88 / 118
囚われの輝夜姫は、月夜に喘ぐ
5※
しおりを挟む本来、貴族同士の結婚は、男から求婚の歌を送られ、女がそれに返すのが常だ。
だけど、私たちはその夜、ひそやかに二人だけの婚儀をおこなうことになった。
部屋の中にある薫物からは、かぐわしく優美な香りが漂う。
一番上に羽織っていた紅梅色の小袿、そうして淡紅梅の五衣を、共に脱がされる。
「輝夜……一目見て、お前から目が離せなくなった――美しい金の瞳をした、月の姫君」
白小袖と濃紫の張袴の姿になった私は、ほとんど裸同然の姿に近く、はずかしくてたまらない。
「俺が夫になった以上は、もう誰の目にも、好奇の目にはさらさせない」
しゅるりと、張袴の帯をほどかれる。
直衣を脱いだ彼も、指貫まで脱いでしまった。
そうして、私の白小袖に手をかけられ、二人とも生まれたままのすがたになった。
彼はゆっくりと、白い頂の頂点にある桜の蕾を食んで、愛撫する。
「あっ……んっ……」
「白い肌が桜のように色づいて、美しいな」
紅潮する肌について、そう言われ、羞恥が高まっていく。
言いながら、全身に紅い花びらを散らして遊ぶ。
可憐な花びらを開き、露わになった赤い窪地に潜む芽を彼が指で弄った。
「ひゃっ……ああっ……あんっ……」
「ここが気持ちいいんだな……小鳥のように、愛らしい嬌声を上げるな」
いつもなら上げないような淫らな声が、漏れ出てくる。
執拗に愛撫を続けられていくうちに、雷光でも点滅するかのように、頭の中が白み始めてきた。
「あ、あ、ダメ……ひぁぁっん……!」
絶頂を迎え震える身体を、蘇芳がぎゅっと抱きしめてくる。
ぬるぬると愛雫を溢れさせる花溝へと、いきり立った棒の先端をあてがわれた。
そうして扉を一気に貫かれる。
破瓜の痛みが鋭く走るが、次第に落ち着いていく。
「動いて良いだろうか?」
「はい……」
そうして、ゆっくりと彼の欲棒の抜き差しが始まった。
肉壁を肉棒が擦りあげていく感覚で、喘いでしまう。
「あっ、はっ、あ、あ、あ……」
次第に抽送の速度が増していく。
「俺で満たしてもいいだろうか?」
「はい……あ、あん、あ……ああっ……!」
紅い襞がぴくぴくと痙攣する。
そうして蜜腔の中に大量の白い精を注がれた。
「明日の夜、お前を俺の元へと連れて行く。迎えに来る。待っていてくれ……」
(婿が妻の元へ通うことが多いこの時世、そのようなことが本当にできるのかしら?)
だけど、それが嘘だったとしても――。
「はい」
彼の自分を救おうとしてくれる、その気持ちこそが嬉しかったのだ。
13
お気に入りに追加
683
あなたにおすすめの小説
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
お兄ちゃんはお医者さん!?
すず。
恋愛
持病持ちの高校1年生の女の子。
如月 陽菜(きさらぎ ひな)
病院が苦手。
如月 陽菜の主治医。25歳。
高橋 翔平(たかはし しょうへい)
内科医の医師。
※このお話に出てくるものは
現実とは何の関係もございません。
※治療法、病名など
ほぼ知識なしで書かせて頂きました。
お楽しみください♪♪
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
大嫌いな歯科医は変態ドS眼鏡!
霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
……歯が痛い。
でも、歯医者は嫌いで痛み止めを飲んで我慢してた。
けれど虫歯は歯医者に行かなきゃ治らない。
同僚の勧めで痛みの少ない治療をすると評判の歯科医に行ったけれど……。
そこにいたのは変態ドS眼鏡の歯科医だった!?
一年で死ぬなら
朝山みどり
恋愛
一族のお食事会の主な話題はクレアをばかにする事と同じ年のいとこを褒めることだった。
理不尽と思いながらもクレアはじっと下を向いていた。
そんなある日、体の不調が続いたクレアは医者に行った。
そこでクレアは心臓が弱っていて、余命一年とわかった。
一年、我慢しても一年。好きにしても一年。吹っ切れたクレアは・・・・・
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる