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お菓子な国の姫君は、年下の堅物甘党王子に溺愛されています
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しおりを挟むあの変態なお父様が選んだのかどうかは知りませんが、わたくしに求婚してくるような男の人なんて、きっと頭のおかしい殿方に違いありません。
わたくしは好きな人と結婚したかった。
だけど、そんな夢さえ叶わないのなら、せめて彼に一度で良いから抱かれたい。
そんなことを想いながら、走っていると、運良く仕事終わりのサヴァランに出くわしましたの。
彼は騎士たちのいる宿舎に帰る途中でした。
これまた運よく、周囲に人はおりません。
「サヴァラン、結婚が決まったとうかがいました」
わたくしは、彼をまっすぐ見つめながら言いました。
すると、彼は頬を染めながら、少しだけ不安そうな顔でこう返してきました。
「こ、皇帝陛下がマカロン様にお話ししたのでしょうか? その件について、そのマカロン様はどう思いで……」
彼の発言を遮って、わたくしは勢いよく叫んでおりました。
「サヴァラン! 結婚前に一度で良いからわたくしを抱いてほしいのです!」
彼は緑色の瞳を丸くしながら返してきます。
「マカロン様! 婚前交渉はよくありません! それに俺は――」
わたくしは、これまた彼の言葉を遮りました。そうして、彼の逞しい鍛えられた胸板に飛び込んでいたのです。
サヴァランの結婚相手であるご令嬢には悪いという、罪悪感はありました。
だけど、どうしても彼の腕に一度で良いから抱かれてみたかったのです。
「サヴァラン……結婚する前に、貴方との思い出がほしいのです」
わたくしはいつの間にか涙を流していました。
すると、サヴァランは観念したようです。
「マカロン様がそう仰るのならば、分かりました」
そうして、わたくしはサヴァランにお姫様抱っこをされながら、部屋へと連れて行かれたのでした。
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