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ぜんぶ、はじめてだったのに

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「あ……ソル……なぁに、今の……?」

「たぶんイッたんだよ」

(イッた? よく分からないけど、気持ち良かった)

「じゃあ、次に進む」

「ひゃんっ、あ、あ……」

 どの指かは分からなかったけれど、私の二つあるうちの下の穴に、彼の指がおそらく一本、ぬるぬる侵入してきたのが分かった。

「痛くないか?」

 彼が何度か指の出し入れをしてくる。粘膜が擦れる感覚がして、身体全体にぞくぞくした感覚が走った。

「だ、大丈夫、痛くない。ふっ、う、やぁっ……」

 私の返事を聞いた彼は、しばらく私の狭い穴をゆっくりとほぐして、広げていった。
 
(なんだか、ソルの指が動くの、気持ちよくなってきた)

 そんなことを考えていると、はたと気づいた。

「な、なんで、こういうことの、やり方を知ってるの!?」

「は?」

 怪訝な顔で、ソルが私を見下ろしている。

 彼はそっぽを向いて、こう言った。

「まあ、なんだ……」

(なんだか、ごにょごにょ言ってる)

「俺も、初めてだから、うまくできるかは分からない。だいぶほぐれたな……」

(話、誤魔化さなかった……?)

 そうこうしていると、屹立した彼の一部を取り出してきた。

「ふえっ、え……」

 私は、彼の分身ともいうべき一物を目撃して、びっくりしてしまった。

(な、なになに!? あんなに大きいの……というか、あれをどうするの……!?)

 混乱する私。
 先ほどまで彼の指でほぐされていた穴の部分に、彼の大きな棒の先端がちょんと当たった。

「え? え? もしかして、その大きいのが入ってくるの?」

「ああ」

(こんな小さいところに、あんなに大きいの無理に決まって……)

 長身のソルと小柄な私――自分たちの体格差は大人と子どもと言っても差し支えがない。

「挿れるぞ」

 ソルにそう言われたが、私は腰をねじってしまった。
 ぬるんと、彼の棒が溝の部分から外れてしまう。

「あ……」

(どうしよう、絶対呆れられちゃってる……)

 ソルへの申し訳なさが、私の胸を塗りつぶしていく。
 だけど、彼は優しい口調で告げてきた。

「あんたが怖いんなら、無理はしたくない」

 私にゆっくりと顔を近づけてきたソルは、私にそっと口づけを落とす。

(あ……)

 私の下腹部がきゅうんっと締まったのが分かった。

(優しいこの人に、応えたい)

「だ、大丈夫。頑張るから、お願い」

 私の言葉に、ソルが息を呑んだのが分かった。

「あんたが、それで良いのなら」

 もう一度、彼が大きなものの先端を、私のぬるぬるしている小さな穴にあてがった。

「今度こそ、挿れるぞ」

「う、うんっ……ああっ……あ……」

 ぎちぎちと音を立てながら、私の身体の中に、彼が入ってくるのが分かった。
 痛みで混乱する私の呼吸が速くなっていく。

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