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無垢な花嫁は、青焔の騎士に囚われる【短編版】
10※
しおりを挟む決意をこめた眼差しで返した。
「はい……絶対に後悔はしません……だから、私を貴方の本当の奥さんにしてください……」
「これから逆賊になる男に操を捧げるとか、本当に変わった女だよ、お前は――ちゃんと掴まっとけ」
彼の首にしがみつく。先ほどよりも、彼の端正な顔立ちが近づいた。
ちゃぷんと、水面が跳ねる。同時に、彼の硬い先端に、蜜口を貫かれた。
「ひぅっ――!」
下腹部にずんっとした重みがかかった。
膜が伸びながら、みちみちと彼の猛りが先に進んでくる。
「いた……い」
「キツイな……力、抜けるか?」
耳元に、優しい声音の彼の声が届く。
「ひうっ……い、いたい……」
初めての事態で混乱していると、デュランダル将軍が優しく口付けてきた。
「安心しろ、大丈夫だから」
いつになく優しい彼の声で、心が安らいでいるうちに痛みが徐々に引いていく。
彼の硬くて熱い肉棒を、肉壁が張り付き、ぎゅうぎゅうと締め付けた。
お腹の奥にとんっと何かが触れるのを感じる。
「入った」
痛みが徐々に引いていく。
水だけでなく汗で濡れる彼の顔を見て、涙が溢れてきた。
彼の頬にそっと両手で触れる。
「私……貴方の奥さんにちゃんと慣れましたか? デュランダル将軍……」
「ああ、お飾りなんかじゃねぇ……もうお前は俺の嫁さんだ――あと、相変わらず仰々しいな……もう将軍じゃなくなるよ、俺は――」
寂しげに笑う彼に、自分からそっと口づけた。
彼の目じりにはそっと涙が浮かんでいる。
「……それなら……デュランダル……様……」
「呼び捨てでも良いが、様付けも悪くないな」
彼の優しい笑みに、胸と子宮がきゅうと締まる。
「少しだけ動くから」
「は、はい。お願いします」
そうして、彼はゆっくりと腰を動かし始めた。慌てて彼の背に手を回す。
彼が身体を動かすたびに水面がざぶざぶと波打った。
「ひあっ、あんっ、あっ、あ――」
水の中で、秘部に局部がずずっと抽送される。
粘膜同士が擦れ合い、びりびりとした快感が全身に走っていった。
動きの激しさに耐えるために、水中にある脚を彼の腰に巻き付ける。
「女の中にいて、こんなに幸せなのは、生まれて初めてだ」
「あっ、あんっ、あっ、あ――」
次第に、彼の腰の動きが速まり、互いの恥骨同士がぶつかり合う。
水の中で、ぐちゅぐちゅと抽送運動が繰り返され、次第に速度を増していく。
「出しても良いか?」
「は、はい……! ……あ、あん、あ、あ」
初めての動きと快楽の波で白濁する意識の中、よく分からないまま頷いた。
腰をデュランダル様に掴まれたかと思うと、一際強く彼の腰が打ち付けてくる。
「ゃああっ――――!」
大量の熱い刻印を注ぎ込まれると同時に、身体に雷が落ちたような痺れが起こる。
びくびくと痙攣する身体を、荒い呼吸のデュランダル様が抱きしめてきた。
水か汗か体液なのかは分からないが、びしょびしょに濡れ切った身体を、お互い強く抱きしめ合う。
「デュランダル様……大好きです……」
そうして、また再び互いの唇を貪るようにして求めあった。
「はあ――手離したくねぇな」
彼の瞳が揺れ動く。
ゆっくりと彼の局部が、秘部から引き抜かれる。
水中に、二人が愛し合った液と血液がさらりと流れていった。
私は彼に告げる。
「デュランダル様、やっぱり私も連れて行ってください――私は貴方の妻です。死ぬときも、貴方と一緒に果てたい」
「お前の気持ちは嬉しい。だけど――」
彼が私の首をとんと手刀で叩く。
(あ……)
だんだん気が遠くなっていく。
彼の声が遠くで聴こえた。
「お前には未来がある。幸せになれ。フィオーレ……」
初めて彼に名を呼ばれて嬉しいはずだったのに、私の瞳からは涙が零れたのだった。
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