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囚われの輝夜姫は、月夜に喘ぐ【後日談】

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毎夜大切に扱われているが、いまだに行為に慣れずに心の臓が壊れてしまうのではないかと緊張してしまう。
 羽織っていた菖蒲の小袿が乱れる。
 単衣の襟元から、相手の大きな指が侵入すると、ふるりと露わになった乳房を掴まれ、そのまま変形させられる。

「あっ……ああっ……」

「今日も綺麗だ、輝夜……」

 白磁のような乳房を幾度となく捏ねられた後、蘇芳の唇が紅い先端を咥えた。

「あっ……はっ……あぅっ……あ……」

 相手の舌に蛇のようにちろちろと舐られると、女性の芯が疼く。
 輝夜は懊悩とした声音を上げ、身体を捩じらせる。そのたびに纏った着物は散々に乱れた。
 肌にかかる吐息がどんどん熱を孕んでいって荒くなっていくのが分かる。

「……ああ、こうやってお前を独占できて本当に良かった……」

 舌先に敏感な突起を弄られていると、どんどん輝夜の呼吸も乱れていく。
 相手の片方の手が、器用にしゅるしゅると帯を解くと、朱色の袴から、白く清らかな太腿が垣間見える。蜜が溢れていることを悟られたくなくて、輝夜は両太腿をぎゅっと閉じた。

「輝夜、隠すな」

 そうして、蘇芳が直衣を脱ぎ捨て、指貫の帯をといた。
 武にも長けた東宮として名高い彼の、しなやかな筋によって引き締まった均整の取れた体躯が露わになる。
 輝夜の鼓動はどんどん高鳴っていく。
 袴を剥ぎ取られ、閉じていた両脚を相手の膝に割られると、秘所を露わにされてしまう。
 真っ赤に色づいた花弁の芯が、相手を求めてひくひくと蠢きながら、蜜を溢れさせていた。

「輝夜、お前も俺のことを欲しているようだな……」

「あ……」

 そういう蘇芳の剛直も天を仰向き、雫を溢れさせていた。
 互いの濡れた場所を擦り合わせると、輝夜の全身に快感が駆け抜けていく。
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