル、メイベル……」
彼からもたらされる揺さぶりが気持ちよくて、どんどん思考がままならなくなっていく。
ぐちゅぐちゅと淫らな水音が立ち込める。
ギシギシギシギシ……ベッドが間断なく揺れ動いた。
そうして――
「あっ、あっ、あっ……!」
「出る……」
「ああっ……――!」
快感でひくつく蜜口が、肉棒をぎゅうぎゅうに締め付けると律動をはじめる。
ギアスが懊悩な声を上げ、吐精されると一気に下腹が熱くなった。
「ギアス……」
「メイベル、愛している……」
そうして、愛の言葉と共に彼が私に何度も口づけを落としてくる。
言葉の代わりに態度で示すと言わんばかりに、私を慈しむ気持ちが伝わってきた。
じんわりと彼の愛を内側からも感じていると、そっと彼が離れようとした。
名残惜しくて……
「まだですわ」
「は?」
私は両脚を彼の腰に巻き付ける。
そうして、頬を赤らめながら返した。
対するギアスの顔も真っ赤だ。
「仲の良い婚約者同士というのは、一夜の間に何度も身体を交えると聞きます」
「なっ……」
いつもは無表情なギアスが今日は百面相をしていて、なんだかおかしかった。
「俺としたことが、まさか、お前がそんな破廉恥な女性に成長しているとは想定外だった」
「は、破廉恥!?」
「ああ、一夜の間に何度も身体を交えるなど、まるでケダモノだ」
「ケダモノ……」
ケダモノ扱いされてしまい、しゅんとなってしまったけれど――
ふっとギアスの口元が綻んだ。
「だが、俺の前だけでなら悪くはないな」
すると、突然四つん這いにさせられた。
「ギアス、ひゃんっ……!」
ぬるりと欲望が双臀の間を蠢く。
「さっき、お前が願った通りにしよう――お互い犬やケダモノになってしまえば、一晩中でも問題はなさそうだ」
「ひゃんっ、あっ、あっ……」
再びゆさゆさと揺さぶられはじめた。
(そういえば、結局あの書類の束はなんだったのかしら……?)
もしも私の推測が正しいのだとしたら……
けれども、そんなことを考える暇はすぐになくなり……
私の願い通り、両想いになった彼とまるでケダモノのように一晩中愛し合ったのでした。
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