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しおりを挟む「さて――」
そうして、彼がおもむろにローブを脱ぎ捨てる。
「あっ……――」
日陰で研究ばかりしている魔術師とは思えないほど、屈強で強靭で張りのある筋肉が目に入ってきた。
「魔術師長たるもの、多少は武芸の嗜みがあるんだよ」
多少というレベルではない気がするし……。
(魔術師関係なくない?)
けれども、そんなことを考える余裕はなくなってしまった。
彼の股間に目をやると、巨塊がそそり返っているではないか――。
私の頬が勝手に赤らんでいく。
「あ、あの……あ……」
私の身体の上に彼が跨ってくる。
性器同士をぬるぬると合わせはじめた。
粘膜同士が触れ合い、それだけで気持ちが良くて気を失いそうだ。
だけど、私はなんとか気力を振り絞る。
「待って……ください、ファウスト様」
「なんだい?」
こんな時まで、彼の声は落ち着いている。
「スライムからはさっきまでのことしかされていませんっ……! だから、これ以上先は事情聴取に無関係のはずで……」
「いいや、スライムに弄られた君の身体がおかしくなっていないかどうか探る必要がある」
「そんなっ……それに、ファウスト様は、近頃ご結婚されるのですよね?」
「ああ、そのつもりだが、どうしてそれを知っているんだ?」
「それは、職員たちの風の噂で……」
「君にはこの件は内緒にしておくように伝えていたのに、一体誰だ? 後で罰さねばならないな」
「ええっと……ファウスト様?」
彼の瞳が仄暗く光る。
「それに――違反をした君への罰がまだだ」
「あ……罰」
彼が自分以外の皆から「冷酷無慈悲」だと呼ばれている理由をなんとなく察してしまった。
「…………さあ、俺に身を委ねておくれ――ほら、脚を開いてごらん」
「あ……」
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